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2013年5月31日 (金)

ブルガリア戦:危機感をバネに

録画しておいた昨夜のサッカー日本代表vs.ブルガリア戦を見ました。0-2の敗戦は知っていましたが、前半すぐの失点も後半の失点もセットプレーからいい球を入れられての失点。1点目はブレ球によるパンチングの失敗、2点目はオウンゴールってことで、なんかスッキリしません。まあ完全に崩されて負けたんじゃない分、救いがあるとも言えますが、この試合負けだったの?って感じ。ボールは回ってたし、ポゼッション率も高かったし、香川、乾、後半からの清武というセレッソ・トリオを中心に攻めの形もできていただけに。また守備もあまり攻め込まれなかっただけに、2点取ってからはブルガリアもかなり引いて守っていたので特段の危なさはなかっただけに。なんだかなあ、です。

まあ5日後にオーストラリア戦を控えたテストマッチということで、選手たちに必死の走りやギリギリの体の張り方が足らなかったのは事実ですし、そこをおろそかにすると機能していかないのが日本のサッカーだというのも過去の痛い経験に共通しています。そして大事な試合の前のテストマッチで今回同様に手痛い敗戦を喫して、結果的に浮ついた雰囲気が引き締まり、その危機感を力に変えて本番で勝利を収めてきたのも、日本チームの「伝統のパターン」だったりします。

そういった意味で、大江戸はさほど心配しておりません。香川も憲剛も調子良さそうですし。本田の出場は微妙かも知れませんが、岡崎が加わるのが大きいと思います。 そして、オーストラリア戦は埼スタのメインスタンドに行って来まーす!ふふふ。

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2013年5月30日 (木)

おすい

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ふだん気にも留めたことのないマンホールのふたに視線を投げかけたら・・・、

「おすい」。

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こちらのタイプも・・・、

「おすい」。

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うーん、あたかも「おすいもの」のようであります。

やっぱり「汚水」じゃないとイメージ沸かないなあ、かわいすぎちゃって・・・。

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2013年5月29日 (水)

「パパの木」:シンプルな佳品

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フランス人女性監督ジュリー・ベルトゥチェリがオーストラリアで撮った映画『パパの木』を、試写会で観ました。作風としては、サンダンス映画祭が似合うテイスト(でもそっちじゃなくて、カンヌのクロージング作品だったそうですが)。地味な小品ですが、予想以上に面白かったです。

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冒頭から主人公の女の子とそのおともだちがキャーキャー言って遊んでいる、その感じが素晴らしいです。いいなあ、小さな女の子のキャーキャー。 でもこの子、実はすんごい強情っぱりで、「このまま大きくなったらどうなっちゃうんだろう?」と心配になってしまったぐらいなんですけどね。

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クリスマス・シーズンを真夏のビーチサイドで迎えるような場面もありますけど、たぶん初めてお目にかかった気がします、南半球のクリスマス。映画っていろんなことを私たちに教えてくれますね。

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(ややネタバレあり)  クライマックスの大嵐(という試練)を経て、家族の絆が甦る・・・ってのは、ちょっと凡庸かもとも思いましたが、ま、そういうシンプルな佳品があってもいいですよね。あの男の人がちょっとかわいそうでしたけど。

それにしてもトイレからカエルが出たり、太い木の枝が落ちてきて家をつぶしたり、大嵐がきたり・・・、小生はオーストラリアには住めそうもありませんです。

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2013年5月28日 (火)

「天使の分け前」:銀座テアトルシネマもうすぐ閉館

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京橋の「銀座テアトルシネマ」が5月31日で閉館になります。あとわずか。最終上映作品『天使の分け前』を観に行きました。 そもそもここホテル西洋銀座が建つ前は、かのテアトル東京だったわけですもんねえ。

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エレベーターを5階で降りて、券売所&入口前の壁面には館名表示。その周りに、愛ある落書きの数々が・・・。 ミニシアターの割にスクリーンが大きく、適度なスロープがあって見易い映画館でした。小生は中2階(後ろから3列)が好きでしたね。 1987年の開館時は「銀座テアトル西友」って名称でした。開巻作品は確かコーエン兄弟の『ブラッド・シンプル』じゃなかったかなあ。

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てなわけで『天使の分け前』ですが、貧困層の社会問題やハードなプロブレムも混ぜながら、最終的にはハッピー・エンディングに着地させるという、肩の力を抜いた時のケン・ローチらしい作品。フットボールはからませず、今回はスコッチ・ウィスキーのお話です。軽めのエンタテインメントに仕上がっておりました。

主人公が妙にナイナイ岡村344306_006のニュアンスを持っております。こいつの成長譚になっているわけです。そして彼の仲間の一人(メガネのスキンヘッド)が、とんでもなくバカなトラブルメーカーで、笑わせてくれながらイラッとさせてもくれるんですね。

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まあそれにしてもウィスキーを飲みたくなる映画です。帰宅後、当家には平生スコッチを置いていないので、バーボン(「フォアローゼス」のブラックラベル)をストレートで飲みましたけどね。

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2013年5月27日 (月)

杉並区和泉の珍景

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きのう杉並区和泉の環七を1本入ったあたりの道で発見。古めの民家なんですけど、・・・ん?

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なんとも不思議な1-2階ぶち抜きの扉のない物置、しかも超縦長バージョンみたいなものが建物の角についておりました。何だこれ?

