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2012年11月30日 (金)

きゃりーぱみゅぱみゅのケガとおひげ

「転んでもただでは起きない」というか、「七転び八起き」というか、「禍(わざわい)転じて福となす」というか・・・。去る11月26日に「VOGUE JAPAN Women of the year 2012」の授賞式に参加したきゃりーぱみゅぱみゅが退場の際に転倒してしまい、持っていたトロフィーが当たって、鼻の下を3針縫う流血沙汰。その後に行われた紅白歌合戦出場者の記者会見には鼻の下に絆創膏を貼ってのおつとめとなりました。まあ肌色系のあんまり目立たない絆創膏だったけどね。

乗りに乗っている彼女が年末の忙しいタイミングで・・・、関係者だったら血の気の引くような話ですね。写真撮影とかどうすんだろ(まあ最近はキズの修正ぐらいすぐできますけど)。 でも彼女はとってもポジティブに(19歳のアイドル的アーティスト&モデルが顔を縫うケガしたっていうのに)、ジェリービーンズやユニコーンの絵柄の入った絆創膏写真をブログに公開したりして、元気です。

極めつけは「ベストドレッサー賞」授賞式に「つけひげ」で現れたこと! 黒くて立派なカイゼルひげなんですけど、これがきゃりーちゃんにメッチャよく似合うんです! かわいいったらありゃしないし、さすがに普段から変な格好や変顔で鍛えてきただけのことはあります。 「必要は発明の母」というか、「窮鼠猫をも噛む」というか、「火事場の馬鹿力」というか・・・、いやー大したクリエイティヴィティですね。まさにベスト・ドレッサーです! (その模様はこちらのYouTubeで ↓)

http://www.youtube.com/watch?v=xAxq6FLRWig

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そして影響された大江戸は、同じような形の「ひげキーホルダー」を買ってしまいました。隠し持っていて、すぐに鼻の下にあてられます。しかもなぜかスイッチを押すとおじさん声で、“Well, hello there.”(やあ、どーもどーも的な)って言うんです。へんなの。 これも女の子がつけたほうがいい感じなんでしょうねえ(大江戸がつけても、かなりダンディーですが)。

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2012年11月29日 (木)

「食の軍師」第2巻

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泉昌之の『食の軍師』第2巻が出てました。1巻では、やきとりだとかおでんだとかシューマイ弁当とかの食し方を、いつもながらの異常なこだわりで描いて行きましたが、今回は趣向を変えて場所別です。

つまり水戸だとか鎌倉だとか名古屋だとかへ出向いて行って、ご当地の味と対決するって寸法。 まあ、いつもながらの泉昌之ワールドに身を任せて楽しめる1冊です。これ読むと、チープな食を求めてチープな店に行きたくなるんですよねえ。

主人公はいつでもどこでも、ソフト帽にトレンチコートというおなじみのいでたち(しばしば諸葛孔明に変身しますが)。猿島(横須賀沖にある東京湾唯一の無人島)の巻で、真夏の海でもあの格好なのには笑いました。

※第1巻についてはこちら ↓

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/post-0f39.html

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2012年11月28日 (水)

「声をかくす人」:まじめな正義の伝統

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映画『声をかくす人』は、ロバート・レッドフォード監督作品らしい「まじめさ」一本槍の佳品。でも、その真面目さは『スミス都へ行く』『摩天楼』『十二人の怒れる男』あたりから、連綿として流れているアメリカ映画の良心の部分でもあるのです。それを引き継ぐレッドフォード。クリント・イーストウッドとは別の意味で、アメリカ映画らしさを継承する偉大な映画人だと思います。

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序盤、状況説明をしている間は結構描くべきことの整理に手間取っているという印象でちょっと眠かったのですが、裁判がスタートしてからは映画がキチンと転がっていきました。やはり裁判映画というのは、その丁々発止のせめぎ合いで面白くなるものと決まっておりますし、ここでは軍法会議の裁判で市民を裁くこと、死刑ありきの誤った裁判への告発が、力を持って観る者に訴えかけます。周防正行監督の『それでもボクはやってない』『終の信託』にも通じる、司法制度への正義の告発。

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「正義」がアメリカ映画の伝統であり、しかしながらストレートに正義を描くことが時代遅れのようで気恥ずかしかったりする今日。それでも正義を描きたい人は『キック・アス』や『スーパー!』みたいに、ひねった形で扱うことが賢明な世の中になっております。それでもレッドフォードは、あくまでもど真ん中の直球勝負です。ただ本作はやや端正過ぎて、作品としての「土性っ骨」が弱いような気がすることも、残念ながら確かです。

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ジェームズ・マカヴォイ演じる弁護士は、’70年代なら絶対ロバート・レッドフォード本人の役どころ。マカヴォイの表情やしぐさを見ていると、これがやけにレッドフォードに似てたりするんですよねー。 ロビン・ライトは抑制が効いた「内面を覆い隠した」演技で、彼女のキャリア中でもベスト級ではないでしょうか。

バカ息子のしょーもなさが、(苦いけれど)ある意味で非常に効いている作品でした。

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2012年11月27日 (火)

今日の点取占い197

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大きくなったらひげをはやす   6点

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2012年11月26日 (月)

「綱引いちゃった!」:ベタなのにこの結末じゃダメじゃん

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映画『綱引いちゃった!』は、数限りなく映画やテレビで繰り返されてきた「ダメダメ寄せ集め軍団+クセありコーチの、逆境乗り越え変身急成長の一大カタルシス感動ドラマ」=『がんばれ!ベアーズ』の末裔たち、に名を連ねるはずだったのですが・・・、なぜかそうはなれませんでした。

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大分県PR映画の側面もあるのでしょうか(それにしちゃあ市長が悪人だし、やけに何もない所みたいに描かれてますが)。とにかくベタに古典的娯楽映画の常套をなぞっていきます。多くの人が「これならオレ(私)にも書ける、いやもっと上手に」と思いそうな脚本。序盤の話は、急ピッチにルーティーン通り進んでいきます。窮地に追い込まれたダメダメ軍団がしぶしぶ競技への参加を承諾→でも一向にやる気にならない→練習試合で案の定ボロ負け→そのうち内紛も起き、チームの雰囲気は最悪に→とある事件をきっかけに、やる気になる→にわか猛練習で、めきめき進歩→ここでもう一波乱→そんなこんなを飲み込んで、いよいよ大勝負→奇跡的に勝つ、もしくは勝たなくてもメンバーが別のなにかを手に入れて大きく成長する。ねっ、簡単でしょ。、『ベアーズ』以外でも、本作のタイトルのもととなったであろう『シコふんじゃった』はもとより、『ロンゲスト・ヤード』から『もしドラ』まで邦洋を問わず不滅のパターンなのです。スポーツ以外でも『スウィング・ガールズ』だって『書道ガールズ!! わたしたちの甲子園』だって、そうですもんね。

