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2013年2月11日 (月)

秋元康のドキュメンタリーが凄かった

NHK-BSプレミアムの2時間ドキュメンタリー『密着!秋元康2160時間 エンターテインメントは眠らない』に圧倒されました。只者ではないとわかっていましたが、まさかここまでとは!の凄さです。

多忙な秋元本人の仕事っぷりを密着取材で追っていきますが、その妥協を許さぬ厳しさ。会議での、場も凍るような辛辣な発言の数々。うーん、確かに時代を築く人は他人にも自分にも厳しいです。「いつもの通り」ではダメで、「更に上へ」「もっと上へ」という貪欲な姿勢は、映画『二郎は鮨の夢を見る』の小野二郎さんにも通じるところがあるように思いました。

後半は目や耳を疑うような場面の連続です。4チームのプロモーションビデオ(とその元となる楽曲)の制作現場に密着し、常識が通用しないギリギリ以上の修羅場が繰り広げられます。しかも何か所も同時進行で。 まさに「タイムリミットはない」現場で、いつまでたっても歌詞が届かず、そのために仮歌録りができず、振り付けができず、撮影チームはタイトルや歌詞が分からない中、セットを組んだり映像プランを練ったりするという凄まじさ。 歌詞が届いてから後も、各スタッフ+アイドルたちが超特急の作業で、なんとかかんとか間に合わせる(時々間に合わない)という、TVに写らなかった部分を想像するだに身の毛もよだつ地獄の現場。それでもスタッフは、プロとしてやり甲斐を感じながら対応していきます。クリエイションの現場の魔力ですね。 一方ではこれが良い方法だとは決して思えませんし、それによってクォリティが犠牲になる部分もあるはずです。 でも多忙すぎる中、自分で多くを取り仕切り、AKBをはじめとする全グループの全曲作詞を手掛ける秋元さんの現状では、これしかやりようがないのでしょう。本人も大変だけど、周りも死屍累々ですよねえ。

電通の吉田秀雄の『鬼十則』そのものみたいだとも思いました。特に「周囲を引きずり回せ。引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。」とか「難しい仕事を狙え。そしてこれを成し遂げるところに進歩がある」なんてあたりが。

AKB48のドキュメンタリー映画も常に傑作ですが、それの裏バージョンとも言える傑作ドキュメンタリーでした。いやー、唖然としながらも面白かったです!

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