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うーん、たぶんここんちは材木屋さんとか竿竹屋さんだったんでしょう。で、ここがその収蔵庫っていうか、立てかけておくスペース。

そうじゃなかったら身長4mぐらいの人が雨宿りするスペースとしか考えようがないですもん。

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で、そのそばにはツタのからまるお花屋さんが。

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そしてそのショーウインドウには、妙に色っぽいカエルが何体も・・・!? 店の前の葉っぱと、色おんなじです。

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で、そのツタ屋の裏側はこんな感じ。これ、環七沿いの歩道なんですよ! 道路にせり出して、ツタのアーチになっちゃってます。スゲーです。

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2013年5月26日 (日)

「ラストスタンド」:娯楽西部劇の現在形

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アーノルド・シュワルツェネッガーが政治の世界から銀幕に主演復帰した映画『ラストスタンド』は、想像以上に面白かったです。でも興業的にはいかにも厳しかった様子で、まあ時代ですよね。派手なVFXを使った作品なら内容スカスカでも結構ヒットするし、こういう古典的テイストの上出来な娯楽作がコケちゃうんです。

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監督が『グッド・バッド・ウィアード』や『悪魔を見た』のキム・ジウンだってことで、スピーディーで迫力たっぷりの剛速球演出です。現代の西部劇をちゃんと作ってくれました。もっとも生々しく血は吹き出すし、ちょとバイオレントな描写はあるしで、往年の西部劇とは当然違います。でも大江戸的には、『ジャンゴ 繋がれざる者』よりも断然こっちですねえ。

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政治家業の疲れか、シュワがやけにジジイになってました。役柄のせいもあるのでしょうが、シワやたるみや眉毛の白髪などを隠さずに、“Old.(年だな)”と自嘲。 でもそれが本作の保安官に合っているのです。確かにスタローンの道を選ぶよりは、こっちの方がまともな選択だと思います。 悪役のギラギラした麻薬王(エドゥアルド・ノリエガ)もなかなかの迫力。この二人の最後の「対決」も、西部劇の伝統に則ったもので、今日び珍しい古典的味覚でした。いろいろご都合主義でも、辻褄が合わなくてもいいんです。西部劇だし。

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街なかでのド派手な銃撃戦も凄い迫力でしたが、トウモロコシ畑をなぎ倒してのカーチェイスなんかも、見たことないような新機軸アクションで「おお!」と思いました。トウモロコシがフロントガラスにボコボコ当たったりしてね。

それにしてもフォレスト・ウィテカーが、有能そうに見えて実は妙に無能なFBI司令官を演じていましたけど、よくあんな役引き受けたなあ・・・。 昔の西部劇と違うのは、白人のみならず、アフリカ系、東洋系、ヒスパニックと人種が入り乱れていることですね。

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2013年5月25日 (土)

湘南、広島に0-2完敗

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Shonan BMWスタジアム平塚で、湘南vs.広島を観戦。ここで見ておかないと、7月上旬まで中断期間がありますのでね。

サポ席前列の文字は“WELCOME TO BLUE & LIGHTGREEN HEAVEN”でして、例の「赤い地獄へようこそ」の反対ですね。フレンドリーですね(「弱っちい」と言う人もいるのでしょうが)。 映画『天空の城ラピュタ』の曲「君をのせて」がベルマーレの応援チャントに使われているご縁で、今日は試合前にあの曲を歌った井上あずみさんがナマ熱唱してくれました。

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せっかく上向いてきたかなと思ったベルマーレなのですが、今日の試合はサンフレッチェに実力差通り完敗の0-2でした。両サイドを制圧されて、高山、古林が守り中心にならざるを得なかったので、攻めの槍が伸びませんでした。

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前半の2失点が重かった事は確か。特に45分に2点目を取られるなんて、時間の使い方がなっちゃいませんね。 後半は0-0だし、交代で投入された岩上や大槻はかなり良かっただけに、どうしてもあの2点目が悔やまれます。

それにしても先週の大宮戦と同じチームだと思えぬほど走れてないし、ファイトしてなかったです。それじゃダメでしょ、相手のが全然うまいんだから。 J中断期間に、立て直していけるのでしょうか・・・。

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そんな日でもベルマーレクイーンの4人はイベント、応援、そしてお見送りのスマイル。 今日は4人が違った色のユニフォーム姿(ホーム、アウェイ、キーパー用の1と2)で、さしずめ「湘南戦隊4レンジャー」! みっさちゃん、ピンク似合いすぎです!

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ポーズもバッチリ決まってます。 中断明けの7月に、またお会いしましょう。

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2013年5月24日 (金)

「グランド・マスター」:映像美と肉体のバレエ、そして恋

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映画『グランド・マスター』を試写で観ました。ウォン・カーウァイ6年ぶりの新作はなんとカンフー映画。とはいえ、やはり彼にしか撮れない独特な映像美の世界となっています。

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冒頭の決闘シークェンスから驚嘆させられます。闇、雨、光、影と工藤栄一ばりのおぜん立てをした中に繰り広げられる肉体のバレエ。本作で扱われている「マーシャル・アーツ(martial arts)とは直訳すれば「武勇の芸術」ですが、まさにその通り。鍛えに鍛え抜かれた人間の身体のアクションが、磨き抜かれた美として心を奪います。

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トニー・レオンが身を翻すと、パナマ帽のブリム(つば)から雨水が飛び散るハイスピード撮影のエクスタシー。アクションを支える足先のショットの数々(すり足、着地、方向転換など)。 そしてトニー以上に、チャン・ツィイー(『キネ旬』表記ですと、「ツーイー」ですね)やチャン・チェンのカンフー技がキレキレの迫力!普通の映画作りでは信じられない年月の練習を経てこその凄さです。 動き出した汽車の前での死闘などは、ツィイーの頭と車輪とのギリギリ感が迫真の凄まじさで、思わず身が固くなるほど。

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しかしながら歴史の荒波に翻弄された人々を描く叙事詩であり、カンフー・アクション映画でありながら、終盤に至るや「恋愛映画」としての側面が急浮上してきて、いや、それがまた見事なんです。「哀しい女」の哀しい恋のほろ苦さと甘美さ。うーん、大人の味わいです。「好きに罪はない。ただ好きなだけ。」だなんて名台詞の応酬。戦争とその後の時代、ある意味腐れ縁的な薄幸さ。二人がなんだか『浮雲』の森雅之と高峰秀子みたいに見えてきました(どうでもいいけど、小澤征悦だとか竹中直人だとかピエール滝みたいな顔の人も出てましたね、この映画)。

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梅林茂が音楽をやっているのですが、彼の『それから』のテーマが堂々と使われていたりしてびっくり。エンドロールを確認すると、その他に『壬生義士伝』(久石譲)や『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(エンニオ・モリコーネ)の曲も使われていたみたいで、驚いちゃいました。

本作の原題は『一代宗師』で、英語題は『The Grandmasters』。なんですけど邦題は『グランド・マスター』。まあ複数形の“s”を省いちゃうのは日本語表記では普通のことですけど、一語の「グランドマスター」を2語にして「・」(ナカグロ)を入れるってのは、いかがなものかと思います。