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(以下ネタバレあり)  だけど本作ではクライマックスがクライマックスになっていかないんです。明らかに相手チームの方が強そう。でも、そこから盛り返して、勝つのかな・・・ってとこで終わっちゃいます。ここまで通俗の極みで作ってるんだから、そこは勝つにしても負けるにしても、ちゃんと決着つけなきゃ、絵で見せなきゃダメでしょ。それに、巻き返しのもととなったのがメンバーの一人の(血がつながってなくて折り合いの悪かった)息子の「お母さん、がんばれ!」の声援だってのが、うーん、かなり恥ずかしいですね。

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あれっ?っていう尻切れほったらかしのエンディングで、もろもろの問題は解決せず、すべてとっちらかったまま。でもいいでしょ、私たちには仲間がいて達成感があるから・・・ってんじゃあ、クライマックスもカタルシスもあったもんじゃありませんよねえ。

 

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井上真央は今までの彼女よりも良かったと思いますが、最後まで手足が細くてねえ。これじゃあ綱引きでは勝てんでしょう。 コーチ役の玉山鉄二はちょっと前まで「水もしたたるいい男」だと思ってたら、本作ではキャラも外見もかなりカッコ悪いです。見事に田舎の垢抜けなさが漂ってます(見事な芝居ってこと?)。 そして渡辺直美は才能あるコメディエンヌだと感じました。彼女の主演作を見てみたいぐらいです。

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2012年11月25日 (日)

リトルマーメイドのパン2種類

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パンの「リトルマーメイド」で宣伝の垂れ幕が魅力的だったので買ってしまった新製品、『いちごジャムパン』(180円)。「ショートケーキより好きかも」っていうキャッチコピーにやられました。ブリオッシュでしょうか、ポコンとしたパンをパカッと割って、ホイップクリームといちごジャムが入ってて粉砂糖がかけてあります。うーん、ショートケーキ以上とも思いませんが、お値段を考えると十分健闘しております(自分ちでもできそうな普通さなんですけどね)。ちなみに「プレミアムシリーズ002」なんだそうです。

で、もうひとつは同じくリトルマーメイドの『シナモンロール』(220円)。パDsc_2054ンがかなりふわふわで、レーズンに加えてクルミが入っているのが珍しいところ。トッピングにはカフェオレ色のコーヒークリーム。うん、しつこくなくてフェミニンで、なかなか結構なお味です。少なくとも数日前に食べたスターバックスのシナモンロールよりは、ずっとおいしいと思います。

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2012年11月24日 (土)

「その夜の侍」:映画として成立させる難しさ

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映画『その夜の侍』は、もともとが演劇で、その戯曲を作者本人(赤堀雅秋)が脚色・演出した作品。極悪非道のひき逃げ犯と妻を殺された男・・・古典的に面白くなりそうな設定なのですが、うーん、大江戸は失敗作だと思っています。終盤に腰砕けになったとしか言いようがありません。

堺雅人がカッコ悪い、いやむしろキ342621_00294x94モイ男を好演しています。山田孝之が鬼畜的悪人をいつものように演じてます。綾野剛がその卑小な小者感を充満させてますし、新井浩文は何か腹に一物ありそうなグレーゾーンの感じを出してます。役者がみんないいのは、演劇がベースとなっているからでしょうか。それにしても山田君はすっかり「日本一の悪役」が板についてきましたね。顔の作りはきれいだし、弱く清く正しい「電車男」だったのに・・・。

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クライマックスの雨中の対決は、その雨とぬかるむ泥の表現、肉体と肉体のカッコ悪くも必死の壮絶さにおいて、映画史に残るかもしれないほどの出来。。『七人の侍』をすら、ちょっと思いました。ワンカットえんえんの手持ちキャメラと照明が凄いのです。

ただその結末にカタルシスはなく、奇妙な展開に疑問だけが残ります。342621_006_3これ、演劇だったらその象徴性が成り立つかもしれないけれど、全てがリアルな映画世界でこれやっても無理ですよ。主人公が何をしたかったのか、何を言いたいのか、殺意と決心はどこへ消えてしまったのか(「他愛もない話がしたい」って、なんなんだ!?)? さらに支離滅裂な最後のプリンの件り。表現として成り立っていません。安藤サクラとのホテルのシーンもそうですが、この男の哀しみや絶望や虚無感は、そんなことで表現されて行きはしないし、そこにはどうしても「作為的ウソっぽさ」が生じてしまうのです。山田君だって「セブンイレブンと魚民だけの食生活でなんとなく生きてるからダメなんだ」と言われても、痛くもかゆくもありませんよねえ。つくづく「表現」というのは難しいものだと思います。

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2012年11月23日 (金)

大分の下剋上昇格

プレーオフってのはつくづく魔物です。

今年から採用されたJ2リーグの「昇格プレーオフ制」、1位と2位はJ1に自動昇格で、3つ目のチームを決めるための戦い。甲府、湘南が決まった後の3枚目のチケットを手にするのはどのチームだ?ってことで、まず第1試合目はリーグ戦3位の京都vs.6位の大分、4位の横浜FCvs.5位の千葉で、それぞれ上位チームのホーム・スタジアムで戦われました。しかも引き分けの場合は上位チームが勝ち抜けという、上位に有利なシステム。でも一方で、これがワナなんですよねー。 引き分けでもOKという心理が微妙に働いてか、どうしても慎重な「守り」優先になってしまって、リスクを冒して点を取りに行く積極性がほんの少しづつ鈍ってしまう。結果、どちらの試合も下位チーム(しかもアウェイ)が奇しくも4-0で大勝しました。

そして今日国立競技場で行われた大分vs.千葉という決勝戦。大江戸はわけあってTVを見られませんでしたが、ニュースやYouTubeに出てた映像を見た限りでは、千葉が随分と攻勢に出ていた印象。それでも点が入らずに時間が経過し、後半41分。このまま0-0なら上位の千葉が昇格となるところ。しかし、ここがこわいところで、何とかこのまま守りぬこうという気持ちが逆に相手の攻めを許してしまったのか、森島のパスから林が抜け出してループシュート! 結局この1点を守った大分が、リーグ戦6位からの下剋上昇格を決めたのです。うーん、やっぱり恐るべしですプレーオフ。

それにしても林丈統は大江戸にとっては千葉時代のイメージが強い選手。それがこの試合で、千葉を地獄に突き落とす1点を取ろうとは・・・。 加えて彼は3年前の京都時代に、大分をJ2に落とす1点を決めた選手でもあり、その彼が今度は大分を昇格に導くとは・・・。事実は小説よりも奇なり、ですねえ。

大分トリニータは監督がベルマーレ出身の田坂和昭ですし、湘南から移籍やレンタルの選手も多く(石神、阪田、三平)、おめでとう!ってところですが、リーグ戦42試合戦って3位のチームが上がれずに6位が昇格ってどうよ?という根本的な問題は残ります。まあ、それがプレーオフってもんですけど。

