「みなさん、さようなら」:3女優がステキすぎる!
映画『みなさん、さようなら』は、中村義洋監督のこれまでの最高作でしょう。世間での評価ほどにはこの監督を買っていない大江戸ですが、今回もそんないうまくはないのですが、でも魂のこもった一作でした。
中村監督の良きパートナーである濱田岳(24歳)が、12歳から30歳までを一人で演じきるってのが只事ではないですよね。まさに彼ならでは。特に12歳がそれなりに、らしく見えるってのは何なの?子供料金で電車乗れるの?
1981年からの時代考証が、小道具や衣装やヘアメイクを通じて的確に描かれます。大山倍達の使い方なども、上出来ですね。 とにかく「濱田岳を見る映画」になっちゃってます。
でも小生としては、素敵な3女優にすっかりやられました。大塚寧々、倉科カナ、波瑠、大好きな3人がそれぞれに最高の表情とナチュラルな演技を見せてくれます。3人そろい踏みでこんなに素敵ってのは、大江戸の映画人生中でもあったかなかったかってぐらい珍しいことです。 大塚寧々さんの涼やかさと限りないやさしさ。倉科カナさんの愛くるしさと聖母のごとき輝き。そして濱田くんに次いで長い歳月の変化を演じた波瑠さんの、少女から大人の女への多様な顔。波瑠って、昨年の『BUNGO』内の1篇「幸福の彼方」でも感心しましたけど、涼しげなニュアンスと確かな演技力と大器の予感を併せ持った、素晴らしい女優ですよね。本作でも、メガネの高校生時代の彼女なんか、ドキッとするようなセンシュアルな部分まであって最高じゃないですか!
こんな美女たちに囲まれてるなんて、うらやましすぎるぞ濱田くん! まあ、ファンタジーってとこですよね。甘く切ないファンタジー。そしてブラジル少女をめぐる正義と力のファンタジーも。 うーん、愛すべき佳品であります。
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