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2013年5月23日 (木)

「華麗なるギャツビー」への期待

大江戸が今いちばん楽しみにしている公開待機作といえば、それはもう『華麗なるギャツビー』です。映画館で予告編を見ると、その映像にノックダウンされちゃいます。(公式サイト)↓

http://wwws.warnerbros.co.jp/thegreatgatsby/

なんせ監督がバズ・ラーマン! いやー、大正解です。彼の圧倒的なケレン味が、そしてシャネルNo.5のCMなどに代表されるゴージャスでエレガントなモード感覚が、最高に生かされていると思います。ちょっと映像を見ただけで、その絢爛豪華な美術、衣装、映像と、重厚な本物感に圧倒されます。 しかも3D(2D版もあり)ってことで、そこにも興味しんしんです。この時代の豪奢な建築や美術を3D体験ってのは、かなり興味深いものがありますね。さらに衣装提供がプラダやミュウミュウやブルックス・ブラザーズ、宝飾品提供がティファニーと、画面に華やぎと厚みをもたらしてくれそうです。

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1974年の初映画化ではラルフ・ローレンによる「ギャツビー・ルック」が一世を風靡したのですが、ロバート・レッドフォードのジェイ・ギャツビーに、フィツジェラルドの小説とのギャップを感じたのも確か。そこ行くと今回のレオナルド・ディカプリオは、独特の「うさんくささ」がいい感じにギャツビーの影の部分を表現していそうで、合っている気がします。デイジーも、独特な個性のミア・ファローよりも今回のキャリー・マリガンの方が、ギャツビーが求め続ける「夢の女」っぽいのではないでしょうか。

タイトル・デザインやクレジットなどトレイラーにもふんだんに出て来るアールデコ文字も、黒字に金だったりして、ものの見事に『ギャツビー』の世界観を表しています。うーん、まさに小生の大好きな「アメリカン・デコ」(エンパイア・ステート・ビルディングに代表されるアレ)の世界です!

’74年版が映画全体の出来としては「ちょっと・・・」だっただけに、今回の『ギャツビー』への期待はかなり大きいものがあります。6月14日の公開が楽しみでなりません。

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2013年5月22日 (水)

今日の点取占い208

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学校の先生になれる   10点

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2013年5月21日 (火)

「クロユリ団地」:技術と伏線は上手だが・・・

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映画『クロユリ団地』、あんまりこわくはありません。かといって哀しいホラーでもないし、うーん、何なんでしょうねえ。団地へのレクイエムでもないし(それは『みなさん、さようなら』。あっ、団地妄想モノとして『中学生円山』につながるのかも知れません!

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序盤の不安感と嫌な気分を醸し出す中田秀夫演出は、やはり見事です。独自の感覚を持った人なんでしょうね。そしてそれを表現するための美術(「汚し」が怖さを生んでいる)だとか、照明だとか、構図(あえて寄り過ぎのフレームにして、周囲の状況が観客から見えないことにより不安感を煽る)だとか、キチンとした撮影所の映画作りを熟知している監督だと思います。

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(以下ネタバレあり)  中盤に、シャマラン的な大ネタを一つ割ってくれるのですが、「やっぱりね」と思いつつも悪くないです。それまでの伏線の張り方(違和感を伴う台詞を、きちんと配置していくあたり)が、ちゃんとしていましたし。 ただ、それ以降の展開が妙にありきたりで、しかもテンポが悪くなって、映画としてのバランスがよろしくないのです。 霊媒の女たちが集まっての祈祷シーンとか、主人公たち(前田敦子と成宮寛貴)のあまりに愚かな行動とかはほとんどギャグに近く、笑ってしまうところでした。まあホラー映画の登場人物は愚かでないと、話が進まないんですけどね。 それと成宮がらみのVFX(顔に血管のような赤スジとか、炎が取り囲むとか)が質的に「雑」で、ちょっと困惑しました。

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前田敦子の芝居が(実は表象と、その水面下を同時に表現しなければならない高度な演技を要求される役なのですが)かなり厳しいなあ。見ててちょっとツライ感じでありました。

関係ないけど「地団駄団地(じだんだだんち)」なんてタイトルのコメディーはいかが? 回文になってるし。

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2013年5月20日 (月)

今日の点取占い207

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なぐり合いをして勝ってもえらくない   1点

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2013年5月19日 (日)

「中学生円山」:アナーキスト・クドカン

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映画『中学生円山』、映画館で小学生ぐらいの娘を連れてるお母さんがいたけど、いいのか? 草彅剛を使っている手前メジャー作として公開されているわけですが、この映画の柄(がら)からしたらミニシアター都内3館ぐらいが妥当な線ですよね。

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とにかく中2男子の妄想が笑えるわけですが、序盤タイトル前の「ヌーブラ群舞」が相当ヘンです(ウンパルンパ入ってるし)。そして夜の公園の芝生での裸踊りってなると・・・ああ、だからナギ助が出てるのか!と妙に納得。

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クラスメイトの女の子(刈谷友衣子)がなかなか結構です。プールの場面もさることながら、エレベーターでバイバイと手を振るあたりかわいいったらありゃしない! 韓流ドラマにハマった主婦役の坂井真紀さんも笑わせてくれました(相手の男がヤン・イクチュンだし!)。

でも圧巻だったのは遠藤<エンケン>賢司さん。そのギターとボーカルのアナーキーな迫力! ヤワな小僧に「喝!!」って感じで、スゲーです。まあクドカンさん自身もパンク・ミュージシャンですからね(グループ魂)。 このエンケンじいちゃんと小学生の女の子との交流も、ちょっといい味出してるんです。

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(以下ややネタバレあり)  クライマックスのファイトで見せる円山の超絶的な体の柔らかさと、その「絵」の面白さ。まさに「柔よく剛を制す」(って、別に草彅剛を制したわけじゃないんですけど)。 「中学生円山!」の決めポーズも、なんか笑えます。 この作品、草彅が無惨な最期を迎えるあたりも含めて、アメリカ映画『スーパー!』(覆面かぶったアナーキーな正義の味方)に似てますよね。

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まあ実にクドカンさんらしい作品と言えるでしょう。『あまちゃん』で初めて興味を持った人が観たら、あきれる部分もあるのかも知れませんが・・・。そういえば、円山が大人になったら、まんま『ゼブラーマン』(宮藤の脚本)じゃん。

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2013年5月18日 (土)

フレンドリーな大宮&湘南悔しい敗戦

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大宮アルディージャvs.湘南ベルマーレの観戦に、大宮のNACK5スタジアムまで初めて行って来ました。3年前の大宮戦は8月の熊谷(アチ!)でしたから。

JR大宮駅を降りて商店街に入ると、いきなりベルマーレの旗が! しかもアルディージャの旗よりも大きい! しかもその居酒屋が「力(りき)」! この店名は浦和にある真っ赤な店という知識しかなかったのですが、大宮にもあったのね?