いずれにしてもベルマーレがこの仁義なき戦いに巻き込まれることなく、自動昇格できて良かったとしみじみ思いました。いや、ホント。

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2012年11月22日 (木)

「悪の教典」:三池にしては毒気が薄い

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映画『悪の教典』は、大島優子が嫌悪感を抱いたように、とんでもなく不道徳不謹慎な映画です。けれどもあまりにもゲーム的にショットガンで撃ち殺していくだけなので(少しの例外はありますが)、大江戸のようなスレた映画ファンとしては、さほど陰惨な感じを受けなかったことも事実です。   本作には大島が『闇金ウシジマくん』で共演した山田孝之と林遣都が出演していて、無惨に殺されてしまうのも、彼女にとってはショッキングだったのでしょうか。

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でも三池崇史作品だってことで考えると、むしろモデラートだよなあと思いました。まあR-15とはいえ、東宝のメジャー作ですからね。アメリカ時代回想の臓物入りバケツとかも、ハイキーな映像処理で蛍光色の血にしちゃってるので、残酷さよりもポップさが勝ります。なにしろ役所広司主演のメジャー作『十三人の刺客』にすら溢れていた、あのdisgusutingな三池感覚の毒気(手足を切られ舌も抜かれた女とか、子供を弓矢で射るとか、稲垣吾郎の不気味な犬食いとか・・・)が、ここには無いのです。まあ一番不気味なのは、超キモイ痰吐き教師の吹越満でしょうか。

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染谷将太と二階堂ふみが高校生役で共演なんて、『ヒミズ』だなあ(吹越満まで出てるし)。 そういえば原作者の貴志祐介さんが序盤の職員室シーンで、ハスミン(伊藤英明)に「蓮見先生、がんばってくださいよ」と声をかける先生を演じていましたが、あれは「がんばって殺しまくってくださいよ」って意味だったのでしょうか?

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ナチュラル・ボーン・キラーを演じる伊藤さんはねえ、うーん、残念ながらこの「さわやかサイコパス」を名演できなかったなあ。おいしい役なんですけど、なかなかアンソニー・ホプキンスやロバート・デ=ニーロやアンソニー・パーキンスのようにはいきませんよね。圧倒的な殺戮者の狂気や闇や「空っぽ」感を演じるのは、もっともっと深い所からの演技力が必要なんだと思います。

それにしても学校であれだけバンバン撃ちまくっていたら、近隣からの通報があるってもんですよねえ。

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2012年11月21日 (水)

浅草エキミセOPEN!(&動物ドーナツ)

Dsc_2043本日オープンした浅草の「エキミセ」に、仕事帰りに行って来ました。東武浅草駅のビル内の「松屋浅草」が縮小して以来、4階以上(含屋上)がクローズされていたところが、ようやく万端整っての開業です。

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昭和6(1931)年に竣工した当時のビルの姿を再現したネオ・ルネッサンス様式の外壁は、既にこの春からお披露目されていたわけですが、ようやくの全館オープン。スカイツリー&ソラマチ大繁盛の陰で低迷していた浅草の街にとっても、明るいニュースですね。

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52の新ショップ+松屋浅草で「浅草エキミセ」ってことらしいです。ショップは10時から20時(屋上は11時から)、レストランは11時から22時ってことで、バラエティに富んだラインナップに期待です。 おお、入口のオーニングが赤で、なんと松屋浅草のロゴも赤地に白抜きです。青地しか見たことがなかったので、新鮮です。

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6-7時台だったのに、店内はかなりの入り。若い人も多くて、ここのお店のこの時間としては見たことがないような光景です。あちこちで良い香りのする館内随所に配置された休憩用のベンチやソファーが目を引きます。なるほどお年寄りや観光客の多い地域だけに、配慮しているのでしょうね。

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今まで縦長のお店の奥の方には行きにくかったのですが、今回の改装でエスカレーターが3-7階にもう1基増えました。数多くのショップを見て回る上で、これは嬉しいですね。

ファッション、雑貨、手芸用品、家電、レストランなどが勢揃い。職人さんの実演やら、レンタルきものやら、相撲グッズの専門店やら珍し目のショップも多くて、うん楽しい楽しい。 

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極めつけは、忍者ショップ「忍屋」。刀や手裏剣なども売ってますが、手裏剣道場があって300円で5回、鉄製の手裏剣を的に向かって投げられます(ピンク忍者のおねえさんによる手ほどき付き)。小生も張り切ってやってみましたが、的に刺さったのは2つ。残念賞で、ゴム製手裏剣をもらいました。

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7階から階段を上って屋上に行けます。「浅草ハレテラス」と書いてありますね。 以前は遊園地だった屋上が、広々とした展望テラスに生まれ変わってました。大きなスカイツリーを撮影できる絶好のスポット。

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夜もロマンティックでいいけれど、昼も気持ちよさそうです。今度は昼間に来ねば。 下町の人々に大変親しまれていたこの屋上がしばらく閉鎖されている間は何か寂しかったのですが、こうして新たな形でまた人々の憩いの場所として蘇ったことは感慨深いですね。子供時代ここで遊んだ浅草っ子にとっても感慨深いだろうと思うと、夜景効果もあってか、ちょっと泣きそうになりました。ベンチでスカイツリーを見つめるカップルの姿に、ウディ・アレンの『マンハッタン』でブルックリン・ブリッジを見ながら座るウディとダイアン・キートンを連想したりもしました。 そういえば、一隅にある「出世稲荷大明神」も、一部改修されて蘇っておりました。

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帰りに松屋の1Fに出店していた高円寺のドーナツ屋「フロレスタ(floresta)で、動物ドーナツを買いました。こちらはネコちゃん。みゃー。そしてもうひとつはブタちゃんです。ぶー。 あー、かわいい。

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2012年11月20日 (火)

「クロスファイアー・ハリケーン」:ストーンズ前半生のドキュメンタリー

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都内では新宿ピカデリーのみで1週間限定公開の『クロスファイアー・ハリケーン』。ザ・ローリング・ストーンズの結成50周年を記念したドキュメンタリーwith多くのライヴ映像で、ほとんどが’60年代から’70年代前半。 ストーンズの『シャイン・ア・ライト』を作ったマーティン・スコセッシが総合プロデューサー、『くたばれ!ハリウッド』(傑作です)を作ったブレット・モーゲンが監督をしています。

本編前にこの作品のワールド・プレミアの様子が10分ほどついていて、監督やストーンズのメンバーや(今はストーンズを脱退している)ビル・ワイマン!やミック・ジャガーの娘が、インタビューに答えています。 その後に「この50周年映画を楽しんでくれよな」的ご挨拶が、ミック、続いてキースからあって、ようやく本編のスタートとなります。

’60年代の映像は、その多くがモノクロ。ビートルズとの比較論で、汚いとか悪いとか言われまくってますし、まあ実際やんちゃだったわけですが、今見ると服装だって結構キチンとしてるほうだし、髪形だってどうってことないし、なんでこれで?って思っちゃいますよね。時代だなあ・・・まあ半世紀もやってるわけですからね。

