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2012年12月24日 (月)

「祈りと怪物」(ケラ版):夏帆の初舞台

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Bunkamuraのシアターコクーンでケラリーノ・サンドロヴィッチ作・演出の『祈りと怪物 ウィルヴィルの三姉妹』を鑑賞。ケラさんが書いた脚本をケラ本人演出バージョンと蜷川幸雄バージョンとで競作するという試み。小生が観たのはケラ・バージョン。なぜなら、夏帆ちゃんが出ているから(初舞台です)!

休憩を2度はさむ3幕4時間10分の作品ですが、まあ芝居で4時間ってのは特別に長いとも感じません。場所や時代を曖昧にして、登場人物が入り乱れ絡み合う群像劇。ある種の古典性(コロスも出てきますし)とある種のスケール感は獲得できましたが、全体的にとっちらかった割にはその完成度には疑問が・・・。

生瀬勝久演じるマフィア的な町のボス、こいつが残虐な狂犬といった奴で、アクの強さで引っ張ります。しかし、彼=怪物サイドの話と、教会=祈りサイドの話が、どうも効果的に結びついて行かないのです。両者を結びつけるはずの小出恵介、近藤公園の役が妙に弾まない、膨らまないってところが残念に思えます。 終盤もギリシア悲劇的な味は出なかったし→ここらは蜷川さんの方が得意そうですし・・・。 まあ、でも蜷川バージョンまで観るつもりはないのですけれど(夏帆ちゃんが出てないので)。

そんなわけで肝腎の夏帆は、うーん、地味でした。まあ舞台の「肩慣らし」ってところかな。夏帆ちゃんみたいな「普通の輝き」系の人は、「押し出しの強さ」を要求される舞台では結構難しいのでしょうね。もっともケラ作品で「肩慣らし」ができたってのは、贅沢な事ですけど。2階席の2列目と遠目でしたが、彼女の上半身背中ヌードには、ちょっとドキッとしました(もっとも序盤には、別の女優さんが胸を見せてたりもしましたが)。

音楽のパスカルズは舞台袖(&時々舞台上)で生演奏。これは良かったですね。元「たま」の石川浩司さん、今年は映画版『SPEC』や大林宣彦監督の『この空の花 長岡花火物語』にも出てましたけど、どこでも目立ちますよねえ。ずーっと年取らないのが不思議。

教会の印がナチス風鉤十字をダブルで重ねた足8本の鉤十字だったりする割に、近代史との重ね合わせができているわけではありません(例えば野田MAP『エッグ』では、そこらが水際立った見事さでしたが)。 エンディングもイマイチ決まらなかった(4時間かけてコレかよ?的な)ですし、カーテンコールの熱気も妙に今一つな残念感があったのでありました。

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