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別の通りにも湘南のフラッグ。ああ、なんてフレンドリーな街なんでしょ(隣街とはえらい違い・・・)。商店街もなんだか地方都市然としていて、いい味です。

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街頭にはバナーの上にリスくん! いいじゃないですかあ。とにかくスタジアムまでの道が楽しいし、オレンジづくめだし、アルディージャの旗も多いし、ここらは見習いたいところです。途中に氷川神社の参道も通って、飽きずにスタジアムまで25分ほど。

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NACK5、小ぶりだけどいいスタジアムです!サッカー専用だし、キレイだし、アウェイサポもちゃんとお客扱いされるし(スタッフさんたちにホスピタリティーがある)、メンバー発表時のアナウンスでちゃんと「湘南ベルマーレ・サポーターの皆様、ようこそおいでくださいました」的なことも言ってくれるし。やはり隣街の威圧的なスタジアムとは違ってフレンドリーなんですね。 もっとも我らがBMWスタジアムだと、更に丁寧に「・・・心より歓迎いたします」がついていて、アウェイ・メンバー発表に音楽までついていて、先日などアウェイサポが驚ろいてましたもん。

で、今日もアウェイの地までお揃いで来てくれてました!ベルマーレクイーンの4名様。今年のクイーンは、えらいなあ。私服のボトムスがいつもと違って新鮮ですね。

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このスタジアム、散水設備も埋め込み式で整ってます。いいなあ。

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試合結果は1-2で湘南が敗れたのですが、むしろベルマーレの方がやや優位だった試合。首位大宮を上回るパフォーマンスを見せていた試合。まあ引き分けが妥当だったと思うのですが、悔しいです。

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でも現実は勝ち点0。1点でいいから持ち帰りたかったところです。今期は「まあ、これだけ実力差があれば負けてもしょうがない」って試合が多かったのですが、この試合は本当に勝てた試合だっただけに、心から悔しいのです。

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だけどいつも通り70分を過ぎると脚が動かなくなっちゃうんですよねー。終了の笛にへたり込む選手、多数。とにかく、1点をもぎ取ろうとキーパー阿部も上がって来たCKや、ゴール前50cmまで迫った密集の攻防などもあり、全員が必死の攻撃。まさに「死闘」でした(終盤はサポーターもそれに応えて、大盛り上がりの必死の応援でした)。

試合終了後、サポ席前に挨拶に来た高山が泣いていましたもん。選手たちも(手応えがあっただけに)悔しかったのでしょう。その悔しさをバネに、次は勝ちましょう!!

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2013年5月17日 (金)

「アイアンマン3」:ちょい悩む鉄男

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映画『アイアンマン3』を3D版で鑑賞。まあ、3Dの意味はほとんどありませんでしたね。 塚本晋也の「鉄男」シリーズも、『鉄男』『鉄男Ⅱ BODY HAMMER』『鉄男 THE BULLET MAN』と3作作られたので、そのタイトルを英語にした「アイアンマン」も3作まで・・・ってことでしょうか? どうでもいいけど、「アイアンマン」を「アイロン男」と訳したい衝動に駆られます(または「鉄ちゃん」)。

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昨年の『アベンジャーズ』ですっかり男を上げたトニー・スタークですが、代わりにPTSDを背負ってしまい、パワードスーツを何体も何体も(ナンバー42までは少なくともあった)作ります。「5番アイアンマン」とか「7番アイアンマン」とか言うのでしょうか?キャディーさんは必要なのでしょうか?

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このシリーズのアメリカ万歳、金持ちブラボー的能天気さって結構好きで、1・2作目を評価している大江戸ですが、今作はちょっと評価ダウンしましたね。無用な葛藤とかドラマとか入れたおかげで、VFXは派手なのにちょっと失速した印象です。やっぱりトニー・スタークは傲岸なまでに自信たっぷりでないと。

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グウィネス・パルトロウのポッツが大活躍(特に終盤)の巻であります。そして悪役のベン・キングズレーが「悪のオーラたっぷりのカリスマ老師」と「下卑た小悪党の替え玉」を、別人かと思うほどの振り幅で演じます。やっぱりお見事です。

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(以下ネタバレあり)  とりあえずパワードスーツ軍団は全部ポポポポーン!と花火になってしまいましたし、医学は進歩したしで、「これにて一巻の終わり」というエンディングを迎えたわけですが、まあそれでも死んじゃったわけじゃないし、「4」「5」を作ろうとして作れないわけではないんですよね。どっちみち今後の『アベンジャーズ』続編には出てくるんでしょうし。 それにしてもこれがロバ-ト・ダウニーJr.最大の当たり役になろうとは、1作目の公開時には想像できませんでしたねえ。

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2013年5月16日 (木)

「澄みきり」と「水曜日のネコ」

Dsc_2698新発売となった“キリンの挑戦”と銘打った新ジャンル『澄みきり』。ネーミングが、缶デザインが、味が、確かに気合入ってます。カッコ良さを目指して、きちんと表現できてます。「キリンじゃなくちゃ作れないものを、もう一度つくろう。」というコピーが似合う商品です。ってゆーか逆に、「ビールでやるべきじゃないの?新ジャンルでこれやっちゃっていいの?」って思いもあったりしますけど。

キレもコクも苦みもきちんと出そうとしてますし、このデザインは「刀」をイメージしたのだそうです。なるほど。日本食に合いそうな気がしますね。CMでは鎧兜に甲冑姿の豊川悦司が川の上の舟や、国立競技場体育館の上に立っているビジュアルですが、そこらも合ってます。