けっこうじっくりといろんな映像を、「これ見せちゃっていいの??」的なもRollingstonesvintage1970s_largeのも含めて見せてくれます。ドラッグ関係とかね・・・。映画『ギミー・シェルター』でも描かれたコンサート中の殺人(オルタモントの悲劇)なんかもしっかり入ってます。

ミック・テイラーが脱退してロン・ウッドが入って、ストーンズが健康的になりましたってあたりで映画は終了。それ以降の30数年分は、最後の方に『ザ・ローリング・ストーンズ レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー』にもあった映像や、エンドタイトル・バックに『シャイン・ア・ライト』からの映像がちょこっと使われた程度でした。 まあ考えてみれば’80年頃の『レッツ・スペンド~』以降は、これら2本の傑作映画と、数多くの映像ソフトが出回っているので、しかもバンドのスタイル、ライヴのスタイルがそれ以降変わらないので、これで良しってことなんでしょうね。ストーンズが「ロックの王者」として不動の形になるまでの流れを追ったドキュメンタリーと言えるでしょう。

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それにしても美青年だったキースが、ドラッグをやめたあたりから急に老けこんで、地獄の海賊オヤジみたいになってしまったのが、不思議ですよねえ。 でも、ミックもキースも、なんてカッコイイジジイ(二人とも来年70歳!)なんでしょう! 彼らを先行ランナーとして見習いたいものです。

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2012年11月19日 (月)

おお明治のアーモンド新作×2

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明治の「アーモンド」シリーズが発売50周年とかで、ガッキーのキャンペーンやったりしてるんですけど、そんな中で発売されたもろもろの新製品のうち二つを紹介。

まずは『アーモンドデュオ』(参考小売価格128円)。細切りアーモンドを板チョコの中に敷き詰め、小麦パフをチョコに練り込んであります。明治の伝統でミルクチョコがきちんとおいしくて、細切りアーモンドがザクザクといい感じ。そして小麦パフ1.8%使用ってことで、トーチョコの『ライスチョコ』のニュアンスも出ております(あっちはライスパフですけど)。 確かに馬椅子、いやウマイす。

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でもう一つは、『アーモンドスライスチョコレート』。8枚入りで参考小売価格318円とかなり高いですね。一口サイズの板チョコの中にスライスアーモンドが入っているだけの商品で、まあおいしいけれどお値段ほどではありませんねー。むしろ『アーモンデデュオ』に軍配が上がります。まあ個別包装だし、ちょっとしたお客様に出せるような上品さはありますけどね。

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2012年11月18日 (日)

「北のカナリアたち」:不思議の国のサユリ

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映画『北のカナリアたち』、不思議がいっぱいの作品でした。とにかく70近くなっても永遠の若さを保つ吉永小百合が一番の不思議なんですけどね。この役でも60歳ぐらいの現在と、40歳ぐらいの過去がほぼ髪形の違いだけで、顔は年取らないってあたりが、いつもの小百合ワールドですねえ。『ヱヴァンゲリヲン:Q』の「ヱヴァの呪縛で(14年たっても)年取らない」みたいなもんでしょうか?

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映画としては結構破綻が多いし、ツッコミどころもあるし、テンポがゆるすぎはせぬかと思うのですけれど、終盤はとにかく泣かせます。そりゃもう、ずるいぐらい泣かせ所のツボを押しまくってくれます。これであれだけ泣けちゃうのが不思議なところでもあります。

なんだよそれ?と思ったのは、勝地涼と宮崎あおいの件りで握手してすぐ抱き合っちゃったところ。え?!いきなりここで抱擁ですかい?不思議すぎます。 まあ、吉永と仲村トオルの件りも、描写が少なすぎて二人の感情がどうなってるのかさっぱりわかりません。

役者では石橋蓮司の刑事がいい味。蓮司さんとしては珍しく「いい人」の役で、人情味を出してくれました。

120730_kitanokanaria_sub1あと一番小さい男の子が顔といい髪形といい、人形作家の与勇輝さんの「ちゃんのおつかい」という作品にあまりにも似すぎててビックリ。不思議だなあ。

木村大作撮影監督の風光明美で壮大な映像が、ちょっとアンバランスなほど。これでもっと人間のドラマを深くしっかりと描いていたら、大自然とちっぽけな人間の対比が感慨を生むという『ライアンの娘』的効果が生まれたのでしょうけどね(寒そうな海辺の村、学校、不倫により村人たちに白眼視される、旦那は妻の不貞を知っている・・・などなど『ライアンの娘』との共通点は多いのです)。

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2012年11月17日 (土)

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」:謎は完結篇につづく

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本日公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』を新宿ミラノ1で観ました。この劇場、ヱヴァ・ファンのメッカみたいな所でして、小生も『序』『破』ともにここで観ました。しかも、シネコン全盛の今日に孤高の大劇場として屹立し、しかも半ゴーストタウン化している歌舞伎町シネタウンにあるものだから、いつ行っても空いていて、今日もギリギリに行っても楽勝で座れました。座席指定じゃない自由席ですから、状況を見ながら好きな席を選べるのもいいですね。皆様もどうごひいきに。

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同時上映の『巨神兵東京に現わる』(10分7秒)が前座的についてます。これ、庵野さんがこの夏に館長を務めた展覧会「特撮博物館」@東京都現代美術館でその展覧会用コンテンツとして制作された実写特撮の短編。巨神兵の造形って、やっぱりヱヴァの原点ですもんね。大江戸はその時にも観ております。庵野ワールドと樋口真嗣監督(と宮崎駿)の融合です。

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で、エヴァ本編ですが、冒頭に波が押し寄せる岩場の東映マーク! しかもやや退色した感じなんですよね、これが。 昨日のNTVにおける放映で、本作冒頭の6分38秒が公開されるってんで、そこだけ見ておいたんですけど、なるほど確かにそこから始まりました。『破』のラストの「予告」で示されたように、アスカは片目を黒いアイパッチで覆っています。クォリティ高く美しい、新たなヱヴァのアクションが展開されていきます。『序』『破』と違って、もともとのエヴァンゲリオン・ワールドを引きずらない完全新作領域のスタートです。

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レイが黒系のプラグスーツを着てるし、マリのメガネも変わったし、・・・まそれにはあっと驚く理由があったわけで、本作では今までの謎がけっこうポンポンと明かされて行きますし、一方で新たな謎も生まれていきます。新たなキャラも生まれておりまして、鈴原サクラちゃん、これがかわいかったなー。シリーズの美少女キャラの中でも、たぶん一番好みです、ハイ。

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ミステリアスなカオルくんとシンジとの間のBL(ボーイズ・ラブ)的な空気が、ちと微妙。何か違う作品を観るような・・・。 それにしても前作の終盤で「おお、成長したか!」と思わせてくれたのに、またバカシンジ、ダメシンジ、ガキシンジに退行してしまったシンジには結構イラッときます。最後の方ではもう、廃人のごとくふぬけになってるし。 やっぱり世界を救うのは、女子なんですよね。ホントそう思います。

