「映画クレヨンしんちゃん バカうまっ! B級グルメサバイバル!!」:笑いと活劇!10年ぶりの面白さ
『映画クレヨンしんちゃん バカうまっ! B級グルメサバイバル!! 』は、久々に面白い「しんちゃん」映画。今回で21作目だそうですが、遡れば2003年の『嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード!!』以来10年ぶりと言える面白さなのではないでしょうか。タイトルに「嵐を呼ぶ」が入ってないのも久々ですしね。
しんちゃんの世界と食べ物は相性が良いってことなのでしょうか? 焼肉食べたさのエネルギーで疾走していた『ヤキニクロード』同様、本作は「焼そば食べたさ」でしんちゃんとカスカベ防衛隊のメンバーが駆け抜けます。そのスピード感と活劇感が、映画をぐんぐん走らせます。ここ数年、おそろしくもったりと停滞したしんちゃん映画もあった中で、このパワーは嬉しい限りです。吊り橋のアクションとか飛行艇~パラシュートのアクションとか田んぼの中のT字路のアクションとか、見事に「映画になっている」じゃないですか!
ギャグもしんちゃんの基本線(ブリブリ~ブリブリ~とか、おねえさんとか、ヒロシの靴下とか・・・)を守りながら、これまた近作にない充実ぶり。ギャグを単発で終わらせずに次々と釣瓶打ちにしてきますし、いいですよ、この密度の高い脚本(浦沢義雄、うえのきみこ)。そして躍動感に溢れ、笑いのツボも心得た演出(橋本昌和)。
カスカベ防衛隊(幼稚園のおともだち)がこれだけ活躍したのも久しぶり(まあ、その分みさえとヒロシは抑え気味なのですが)。それぞれのキャラも良く立っていて、これまたいいんだなあ。
ラストはもうひと押し欲しいところでしたが、キッパリ潔い終わり方とも言えるでしょう。
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