ただ小生の好みで言えば、ここまでシャープにしないで、もう少しまろやかさとかもったり感が欲しいんですけどね(モルツとか一番搾りの方向性)。

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で、こちらは『水曜日のネコ』という名前のベルジャン・ホワイトエール。つまりベルギーの大麦&小麦を使った伝統的なビールなのですが、原材料にコリアンダーシードとオレンジピールを使っているため、日本の酒税法上では「発泡酒」に分類されるのだそうです。アルコール分は4.5%。350ml缶で280円と、お値段は高め。軽井沢のヤッホー・ブルーイングという会社が出してます。

このネーミングだと大江戸のように「日・月・火・木・金・土曜日に飲むのをためらってしまう」人が結構いて、営業状は問題なのでは?と心配してしまうのですが、どうなんでしょう? (犬派の人も飲まないんじゃないかと・・・)

お味は、確かにペールエール系でスッキリ。ほのかにスパイスやオレンジの香りも。ただ缶がジュースっぽいからってことで誤飲事故予防なんでしょうけど・・・、

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缶の上部に「おさけです」のエンボス文字入り。これは珍しい!

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2013年5月15日 (水)

「藁の楯」:直線的な娯楽作だが・・・

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映画『藁の楯』は、グランド・アイディア1本で勝負する骨太なエンタテインメント。それにしてもこれがカンヌのコンペティション部門に選出されたってのは、意外過ぎて???です。娯楽性の裏の「社会性」とか「告発」とか「問題提起」とか「人間の真実」とかには、木内さん(原作)も三池さん(監督)も興味なさそうですもん。

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物語は直線的に進行し、導入部からエンディングまでムダはありません。とにかく「稀代のクズを守りぬいて護送する大障害レースと、それに関わる人々の葛藤」ってことに絞り切って、物語を転がしていきます。

ま、良くも悪くもそんな感じなので、後で考えるとツッコミ所や「ん?」な疑問点も多いのですが、とりあえずは考える間もなく次々と進行します。とは言え大風呂敷広げた割には、そこそこの所に着地した感が強いですね。

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松島さんはコワモテで、シワも隠さず熱演していた割には得る所少なく、むしろ「オバサン」とか言われちゃう損な役柄でした。 藤原竜也は、叫ぶ場面こそ少なかったけど基本的にはいつものあの藤原竜也。役柄的には、染谷将太とか松田龍平とか高良健吾あたりが演じた方が、ベターだったに違いないと思います。

小生の好みとしては、本作との共通点の多い『ガントレット』(クリント・イーストウッド監督・主演)の方が、「四面楚歌護送もの」としてはいいと思いますねえ、イーストウッドとソンドラ・ロックの関係性が何とも味わい深くて・・・。

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2013年5月14日 (火)

やっぱり誤審の興梠ゴール

先週土曜に「Jリーグ20周年記念試合」として行われ、NHK-BS1でも生放送された「浦和レッズvs.鹿島アントラーズ」@埼玉スタジアム における後半33分の興梠(浦和)の得点が「オフサイドで得点は認められるべきでなかった」と、日本サッカー協会が誤審を認めました。今日、同協会の上川徹審判委員長が会見で明らかにしたそうですが、たぶんJ史上初めてのことでは? それでも当然判定や結果は覆らずで、これはまあ「審判もミスをする。そういうものをひっくるめてサッカー。」というこのスポーツの性質上仕方のないところ。でも抗議によるイエローが取り消されなかった小笠原とダヴィ(鹿島)が気の毒です。(ちなみに小生はベルマーレ・ファンなので、どちらのチームにも肩入れしておりません)

まったく異例の発表に至った理由としては、「注目を浴びたカードで、疑問を持っている方が多かった」とのことですが、よくぞ勇気を持って発表してくれたと思います。TVで見ていても、リプレイを何度見ても、明らかにオフサイドでした(TVだときわどい場面では実際と違って見える映像もあったりするのですが、あれの場合はあまりにも明らかでした)。1-1の局面でまさに「試合の行方を決する」得点となってしまっただけにその意味は大きく、これをほったらかしにしては、審判の問題を通り越して、Jリーグの信用性が崩れる問題ともなりかねませんでした。

「神の手ゴール」の例を出すまでもなく、サッカーの歴史が誤審の歴史と共にあるのも事実ですが、そうは言っても「正義」のためにも、これからのより正確な判定のためにも、こういうケースをしっかり反省して、改善すべきを改善していく努力は必要だと思います。特に今回のケースでは、主審は「興梠はオンサイド・ポジション」だと誤審し、副審は「興梠はオフサイド・ポジションだったが、(見る位置の問題で)興梠に触れずにゴールインした」と判断したために起こったミスなので、両者がその場で確認していれば正しいジャッジができた可能性が高いのです。せっかくの記念試合に禍根を残してしまいましたねえ。

ま、そうは言っても、「誤審だろうが何だろうが、我らがチームに有利な判定だったら全然オッケー(多少の後ろめたさはあっても)! 不利な判定だったら大ブーイング!」ってのが、サポーター心理なんですけどね。

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2013年5月13日 (月)

佐野元春の「Zooey(ゾーイ)」

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3月の発売早々に買ったのですが、すっかり紹介が遅れてしまいました。佐野元春のニュー・アルバム『ZOOEY(ゾーイ)』です。

「ゾーイ」(またはズーイー)と聞くと、小生などは真っ先にJ.D.サリンジャーの『フラニーとゾーイ』を連想します。佐野とサリンジャーはそのイノセンスにおいて共通する部分が多いと思いますし、二人とも小生の「神」であります。 また近年でゾーイという女優が二人、ゾーイ・デシャネル(『(500)日のサマー』)と、ゾーイ・カザン(『ルビー・スパークス』)。もっともカザンの方は“Zoe”なんですけど。 附属ブックの扉には「言葉(LOGOS)の内に命(ZOE)があった。」というヨハネ伝からの引用が載っていました。ってことは、ZooeyでもZoeでも同じなのかしらん?