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メインタイトルが出るのが、30分以上経過したあたり。そこから20分ほどたって、“EVANGELION:3.0 YOU CAN(NOT) REDO.”と出ます。うーん、いつも通りですね。でも『序』『破』と全く違うのは、ライトな学園ドラマ的部分を完全に抹殺して、あくまでもシリアスなトーンで辛く悲しい物語を展開するところ。

そしてラストはまさに「つづく」。いよいよ完結篇で、どうなるのか?って終わり方でした。前作『破』は、単独の作品として観てもそれなりに成立していて面白く、圧倒的に凄い地点まで到達した傑作でしたが、本作はあくまでも完結に向けて、このサーガの中で位相をずらした「ブリッジ」的な役割。 で、その完結篇(?)ですが、ラストについている恒例の予告編で示されたタイトルは『シン・エヴァンゲリオン劇場版:|┃』。うーむ、なんて読むんだ?最後の所。シン? しかも「ヱ」「ヲ」が「エ」「オ」に戻ってるし。しかも2+8号機って!? ま、いずれにせよ待つしかありませんね。その日まで閉館なんてしないでね、新宿ミラノさん!

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2012年11月16日 (金)

「映画と恋とウディ・アレン」:才人の証明

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『映画と恋とウディ・アレン』は、アレンの映画人生を追ったドキュメンタリー。おいたちから始まって、近日公開の『恋のロンドン狂騒曲』までを、本人および多くの関係者のインタビュー+各作品のフッテージや記録映像で綴ります。’80年代ごろまでは1本1本丁寧に扱ってますが、’90年代以降は加速度がついて、飛ばしながら進みます。

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好きな作品もそうじゃない作品も相半ばするけれど、基本的にはウディの大ファンであり、ほぼ全監督作品を観ている大江戸としては、実に興味深く、そしてワクワク惹き込まれながら鑑賞いたしました。うーん、この人やっぱり面白いキャラクターですね。才能と諧謔、自己愛と自己韜晦(とうかい)。

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ダイアン・キートンも、スカーレット・ヨハンソンも、ナオミ・ワッツも、ペネロペ・クルズも、みーんなウディが大好きなんです。もちろんウディも彼女たちを好きに決まってます。 ダイアン・キートン、いい歳の取り方をしてますねえ。知的でチャーミングでスタイルのあるおばさまになってました。『アニー・ホール』のフッテージも入ってましたが、一世を風靡したアニー・ホール・ルック、今見てもステキです。 ミア・ファローも、「こんなに輝いてたっけ?」と思うくらい瞳キラキラに魅力的ですし・・・。

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マリエル・ヘミングウェイが(もう50歳ぐらいなんでしょうねえ)いい歳になっていて、あたりまえだけど、びっくり。『マンハッタン』のラストのフッテージを観ただけで、胸を打たれて目頭が熱くなりましたよ。凄いです、やっぱり。それなのに、アレンがこの作品を気に入ってなくてお蔵入りを望んでいたってことがわかって、オドロキました。

断片で出てくる台詞の一つ一つが面白くて、笑えて、やはり天才だと再確認。それでも「量」の力を信じていて、多くの映画を作ればその中に良い作品も混ざっていくはずだと考えているんですねえ(下手な鉄砲・・・と言っては失礼ですが、本人が言っているので)。だから毎年1本作ってるのかぁ。

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2012年11月15日 (木)

いちおうボジョレー・ヌーヴォー

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今年も一応買いました、ボジョレーヌーヴォー。初めてセブンイレブンで買ったのですが、980円というリーズナブル価格。そしてクリスマスツリーのデコレーション用みたいな赤玉(青玉もありました)がついてました。赤玉ハニーワインじゃないのに・・・。

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で、このワイン、外見は普通のガラス瓶なのに、さわってみると、おおペットボトルなのです。ほら、右の写真のように押すとへこむんです。 ガラスじゃないってのは無粋ですけど、ボジョレーヌーヴォーだったら、まいいやね。当然スクリューキャップです。

お味の方はいつも通り。まあブドウの収穫を寿いでの「お初もの」ってだけのお値打ちですから、こういうぶどうジュースでもオッケーです。あえて上級の「ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー」などは買わない大江戸なのでした。

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2012年11月14日 (水)

日本、オマーン戦での力強さ

FIFAワールドカップ・ブラジル大会アジア地区最終予選のオマーン-日本戦をTV観戦。苦しみながらも、きっちり2-1で勝ちました。完全アウェイのスタジアムではありましたが、オマーン選手たちにさほどの悪辣さや汚さがなかったし審判も良かったので、(中東にしては)そこそこフェアにプレイできてました。35度を超える暑さのため動きは鈍かったですが、そんな中でもしっかり勝つという日本の力量を感じさせる勝利でした。

2得点とも左サイドをえぐってのクロスからペナルティエリア内に人数をかけての得点。オマーンの優秀なキーパー対策として、想定した戦法通りだったと思われます。今日は本田や前田がきつくマンマークされていた中、両サイドの攻撃参加が目立ちました。酒井宏樹は出だしの10分がミス続発でどうなる事かと思ったら、その後修正して、見事に攻撃的にガンガン機能してくれました。もう一人の酒井=高徳も、長友を前に上げて守りを固める役割かと思いきや、さかんにオーバーラップして攻撃参加。決勝点も彼が1対1を振り切ってのクロスからでした。それにしてもあのシーンは、酒井もよく頑張ったけど、遠藤の右脚側面での「そらし」がもう最高でしたね! そして言うまでもなく、長友の進化は止まりません。ここに駒野も内田もいるわけですから、日本のサイドバックは史上最高の充実を示しています。

次戦は来年3月のヨルダン戦。そこで勝てばブラジル行きの切符が手に入ります。ザッケローニも、早いうちに決めて残り試合でいろんな選手をテストしようと思っていることでしょう。そうしましょうよ。

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2012年11月13日 (火)

横尾忠則のブックデザイン展

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ギンザグラフィックギャラリー(ggg)で、『横尾忠則 初のブックデザイン展』(~11/27)を見てきました。’60年代から今日に至る横尾忠則の装丁の業績を、豪華本、全集本から週刊誌まで集めた展覧会。会場には所狭しと多くの本が並びます。

いやー、面白い! 全盛期の横尾さんの仕事がスゴすぎます!! かなりじっくりと見てしまいました。 中でも柴田練三郎との仕事のかっとび方、瀬戸内寂聴全集の“真っ赤”なデザイン、自由にやってる「週刊読売」、そして極めつけアヴァンギャルドな「少年マガジン」!!(これ、幼少時に読んでました! 大江戸の原点) 星飛雄馬のモノクロームだとか、東宝怪獣映画の「まんま」だとか、四谷怪談(?)の絵だとか、深いグリーンの中の対角線両端だけのドラキュラと美女だとか・・・。ほんと、「少年マガジン」が文化をリードしていた時代だったし、真に「前衛」だったのだと思います。

