「中学生円山」:アナーキスト・クドカン
映画『中学生円山』、映画館で小学生ぐらいの娘を連れてるお母さんがいたけど、いいのか? 草彅剛を使っている手前メジャー作として公開されているわけですが、この映画の柄(がら)からしたらミニシアター都内3館ぐらいが妥当な線ですよね。
とにかく中2男子の妄想が笑えるわけですが、序盤タイトル前の「ヌーブラ群舞」が相当ヘンです(ウンパルンパ入ってるし)。そして夜の公園の芝生での裸踊りってなると・・・ああ、だからナギ助が出てるのか!と妙に納得。
クラスメイトの女の子(刈谷友衣子)がなかなか結構です。プールの場面もさることながら、エレベーターでバイバイと手を振るあたりかわいいったらありゃしない! 韓流ドラマにハマった主婦役の坂井真紀さんも笑わせてくれました(相手の男がヤン・イクチュンだし!)。
でも圧巻だったのは遠藤<エンケン>賢司さん。そのギターとボーカルのアナーキーな迫力! ヤワな小僧に「喝!!」って感じで、スゲーです。まあクドカンさん自身もパンク・ミュージシャンですからね(グループ魂)。 このエンケンじいちゃんと小学生の女の子との交流も、ちょっといい味出してるんです。
(以下ややネタバレあり) クライマックスのファイトで見せる円山の超絶的な体の柔らかさと、その「絵」の面白さ。まさに「柔よく剛を制す」(って、別に草彅剛を制したわけじゃないんですけど)。 「中学生円山!」の決めポーズも、なんか笑えます。 この作品、草彅が無惨な最期を迎えるあたりも含めて、アメリカ映画『スーパー!』(覆面かぶったアナーキーな正義の味方)に似てますよね。
まあ実にクドカンさんらしい作品と言えるでしょう。『あまちゃん』で初めて興味を持った人が観たら、あきれる部分もあるのかも知れませんが・・・。そういえば、円山が大人になったら、まんま『ゼブラーマン』(宮藤の脚本)じゃん。
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