アートワークは妙に重厚でグラマラス。音は久々に“ロックンローラー”佐野元春をアピールするようなバンド・サウンド。微妙にジャズっぽさも感じられます。往年の『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』や『カフェ・ボヘミア』あたりの感覚もありますね。いずれにしても、近作の中ではかなり出来が良いアルバムだと思います。あるいはロックンロールのイキが良くて、嬉しい。 なので気に入った曲はというと、「世界は慈悲を待っている」「ポーラスタア」「ビートニクス」「Zooey」などのロック・ナンバーなのです。アッと驚くような言葉が歌詞に出てくる「スーパー・ナチュラル・ウーマン」もいいですね。

ただ、ちょっと残念なナンバーも何曲か含まれていますけど、まあアルバムってそういうものですよね。セットで付いているDVDでレコーディングやライブの様子を見ても、佐野さんはいつまでたっても佐野さんで、全くブレません。変わりません。 まあ、一生ついて行くしかありませんよね。

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2013年5月12日 (日)

「めめめのくらげ」:メメクラゲとの関係は?

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TOHOシネマズ六本木ヒルズで村上隆初監督作品の『めめめのくらげ』を鑑賞。エントランスやファサードが『めめめ』仕様になっちゃってました。ってゆーか、これ自体がアート作品ですね。

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(→)内側から見てもやはり『めめめ』なデザイン。

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こんなに金かけちゃっていいのかって感じですね。都内ではこことお台場の2館のみの公開で、4月26日の初日から2週間ちょっとで今はもう1日1回限りの上映(100席程度のスクリーンで)になっちゃってますから。 まあ観客ターゲットの問題ですけど、村上さんは子供に見てもらいたかったのかもしれませんが、結局これだと村上アートのファンが観るに留まってしまう印象です。

それでも今日は「村上隆と蜷川実花のトークイベント」があったため満席。蜷川さんはともかく、村上さんってほんと「一般人オーラ」しか出てない人だなあ。蜷川さんとお子さんは本作にハートをつかまれたような話でしたが、果たして・・・。

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うーむ、頭の中にはけっこう「???」が・・・。まさに「子供向け」のファンタジー冒険ドラマ。なんで村上さんがこれを作りたかったのか? このシリーズを10年は作りたいなんて言っているのか? わからないなあ・・・。終映後の場内も微妙な空気に包まれておりました。

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そこはかとなく「3.11後の日本」を匂わせていますが、今のところそれが意味を持ったり効果を上げたりはしていません。これって、既に制作されている2作目とか、その後をサーガとして見ていかなきゃダメな世界なのかしらん? いじめとか引きこもりとかゲーム中毒とかも、ごくごくありきたりな描写でしかなかったし。

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この題名を聞いて小生がまず連想したのは、つげ義春『ねじ式』に出てくる「メメクラゲ」。あれは、そんなクラゲはいなくって、実はつげが「××クラゲ」としておいたところ編集者の勘違いで「メメクラゲ」になってしまったとかいう話を聞いたことがあります。まあ、本作とは何の関係もありませんが・・・、っていうか村上さんのネーミングの源もそこなのでは?

クライマックスの怪獣のCGは質的に優れていますが、いかんせんバトル・シーンが(ここに限らずどの箇所も)長過ぎてねえ。でも、あの怪獣を見てたら、このCGスタッフによる『白鯨』(モビー・ディック)を見てみたくなったのでありました。

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2013年5月11日 (土)

「孤独な天使たち」:ベルトルッチの瑞々しさ

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映画『孤独な天使たち』は、ベルトルッチ10年ぶりの作品。これがまあ「若書き」のような瑞々しさに溢れているってのが、映画の不思議です。

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隔絶された地下室での少年と少女の濃密な時・・・って言うと、若年版『ラスト・タンゴ・イン・パリ』みたいなんですけど、同じベルトルッチでもこちらは全く性的なものを排除したかのような世界。この14歳の少年は中学生円山少年とは違って、あるいは『魅せられて』や『ドリーマーズ』とも違って、妄想も行動も一切起こしません。まあ、腹違いの姉とはいえ、イタリア人としては不自然なほど。まあ、だから「引きこもり」君なのかも知れませんけど。

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だがしかし、これで映画を成り立たせちゃうあたりはもう名人芸の世界でして、面白いのです。ぐいぐい引き込まれるのです。無鉄砲な姉が先導して、家に忍び込むあたりのサスペンスとか、ダンス場面の情感とか、ラストの雰囲気とか・・・うまいなあ、映画だなあ。

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(以下ややネタバレあり)  結局何も起こらないような物語ではあります。でも、ラストのストップモーション(も久々に見たなあ)の効果とか、そこに固着された少年のポジティブな表情(いわゆる「いい顔」になったってやつ)とかは、やっぱりベルトルッチが手だれの映画監督だということを証明して余りあるものであります。

ダンス場面に使われたディヴィッド・ボウイのイタリア語版『スペース・オディティ』、これもいいんだなあ。しみるんだなあ。

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2013年5月10日 (金)

「死霊のはらわた」:おどろおどろしさは希薄

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映画『死霊のはらわた』は、1981年のサム・ライミ作品のリメイク。森の中、地を這う猛スピードのキャメラとか、サム・ライミ版へのリスペクトたっぷりです。でも、全体的にあの禍々しく荒々しい感じは薄れて、妙にクリーンな印象です。どっちみちタイトルに反して「内臓系」ではありません。映像がキレイ目で明る目で怖くないし、血しぶきの上がるスプラッター描写があっても、さほどグロくはないのです。 でも映画館の違いも影響しているかも知れませんね。前作は歌舞伎町の新宿オデヲンあたりで観たと思いますが、こちらはシネコンの新宿ピカデリーですから、もともとの空気が違いますよねえ。

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ホラーの鉄則通り、登場人物の行動がそれぞれにオロカです。「それやっちゃダメ」と思ってると、・・・やっちゃいます。みんなすぐに騙されるし。

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(以下ネタバレあり)  エンドタイトルの後に、ブルース・キャンベル!が出てくるのですが、やはりライミ版はこの人で作品トーンが決定づけられていましたもん。この人の笑える「狂気」がないとねえ・・・。

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ネタ元と思われるものをランダムに挙げると、『エクソシスト』のリーガン、『ロッキー・ホラー・ショー』の料理用電動ノコ、『マーターズ』のバケモノ、『リング』の貞子、『悪魔のいけにえ2』のチェーンソー雄叫び女、『127時間』、『殺し屋1』の真っ二つ、アジの開きと女子高生をモチーフにした会田誠作品、などなど。 