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三島由紀夫も寺山修二も、近年では村上龍も鈴木光司も、みんな横尾さんが大好きだし、横尾さんと切り結んでいます。’83年に「画家宣言」をして以降は、グラフィックの仕事をかなり減らしているものの、いまだにブックデザインに関しては次々と手掛けています。

会場づくりもなかなかバサラで、外側のガラスに貼ったピンクのシートに丸窓があいているところから始まって、イラストを大胆に引き延ばしたり、イエローを用いたりの横尾的デザインでガツンと引きつけます。その一方で、大量の本をしっかり見せる手堅さも見せているあたりがプロの仕事。ただB1会場の照明があまりにも暗くて、キャプションが読みにくいは、色がよくわからないは、さすがにやり過ぎでは?と思って、たまたま知己の会場デザイナーNさんに訊いてみました。そしたらやっぱり横尾さんのご意向で、「田舎の厠の灯りにしたい」ってことだったようです。うーん、それにしてもねえ・・・。

会場の随所に、横尾さんによる入稿時のデザイン指定原稿が展示されています。マックが無い時代のデザイナーは、頭の中に完成形を描いて、色や処理の指定をしていたのですよ。今の若いデザイナーやデザイン学生が見たら、ぶっとびますよね。見て、大いに刺激を受けて欲しいものです。

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2012年11月12日 (月)

「カミハテ商店」:末期のコッペパン

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映画『カミハテ商店』は、京都造形大学発のプロと学生のコラボによる映画作りプロジェクト「北白川派」の作品。 地味です。暗いです。でもそこらへんが、日本映画のひとつの典型でもあります。

「カミハテ」ってなんだ?と思うと、これが「上終(かみはて)」なんですね。バス停に書いてあって、ああここの地名なのねとわかるのです。でも後でこの映画のサイトとか見ると「山陰の小さな港町」とか書いてあるんですけど、そんなの聞いたことないよなあと調べていくと・・・、なんと京都造形大学前のバス停が「上終町京都造形大前」なんですね! なるほど、やられました。

高橋惠子が(たぶん)老けメイクでおばあちゃん役に挑んでます。淡々と口数少なく、重いオーラを漂わせながら。 回想シーンでは若い顔つきになっていて、こちらの方が彼女の現在形に近いのだと思います。

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高橋が静かなる「死」の“おくりびと”ならば、猥雑な「生」の体現者が寺島進。 サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』(キャッチャー・イン・ザ・ライ)に、「未成熟な人間の特徴は、理想のために高貴な死を選ぼうとする点にある。反して成熟した人間の特徴は、理想のために卑小な生を選ぼうとする・・・。」という一文がありますが、寺島は(多くの大人と同じように)後者の代表。この、ある種観念的な作品の中で、一人だけリアルに血が通っています(あと寺島の会社の事務員役の女子が、妙にリアルな空気を醸していて、とてもいい感じでした)。

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自殺者が最期にこの店で買うのが、(唯一おいてある食料品の)自家製コッペパンと瓶の牛乳。これがまあ、まずそうなんです(チラシやポスターで見ると、うまそうなんですが)。これが最後の食事ではあまりにも哀しい・・・だから自殺やめようよ、ってわけでもないのでしょうけど、ほとんど味がなくてまずそうです。まあ「食のミニマリズム」的、原点的なものかもしれませんが(キリスト教のパンとワインのごとく)、大江戸はこれが最後の食事だったらイヤだなあ。 近作では岩井俊二の『ヴァンパイア』でも、自殺者の最後の食事が「こんなんじゃイヤだ」とか言ってもめるシーンが印象的でしたけど。 小生の場合、最後は「うな重」&ワインと決めております。 でも話を戻すと、まずそうなんだけど、見てると食べてみたくなっちゃうんですよね、このパンと牛乳・・・。 

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2012年11月11日 (日)

ベルマーレ劇的なJ1復帰!

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思えば昨日『のぼうの城』を観た時から、その吉兆はありました。J2からJ1へのチケット番号・・・なんてね。

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J2リーグ最終節、湘南ベルマーレvs.町田ゼルビア、決戦の町田市立陸上競技場に参戦です! 

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山の中といった印象の競技場は増築改修中で、メインスタンドがこんな感じ。せっかく立派なスタジアムに生まれ変わるのに、今日の試合を落とすとJFLに降格してしまうという皮肉な結果が待ち受けているのです。

湘南サポは試合前からえらい盛り上がりで、ホーム町田を圧倒します。 そして開始2分でキリノが先制ゴール! 願ってもない展開となりました。その後は湘南が優勢に立ちながらも、町田も粘り強く守って、スキあらば逆襲を狙います(まあ、やられる気はしませんでしたが)。

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そして前半終了間際に混戦から高山が決めて、2-0! 大きく勝利をたぐり寄せました。

その後、後半に大槻の3点目でダメを押したベルマーレ。危なげのない戦いぶりで、そのまま3-0と勝利を手に入れます。3人目の交代で最後にピッチに送り込まれたのは、ミスター・ベルマーレ坂本紘司。「そうこなくっちゃ」というか、粋な計らいでありました。

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審判の笛が鳴った瞬間、曹監督や控え選手たちがピッチに走り込みます! 「ああ、決まったんだな」とわかりました(京都-甲府戦の途中経過はぜんぜん知らなかったのです。結果0-0で、湘南が京都の勝ち点74を上回る75で2位となり、昇格を決めました)。甲府さん、ありがとう。

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最終節の劇的なドラマです。きっとそうなると信じていた通りになりました。前回昇格時にはアウェイ水戸に行けなかった小生だけに、感激もひとしおです。

一方で、勝者あれば敗者あり。町田はJ1年間でJFLに降格。明暗がくっきり分かれました。勝利のダンスや胴上げ(写真は真壁潔社長の胴上げ)が終わった後で、ベルサポから「町田ゼルビア」コールが響き、ゼルビアのサポーターも「ベルマーレ」コールで応えました。

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さあ、来シーズンは3度目のJ1です。貧乏チームとしては大きな補強はできないでしょうけれど、逆に今のベルマーレのサッカー、この戦い方がどれだけ通用するかが楽しみです。 絶対残留!がリアルな目標です。

あー、うれしい!!! \(^o^)/

 

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2012年11月10日 (土)

「のぼうの城」:何もかも中ぐらいなり

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映画『のぼうの城』は、その水攻めシーンの津波的描写により、大震災後の自粛の中で公開が1年以上も延期となっていたいわくつきの作品。でも初登場1位のヒットとなっているようなので、結果オーライでしたね。

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犬童一心、樋口真嗣の二人監督ってのも珍しい(樋口が「特技監督」や「アクション監督」に近かったんだろうけど、そうはクレジットしてないですし)。『バトル・ロワイアルⅡ 鎮魂歌』の深作欣二・深作健太の時は、事情が事情でしたし・・・。『トラ!トラ!トラ!』のリチャード・フライシャー・舛田利雄・深作欣二の三人監督(三人官女じゃないよ)ってのまで思い出してしまいました。あと『人生劇場』('83)の深作欣二・佐藤純彌・中島貞夫ってのもありました・・・って、なぜか深作ばっかり!

