「クロスファイアー・ハリケーン」:ストーンズ前半生のドキュメンタリー
都内では新宿ピカデリーのみで1週間限定公開の『クロスファイアー・ハリケーン』。ザ・ローリング・ストーンズの結成50周年を記念したドキュメンタリーwith多くのライヴ映像で、ほとんどが’60年代から’70年代前半。 ストーンズの『シャイン・ア・ライト』を作ったマーティン・スコセッシが総合プロデューサー、『くたばれ!ハリウッド』(傑作です)を作ったブレット・モーゲンが監督をしています。
本編前にこの作品のワールド・プレミアの様子が10分ほどついていて、監督やストーンズのメンバーや(今はストーンズを脱退している)ビル・ワイマン!やミック・ジャガーの娘が、インタビューに答えています。 その後に「この50周年映画を楽しんでくれよな」的ご挨拶が、ミック、続いてキースからあって、ようやく本編のスタートとなります。
’60年代の映像は、その多くがモノクロ。ビートルズとの比較論で、汚いとか悪いとか言われまくってますし、まあ実際やんちゃだったわけですが、今見ると服装だって結構キチンとしてるほうだし、髪形だってどうってことないし、なんでこれで?って思っちゃいますよね。時代だなあ・・・まあ半世紀もやってるわけですからね。
けっこうじっくりといろんな映像を、「これ見せちゃっていいの??」的なものも含めて見せてくれます。ドラッグ関係とかね・・・。映画『ギミー・シェルター』でも描かれたコンサート中の殺人(オルタモントの悲劇)なんかもしっかり入ってます。
ミック・テイラーが脱退してロン・ウッドが入って、ストーンズが健康的になりましたってあたりで映画は終了。それ以降の30数年分は、最後の方に『ザ・ローリング・ストーンズ レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー』にもあった映像や、エンドタイトル・バックに『シャイン・ア・ライト』からの映像がちょこっと使われた程度でした。 まあ考えてみれば’80年頃の『レッツ・スペンド~』以降は、これら2本の傑作映画と、数多くの映像ソフトが出回っているので、しかもバンドのスタイル、ライヴのスタイルがそれ以降変わらないので、これで良しってことなんでしょうね。ストーンズが「ロックの王者」として不動の形になるまでの流れを追ったドキュメンタリーと言えるでしょう。
それにしても美青年だったキースが、ドラッグをやめたあたりから急に老けこんで、地獄の海賊オヤジみたいになってしまったのが、不思議ですよねえ。 でも、ミックもキースも、なんてカッコイイジジイ(二人とも来年70歳!)なんでしょう! 彼らを先行ランナーとして見習いたいものです。
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コメント
「過激に生きてジジイになる前に死にたい」っていうのがHOTだった。
過激な精神を保持し続けるためにする肉体鍛錬がSO COOLな今日この頃。
過激な精神も肉体鍛錬も中途半端なわたし。
村上先生も「健全な肉体に宿るくろぐろとした精神」と言っておられますね。大江戸先生もそんなかんじですね。
投稿: ピナコラ。 | 2012年11月23日 (金) 12時11分
ピナコラ。さん、ありがとうございます。
うーん、くろぐろねえ・・・。
Paint it black.
投稿: 大江戸時夫 | 2012年11月23日 (金) 19時03分