それにしてもネイルガンはリアルに痛そうでしたねー。でもあれって板とかに接触してないと発射できないのでは?と思って調べたら・・・、アメリカのは安全装置がないので釘を発射できるのでした。さすがは銃大国。

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2013年5月 9日 (木)

今日の点取占い206

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昨日より今日の方がずっと気持がよい   6点

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2013年5月 8日 (水)

「ヒッチコック」:似てないし、ぬるいし・・・

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映画『ヒッチコック』で、アルフレッド・ヒッチコックを演じるのはアンソニー・ホプキンス。うーむ、ニクソンにピカソにヒッチコックですか・・・。顔が似てなくても、骨格が違っても、なんでもやるんですね。ただ特殊メイクの効果もあり、横顔はやや似ているので、本作でも横向きのショットを多用しています(ヒッチコックと言えば、あの横向きのシルエットですもんね)。そういえば『リンカーン』でもダニエル・デイ=ルイスの横顔ショットがやけに多かったですよね。

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作品全体は「ぬるい」印象。もっとヒッチコックの変態的ダークサイドに踏み入ってもらいたかったところです。強引に「夫婦愛」の物語に仕立てて、めでたしめでたしなんて・・・ちょっと違うなあ。 (妻)アルマの描き方も、ちょっと中途半端な感がありますし。 どちらも現実とフィクションの間の難しさや、関係者が生存していることによる難しさってのがあるんでしょうねえ。

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『サイコ』制作の舞台裏ばなしなのですが、それ自体の面白さはまあ中ぐらい。宣伝戦略やらのあれこれやら、劇場プレビューにおける観客の反応を楽しむヒッチってあたりが、本作のハイライトでしょう。そこは面白かったです。

スカーレット・ヨハンソン(『キネ旬』流に表記すると「ジョハンソン」ですが)がジャネット・リーを演じたのはナイス! 彼女は非常に往年のハリウッド女優の雰囲気を持っていますから。そして彼女の絶妙の妖艶さは、ヒッチコックが生きていたら間違いなく彼女を使っただろうと思わせるに十分なものがありますから(ブロンドであろうとなかろうと)。

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エド・ゲインまで持ち出したのは、ちょっとやり過ぎ。成功してません。 結局は、脚本の出来が全体的によろしくないってことなんだと思います。

ちなみに小生のヒッチコックベスト5は・・・

1.ハリーの災難  2.サイコ  3.見知らぬ乗客  4.めまい  5.白い恐怖   ってところでしょうか。

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2013年5月 7日 (火)

松屋銀座のFENDIウインドウ

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地下鉄銀座線の銀座駅を出た所の通路にある松屋銀座のショーウインドウ。

「FENDI フェンディ」のバッグが陳列されていて、その周囲の演出カラーがオレンジ~ピンク系で、キレイな感じ。

で、近寄ってみると・・・、

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ぶっといジャンボ色鉛筆が、ズラリと並んでいるのでした! 商品の色が部分的にシンクロしてるあたり、おしゃれです。

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小さめのウインドウの奥にも、びっしりとジャンボ色鉛筆の行列です。

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そしてウインドウ内にあるピンクの小山。あたかも桜の花びらの吹き溜まりのようで・・・、よく見るとなんと!

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これ全部、ピンクに彩色した鉛筆の削りかすなのでした。

うーん、ナイス・アイディアです。

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2013年5月 6日 (月)

カット割りしてある夢

昨日見た夢、見ている時から「おお、絶妙なカット割りだ」と感心してました。そんなわけですぐ目覚めましたが、思い返してもやはり、出来事を伝える描写として実に的確な構図、寄り/引きのサイズ、モンタージュになっていまして・・・。つまり、夢なのに一人称の絵じゃないんですね。うーん、映画監督の夢みたいで光栄です。

小生だって、普通は一人称視点の夢を見ています(そのはず)。今日のは特別なんだと思います。

ちなみに小生の夢はカラーです。はっきりした色の場合も、特定の色だけが強調される場合も、かなり抑えたトーンの場合もありますが、一応は色つきです。 しかしながら物の本によると、大抵の人の夢はモノクロだとか、カラーの夢は芸術家タイプの人が見るとか書いてあるので、ちょっと得意げな気分です。ふふふ。

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2013年5月 5日 (日)

「リンカーン」:まあオスカーは無理でしたねえ

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映画『リンカーン』を観ると、やっぱりこれがアカデミー作品賞や監督賞を獲れなかったことに納得がいきます。だっていくら題材がテッパンでも、スピルバーグの作品の中では決して出来が良い方ではないのですもん。

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リンカーン最後の数カ月に焦点を絞ったのはいいとして、前半などあまりにも言葉に頼り過ぎていて、映画がMotion Pictureとしての力で転がって行かないのです。「これなら本を読めばいいじゃないか」と思わせるなど、スピルバーグらしからぬ有り様です。 まあ、リンカーンを歴史的偉人としてではなく、目的のためにはおだてたり脅したりの腹芸も使い、清濁併せ呑む政治家としてリアルに描いたあたりは、現代的で評価すべきところでしょうけど。

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中盤以降の集票工作やらクライマックスの投票シーンあたりになると、スピルバーグも俄然実力を出してきて、映画が弾みます。ここらはさすがに、うまいもんです。エンタテインメント演出のツボを心得ています。

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ただ、そこ以外はスピルバーグがわざとエンタテインメントにしないよう心がけていたのでは?と勘繰りたくなるほどの地味な真面目さ。 どちらかというと、ダニエル・デイ=ルイスのリンカーン肖像画そっくりさんぶりと、只ならぬ貫禄を放射する芝居を堪能するための映画になっています。 (オスカー助演男優賞ノミネートの)トミー・リー・ジョーンズの味わいも結構なものでした。

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ヤヌス・カミンスキーの撮影は前作『戦火の馬』とは全く違ったトーンで、でもやっぱり素晴らしいのです。特に室内における光と影の映像美など、作品の格をアップさせる力を十分に発揮していました。

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2013年5月 4日 (土)

「暮らしと美術と髙島屋展」、そして用賀の馬

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世田谷美術館で見てまいりました、『暮らしと美術と髙島屋展』。百貨店の美術、呉服、広告、ウインドウディスプレイ、建築などを切り口にした斬新な企画です。それを髙島屋ではなく、公立の美術館で開催するってところがミソですね。「世田美が、百貨店のフタを開けてみた。」っていう広告コピーもナイス。