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野村萬斎を主役に持ってきたのが正解ですね。ひょうひょうと、ザ・武士とは異なるトーン&マナーで演じる「のぼう様」の魅力を十分に出していました。やはり何と言っても「田楽踊り」は、他の役者ではあの味と土俗的なおかしみの中の洗練が出せなかったでしょう。

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ただ、他の配役を含めて言葉づかいが妙に現代語だったり、姫様のキャラクターとか、どうも軽佻すぎて上滑り。ここらの欠点は、樋口監督の『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』同様ですね。 榮倉奈々は、最近現代劇では『東京公園』とか『アントキノイノチ』とか、意外なほど素晴らしい演技を見せていたのですが、本作ではひどいもんです(『隠し砦』の長澤まさみもひどかったもんなー)。

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戦闘場面の面白さも、機略の面白さも、武将たちのドラマの面白さも、みんな「中ぐらい」なんですよね。 主人公たちだって、ここに出てくる石田三成が「けっこういいやつ」だったので助かったって感じもありますもんねー。2時間25分もかけた割には、随分と「ゆるい」ドラマなのでありました。

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2012年11月 9日 (金)

湘南、最終節逆転昇格へ!

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さあ、あさって日曜はいよいよJ2リーグの最終節。我らが湘南ベルマーレ(3位)はアウェイで町田ゼルビア(22位=最下位)と戦うのです。また湘南と勝ち点差1の2位京都は、優勝を決めた甲府との対戦。つまり湘南が勝って、京都が負けるか引き分けなら湘南が2位でJ1自動昇格! 京都が負ければ、湘南は勝ちか引き分けでやはり自動昇格(得失点差で湘南が大きくリードしているため)となります! で、それぞれの対戦相手を見ると、そうなる可能性がかなり高いと言えるわけです。 万一逃しても、今期は3-6位によるプレイオフが行われてもう1チームが昇格できるのですけど、さっさと決めてしまいたいに決まってます!

しかし、そうやすやすとは物事が運ばないのも事実。今期の京都は前回の対戦で甲府を3-0で破っている上に、最終節は絶対的エースの得点王ダヴィが累積警告で出場停止なのです。それでも甲府さんは連続不敗記録を更新中ですから、きっとやってくれることと信じております!

さらに今期から導入されたJ2最下位チームとJFL首位チームとの入れ替え戦があるってことで、まだ一縷を残した町田の必死さも侮れないわけです。

というわけで、大江戸は日曜は町田に行って来ます。劇的な逆転昇格を目撃するのです! だって前節までの41試合で、京都は湘南の倍も負けてるんですよ(京都14敗、湘南7敗)! そんなチームが先に昇格しちゃあヘンでしょ。 2位の賞金1000万円、3位500万円という500万円の差も、裕福でないチームにとっては大きなものですしね。 さあ、(勝ち点)GET3だ!!!

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2012年11月 8日 (木)

フットサル日本、決勝トーナメント進出!

フットサル・ワールドカップ・タイ大会、日本がグループリーグ突破を果たしました! 快挙です。 深夜放映のリビア戦を見ましたけど、リビアもやはり手ごわかったですね。さすがにブラジル、ポルトガルを含めて「死のグループ」と呼ばれただけのことはあります。だからこそ、そこを勝ち抜いたのは立派です。

基本的に遅攻のリビア、それ以上に日本優位の状況が続きながら点を奪えなかっただけに、やきもきもしたのですが・・・、先制点を奪ったはいいけど1分後に追いつかれて嫌な感じが漂ったのですが・・・。 後半はきちんと3点を取り、リビアの反撃も1点に止め、4-2での勝利! 結果的にベスト16進出と相成りました。

フットサルの選手ってオーバー30が多いんですね。あんなに速いスピードでプレイするのに(まあ疲れたら交代できますけど)。 その中でも最年長記録更新の三浦カズは、うーん、やはりまだフィットできてないなあ。この試合でも、ミスでチャンスを逃してしまうシーンなどが見られました。到底45歳には見えませんけどね。

気になったのは日本のゴレイロ(ゴールキーパー)の分厚い拘束着みたいなユニフォーム。かっこわるー(色もグレーで地味だし)。

ポルトガル戦の時のような劇的要素はなかったですが、まあフットサルならではの面白さっての、確かにありますよね。 さあ次はいよいよノックダウン方式の決勝トーナメント。せめてもう一つ勝ちましょう!

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2012年11月 7日 (水)

今日の点取占い196

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大ほらふきのかいしょうなしだ   3点

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2012年11月 6日 (火)

きゃりーぱみゅぱみゅ in 武道館!

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きゃりーぱみゅぱみゅ初の武道館公演『ドキドキ ワクワク ぱみゅぱみゅレボリューションランド2012 in キラキラ武道館』に行って来ました。

西側2階スタンドから見下ろす感じの席(まあ立ちっぱなしですが)。夏の渋谷AXの時はオールスタンディングの1階だったので当然そっちの方が良かったですが、今日のステージは「飛び出す絵本」をイメージしたってことで、サーカス系の装飾と演出。オーディエンスも大多数がサイリュームやスティックライトを持って、カラフルな星空のような客席でした。

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6時半開演で、たったの2分押しでスタート。で、基本的には8時に本編(?)終了。きゃりーも言ってましたが、きゃりーキッズ(バックダンサー)の子たちが児童福祉法かなんかの関係で8時以降出演できないみたいなので、サクサク進行させたみたいです。

でもってアンコールには、なんと「ごりーぱみゅぱみゅ」(稲垣吾郎)が登場し、きゃりーとごりー二人で『キャンディ キャンディ』を熱唱。ごりーが去って二度目のアンコールは『つけまつける』で、大盛り上がりのフィナーレとなりました。でもその後で、きゃりーが「じゃ、バイナラ」と軽いノリでひょこひょこ帰っちゃったのが笑えました。

ステージ衣装はアンコールを入れて5種類。羽のついた妖精風の衣装でワイヤーで宙に浮かぶ演出があり、金銀のキラキラ吹雪が噴き出す中を空中浮遊する様子はまさにティンカーベルでした。

そして来年2月からのワールドツアーも発表されました! ベルギー、フランスをはじめヨーロッパ、北米、アジアの20都市での講演ってことで、まさに以前大江戸が言っていた通り。きゃりーちゃんは現代日本の「カワイイ文化」を代表する最強輸出コンテンツたり得るのです。世界でウケルのも、もう目に見えるようです。

小さな子供からサラリーマンまで、多くのファンを幸せにしてくれたキラキラの1時間50分でありました。

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2012年11月 5日 (月)

フットサル日本、奇跡のドロー!

