「映画と恋とウディ・アレン」:才人の証明
『映画と恋とウディ・アレン』は、アレンの映画人生を追ったドキュメンタリー。おいたちから始まって、近日公開の『恋のロンドン狂騒曲』までを、本人および多くの関係者のインタビュー+各作品のフッテージや記録映像で綴ります。’80年代ごろまでは1本1本丁寧に扱ってますが、’90年代以降は加速度がついて、飛ばしながら進みます。
好きな作品もそうじゃない作品も相半ばするけれど、基本的にはウディの大ファンであり、ほぼ全監督作品を観ている大江戸としては、実に興味深く、そしてワクワク惹き込まれながら鑑賞いたしました。うーん、この人やっぱり面白いキャラクターですね。才能と諧謔、自己愛と自己韜晦(とうかい)。
ダイアン・キートンも、スカーレット・ヨハンソンも、ナオミ・ワッツも、ペネロペ・クルズも、みーんなウディが大好きなんです。もちろんウディも彼女たちを好きに決まってます。 ダイアン・キートン、いい歳の取り方をしてますねえ。知的でチャーミングでスタイルのあるおばさまになってました。『アニー・ホール』のフッテージも入ってましたが、一世を風靡したアニー・ホール・ルック、今見てもステキです。 ミア・ファローも、「こんなに輝いてたっけ?」と思うくらい瞳キラキラに魅力的ですし・・・。
マリエル・ヘミングウェイが(もう50歳ぐらいなんでしょうねえ)いい歳になっていて、あたりまえだけど、びっくり。『マンハッタン』のラストのフッテージを観ただけで、胸を打たれて目頭が熱くなりましたよ。凄いです、やっぱり。それなのに、アレンがこの作品を気に入ってなくてお蔵入りを望んでいたってことがわかって、オドロキました。
断片で出てくる台詞の一つ一つが面白くて、笑えて、やはり天才だと再確認。それでも「量」の力を信じていて、多くの映画を作ればその中に良い作品も混ざっていくはずだと考えているんですねえ(下手な鉄砲・・・と言っては失礼ですが、本人が言っているので)。だから毎年1本作ってるのかぁ。
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