髙島屋さんってのは割と企業文化のストックがしっかりしていて、大阪にはキチンと管理された資料館があるんですよね。かなり広範囲のあれやこれやが出品されていて、これを見ているとやっぱり「百貨店の文化的影響力」は大きかったのだなあ、むしろ「百貨店は文化」だなあと改めて思います。

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絵画や染織などの美術的価値が高いものもさることながら、その下のレベルでもっと生活に密着したポスターだとかマッチ箱だとかDMだとかの面白さが格別です。ここいらの「生活文化」の掘り起こしは、展覧会にとってまだまだ可能性のある領域なんではないでしょうか。

右の図録も、A4×318ページで厚さ3cm程のハードカバーが、2,400円。超お買い得だったので、購入しました。

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ミュージアムショップには『昭和ノスタルジック百貨店』なる写真豊富な2011年刊行の書籍もあったので購入(1,600円)。こちらもかなり面白い内容です。

で、併設のホールで開催された特別講演『近代建築と百貨店、そして宣伝広報』ってのも、タイトル見ただけで大江戸の好物の幕の内弁当みたいだったので、聞いて(見て)みました。世田美学芸員の橋本善八氏が総論を語り、神奈川大学建築学科教授の内田青蔵氏が百貨店の建築を語り、青梅市美学芸員の田島奈都子氏が広告や装飾や催事を語るという内容。多くの画像を使いながら、興味深い話が多く、2時間の予定を軽くオーバーしても「時間が足りない」印象が残るほどでした。

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帰りに用賀駅までの道を歩いていたら、突然前方を横切る馬!?? なんと若い女性が乗馬して、普通に住宅街の道を歩いてました。さすがにこんなの見たことありません! うーん、恐るべし用賀!

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2013年5月 3日 (金)

湘南、セレッソに完敗

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雨と寒さにたたられたホームゲームが続いていた湘南ベルマーレですが、ようやくの快晴。Shonan BMWスタジアム平塚の上空も、ゴールデンウイークにふさわしい爽快さです。

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だがしかし相手はセレッソ大阪。数年前に互いにJ2で戦っていた頃とは違い、堂々たる戦力のセレッソと戦うのは正直気が重いですね。柿谷、杉本、山口、扇原、枝村、酒本・・・って、どれだけ役者が揃ってるんでしょう。 湘南ときたら、ただでさえ薄い選手層なのに、遠藤、古橋、キリノらが故障中ですもん。

それでも前半は選手たちが結構ファイトしていて、前の方からプレスをかけて、球際も激しく奪いに行ってました。惜しいチャンスもあり、0-0でハーフタイムへというのは、とりあえずゲームプラン通りだったと思います。

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しかしながら後半はやはり力の差が出ました。やはりバイタルエリアでのアイディアと落ち着きと決定力が圧倒的に違います。その上ベルマーレは、弱い横パスかっさらわれるミスが多すぎました。狙われてるのに・・・。

0-3の完敗。それにしてもここのところ点が取れません。しくしく。

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点の取れる形を持っていない、特にキリノがいないと・・・ってことなんでしょうねえ。このままでは、いつ両目が開くことやら。

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ベルマーレクイーンの4人は、今日も元気にお仕事。試合前の大礒町観光ブース前では、かすみんさんとみっささん。紫外線に気をつけてね。

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試合後のメイン出口には、さやさんとゆきさんが元気にスマイル。

130503_2こうして、へこんだ心が癒されるのであります。 次勝とう!

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2013年5月 2日 (木)

「大辞林」買いました

Dsc_2663三省堂の『大辞林』(第三版)を買いました。ダージリンじゃないよー、大辞林だよー。 この行動って、『舟を編む』の思うツボですね。

恥ずかしながら家に学生時代からの小さな辞書しかなくて、ちょうど欲しかったのです。ちなみに英和辞典は大きいのがありますけど(英文学科だったから)。

約24万語収録(『舟を編む』の『大渡海』と同じですね)で、付録と合わせると約3,000ページで8千円ちょっとってことですから、1ページあたり2.7円ぐらい。この密度や長い間使える事を考えると、安いと言っていいんじゃないでしょうか。

何しろこの辞書は、三省堂が岩波の『広辞苑』を目指して企画から28年がかりで作ったってことで(ちなみに『舟を編む』の『大渡海』は15年で完成)、その年月や労力を思うとお買い得価格に感じられます。 古語的用法から入り権威的な『広辞苑』に較べて、こちらは現代語優先。例えば『広辞苑』にはビートルズが載っているのですが、こちらにはビートルズに加えてローリング・ストーンズも載っている、そんな辞典なんだそうです。

ぱらぱらめくると、やっぱり面白いです。こういうの読むと、いかに自分が無知かわかりますよね。ま、「無知の知」ってことだと思いましょ。ふぁいと!

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2013年5月 1日 (水)

「図書館戦争」:メッセージは買うけれど・・・

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映画『図書館戦争』には、うーん、乗れませんでした。これなら2時間8分いらない作品ですし(15分ほどつまんでもらいたいところ)、根本的な設定に引っかかってしまいまして・・・。

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だっていくらパラレルワールドの日本だとは言え、「メディア良化隊」と「図書隊」が銃器を手に、派手な銃撃戦を展開するって・・・ちょっといくらなんでも無理というか、違和感が。 ファンタジーとして観ることもできなくて、ちょっと困ってしまいました。

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そしてまた榮倉奈々のキャラクターが、相当イラッとくる困ったちゃんで・・・。あまりにも浅はかで自己中心的な暴走タイプなので、シンパシーの寄せようもなく、参ります。彼女、『東京公園』や『アントキノイノチ』の頃は、意外なほど見事な演技派の顔を見せていたのですが、最近は本作とかTV『リーガルハイ スペシャル』とか、どうも芳しくないですねえ。

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岡田准一の格闘技のキレの鋭さは見ものですが、銃撃アクションなどは、あまりにも延々とやっていて、正直ダレます。

ただ、検閲や思想統制の危険性に対するメッセージは、(あまりにもストレートな戯画化ながら)力を込めて打ち出されていて、その意義は認めたいと思います。

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