フットサル・ワールドカップの日本vs.ポルトガル戦をTVで見ました。正直フットサルにはぜんぜんなじみのない大江戸ですが、いやー面白かった。というか、とにかく稀に見る劇的な試合でありました。

開始早々に2点を連取され、一時は1-5と4点差をつけられ、前半を2-5で終えた日本。それが、後半の(本職のキーパーを切って、フィールドプレイヤーを5人揃える)パワープレイによって流れを引き寄せ、結局5-5の奇跡的引き分けで、優勝候補の一角ポルトガルから勝ち点1をもぎ取った歴史的試合となったのです。

カズは、うーん、アクセントにはなっているのでしょうが、やはりなかなか大活躍とはいきませんよね。真剣な勝負どころとなった後半には使ってもらえなかったあたり、そういった状況を物語っております。でも、ほんと「奇跡の45歳」です。チャラかった若い頃に比べると、年とともにどんどん精悍になってきますしね。

ボールを回し続けながら相手のスキと微妙なタイミングを狙う駆け引きを見てて、「剣道っぽいなぁ」と思った小生でありました。

それにしてもフジテレビ、どうせ録画なんだったらもう少し早い時間にやってくださいよ!(眠いし)

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2012年11月 4日 (日)

湘南、自動昇格へつながるホーム最終戦の勝利!

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われらが湘南ベルマーレ、早いもんで今シーズンもホーム最終戦。しかも2位京都を勝ち点1差で追うという、熾烈な自動昇格(2位まで)争い。Shonan BMWスタジアム平塚に駆けつけました。本日はベルマーレクイーン井上ゆりなちゃんも「1日女性警察官」のコスプレ(?)で、対戦相手鳥取を逮捕しちゃうぞ状態。

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思えばクイーンの4人も今日で御用納め。あとは来週のアウェイ町田戦には、私服で自由意思で来てくれるのではないかな。今シーズンのホーム戦21試合お疲れさまでした&ありがとう。

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今日のガイナーレ鳥取戦は、大かた優勢に試合を支配していたのですが、相変わらずバイタルの工夫が足りず、なかなかゴールを割ることができません。まあ選手たちから昇格に賭ける闘志が感じられるファイトっぷりだったので、勝つとは思っていたのですが、後半42分混戦からのキリノのゴール! いやー、スタジアム盛り上がりました!

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ホーム久々の勝利のダンスも、えらい盛り上がりよう。

クイーンたちも久々にダンスできて、良かったね。

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で、その後にホーム最終戦恒例のセレモニー。選手たちが1列に並んで、真壁社長、山口選手会長、曹監督のご挨拶。なんと曹監督は、いつもサポーターが歌っている応援のチャントを歌って盛り上げてくれました。

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さあ残すは1試合。アウェイ町田戦できっちり勝って、奇跡の逆転といきましょう!!! (甲府さん、頼んます!来週は京都を倒してください!!)

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2012年11月 3日 (土)

「終の信託」:ヘヴィーな圧迫感

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映画『終の信託』を観て、心底疲れました。精神的に、とってもヘヴィーです。

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検察庁の建物がとっても嫌な感じです。外側も内側もいやな感じ。照明の暗さや、冷え冷えとして殺風景なところも嫌な感じ。空模様までも嫌な感じ。 この「嫌な感じワールド」に、終盤登場する大沢たかおがもう「ミスター嫌な感じ」として、観る者の心を圧迫します。周防監督は、『それでもボクはやってない』で司法制度の問題点を全精力を傾けて告発していましたが、今回も剛速球でぶっつけてきます。

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中盤までは、これまでの周防作品のテンポの良さを裏切るかのようなゆっくりペースが、ちょっと辛いほどだったのですが、終盤からは逆に「早く終わってくれ」と祈りたくなるような重苦しさ。しかも単純な「良い人」と「悪い人」の対決ってわけではないので、そこらへんの居心地の悪さや緊張感てのが、やはり嫌な感じなのです。

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役所広司の妻や子供の描き方の、だんだかハッキリしない微妙な感じも、妙にリアルでした。人間って、そうハッキリしてないもんですからね。

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草刈民代さん、役者として一歩成長しましたね。あの、多少素人っぽい口跡も、今回は医師としてのリアルな味となっていました。

ところで、『終の信託』の新聞広告とならんで「三井の信託(三井信託銀行)」の広告が出てたら面白いだろうなーと思ったのは、小生だけですかね、やっぱり?(TVCMの連続ワザでもいいんですけど)

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2012年11月 2日 (金)

幸せにくきゅうグミ

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扇雀飴本舗の『なんだか幸せにくきゅうグミ ちょっとワイルド編』レモン味です。猫や犬の肉球みたいな形のグミで、グミ独特のぷにぷに弾力を肉球の弾力に例えた商品なんですね。すっぱいパウダーつきで、まあ味も食感も実に普通ですね。パッケージ裏に「大きいグミが入っていたらラッキー!」って書いてありましたが、そんなもん入ってませんでした。しくしく。

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で、こちらは姉妹品の『プニフワ幸せにくきゅうグミ ちょっとワル編』グレープ味です。こちらは「すっぱいパウダー」がついていない代わりに、ミルク系の白い台座がついてます。そしてレモンの反省からか?「大きいグミ2粒入り」と明記してあります(最初からそうしとけよ)。でも大きいったって、大したことないんですけど・・・。 

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ま、こっちも普通ですねー。にしても、なんで「ワイルド」とか「ワル」とかなんだろ?

よいこのみんなは、肉球みたいに手で押してから食べると、雑菌がついちゃうからやめようね。

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2012年11月 1日 (木)

神は細部に宿る

神は細部に宿る

20世紀を代表するドイツのモダニズム建築家、ミース・ファン・デル・ローエの言葉。英語だと、

God is in the details.

シンプルモダンな柱と梁だけみたいなデザインでも、その大きなコンセプトを成り立たせるために、細部のディテールはミリ単位で研ぎ澄ましている、そこが勝負の分かれ目ってことを言いたかったのでしょう。

何も建築やデザインだけの話ではなくて、アートやものづくりって多分にそういうところがありますよね。 ジャクソン・ポロックのドリッピング絵画は、あんなにデタラメに見えて、実は絵の具を滴らせる位置や線の形を慎重に検討して、綿密に配置しているのです。 またディック・ブルーナは、あのシンプルなミッフィーちゃんの×印の鼻を描くのに、1ミリの狂いもないように、点描のように慎重に30分ぐらいかけて仕上げていきます。

そして私たちの日々の仕事にも応用できる言葉です。こういう文章を書いていても、読点(、)の位置とか漢字の使い方とかに関して、「まあ、通じるからいいや」と妥協するのと、手間をかけて面倒な作業を行ったものとでは、読む者に迫る力がかなり違ってくるはずなのです。 ああ、手を抜いちゃいけませんよね。自省自省・・・。

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