大分の下剋上昇格
プレーオフってのはつくづく魔物です。
今年から採用されたJ2リーグの「昇格プレーオフ制」、1位と2位はJ1に自動昇格で、3つ目のチームを決めるための戦い。甲府、湘南が決まった後の3枚目のチケットを手にするのはどのチームだ?ってことで、まず第1試合目はリーグ戦3位の京都vs.6位の大分、4位の横浜FCvs.5位の千葉で、それぞれ上位チームのホーム・スタジアムで戦われました。しかも引き分けの場合は上位チームが勝ち抜けという、上位に有利なシステム。でも一方で、これがワナなんですよねー。 引き分けでもOKという心理が微妙に働いてか、どうしても慎重な「守り」優先になってしまって、リスクを冒して点を取りに行く積極性がほんの少しづつ鈍ってしまう。結果、どちらの試合も下位チーム(しかもアウェイ)が奇しくも4-0で大勝しました。
そして今日国立競技場で行われた大分vs.千葉という決勝戦。大江戸はわけあってTVを見られませんでしたが、ニュースやYouTubeに出てた映像を見た限りでは、千葉が随分と攻勢に出ていた印象。それでも点が入らずに時間が経過し、後半41分。このまま0-0なら上位の千葉が昇格となるところ。しかし、ここがこわいところで、何とかこのまま守りぬこうという気持ちが逆に相手の攻めを許してしまったのか、森島のパスから林が抜け出してループシュート! 結局この1点を守った大分が、リーグ戦6位からの下剋上昇格を決めたのです。うーん、やっぱり恐るべしですプレーオフ。
それにしても林丈統は大江戸にとっては千葉時代のイメージが強い選手。それがこの試合で、千葉を地獄に突き落とす1点を取ろうとは・・・。 加えて彼は3年前の京都時代に、大分をJ2に落とす1点を決めた選手でもあり、その彼が今度は大分を昇格に導くとは・・・。事実は小説よりも奇なり、ですねえ。
大分トリニータは監督がベルマーレ出身の田坂和昭ですし、湘南から移籍やレンタルの選手も多く(石神、阪田、三平)、おめでとう!ってところですが、リーグ戦42試合戦って3位のチームが上がれずに6位が昇格ってどうよ?という根本的な問題は残ります。まあ、それがプレーオフってもんですけど。
いずれにしてもベルマーレがこの仁義なき戦いに巻き込まれることなく、自動昇格できて良かったとしみじみ思いました。いや、ホント。
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