« 湘南、ギリギリの2位キープ | トップページ | 「ゴーイング・マイ・ホーム」:そこはかとなく上質 »

2012年10月 8日 (月)

「最強のふたり」:ザ・佳作

341701_003

映画『最強のふたり』は、実話に基づいてるんですね、コレ。最後になって、実際のふたりの映像が出てきて、初めて「ああ、そうだったんだ」と知りました。まあそうだとしても、本作の面白さは多分にフィクショナルな部分に負っていそうなので、そんなことはどうでもいいのです。

341701_004

非常に「よく出来た」映画で、ソツがないのです。「構える」必要のない娯楽作に仕上がってます。こんな身障者モノでありながら、教育性や社会性はちょびっとで、基本的にカラッとしてて普通に笑えるのです。そして基本的に悪い人は登場しないし悲劇は起きないので、てても気持ちの良い作品となっています。

341701_001

作品成功の要因は、大柄な黒人青年を演じたオマール・シーの陽性で品のある個性。下品になりかねない役を、ある種の高潔感を伴ってパワフルに演じていて、大したものです。差別ネタを口にしても、嫌味にならない。軽快で運動神経良さそうなところも、今後が楽しみな逸材です。

341701_002
はなっから大作、名作を作る気などなく、佳作、「笑える、ちょっといい話」を狙って、きちんとそのようにした手堅さと分のわきまえ方。そしてラストのあっさり風味と小さな幸福感も、嫌いにはなれない所ですよねえ。

|

« 湘南、ギリギリの2位キープ | トップページ | 「ゴーイング・マイ・ホーム」:そこはかとなく上質 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「最強のふたり」:ザ・佳作:

» 映画レビュー「最強のふたり」 [映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評]
◆プチレビュー◆車椅子の大富豪と貧しい黒人青年の友情物語「最強のふたり」。実話をベースにした笑って泣ける愛すべき佳作だ。 【70点】 事故で全身麻痺になった大富豪フィリ ... [続きを読む]

受信: 2012年10月 9日 (火) 00時15分

» 最強のふたり・・・・・評価額1750円 [ノラネコの呑んで観るシネマ]
悪ガキ二人、突っ走る。 事故で首から下が麻痺し、車椅子生活を送る大富豪と、ひょんな事から彼の介護人として雇われたスラム出身の青年。 一見すると水と油、境遇も性格も人種も異なる二人は、何時しかお...... [続きを読む]

受信: 2012年10月 9日 (火) 14時51分

« 湘南、ギリギリの2位キープ | トップページ | 「ゴーイング・マイ・ホーム」:そこはかとなく上質 »