「ロック・オブ・エイジズ」:ミュージカルだったのね
映画『ロック・オブ・エイジズ』は、観てみるまでミュージカルなのだとは知りませんでした。久々だなあ、この突然歌い出す感覚。そもそもはブロードウェイ・ミュージカルの映画化なんだそうですね。日本では広告にしても、あえてミュージカル臭を消してるんだろうなあ。
主人公の美男美女が実にもう「小者感」たっぷりで、とてもじゃないけどスターの原石的輝きがないのが、そもそもダメです。同様のおバカミュージカルだって、オリヴィア・ニュートン・ジョンとジョン・トラヴォルタが主演だったから、『グリース』は観ていられたんですよ。まあ、そうは言ってもそこそこ楽しめたんですけどね。
’80年代のロックがけっこう使われています(オリジナル曲もあるんだと思いますが)。でもいわゆるウェスト・コーストのロックなので、どうにもバカみたいなんすけど。 大御所ロック・スター役のトム・クルーズがさすがの風格と馬鹿馬鹿しいまでのクレイジーネス。「体の作り方」までもが(『ミッション・インポッシブル』あたりとは違って)50がらみのロック・スターとしての肉体になっています(筋肉の付き方や体型が違う)。
ありきたりなストーリーだし、知能指数低そうな作りになってますけど、それも確信犯だってことが理解できますので、それなりに面白いのです。「ミュージカルに目くじら立てちゃいけない」ってことでしょうけど、むしろコレオグラフィー(振付け)に新味がないのが気になりました。
(以下ややネタバレ) それにしてもあまりにも突然な、アレック・ボールドウインと部下とのゲイ・カミングアウト・ナンバーにはぶっとびながら苦笑しました。何の伏線もなしに、なんなんすかコレは? とてもチャレンジングだとは思いますが・・・。
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