金麦CMのラスト1秒
今流れているサントリー「金麦」CMが、やけによろしい。もともとこのシリーズは、檀れいがえらく魅力的に撮られていて素晴らしいと思っていたのですが、「好評だろうから長続きしているのだろう」と解釈していたところ、調べてみると実は「女性に嫌われる」CMだったみたいですね。いわく、「檀れいが(妻ではなく)愛人に見える」といった意見が多いようです。うーん、言われて見ればまあそうかもねえ(だからってCMを全否定することはないと思うのですが)。または、「『女』を前面に押し出し過ぎている」って…いーじゃん、別に。
で、今回の「夏散歩」篇ですが、古風な板塀の町を金麦求めてさまよう檀れい→「あったよ!」の笑顔→ゆかたでグビッで、商品名→最後の1秒で風鈴の短冊越しによく見えない檀れいの顔、という作り。この「最後の1秒」が素晴らしいのです。メチャクチャ効いているのです。揺れる短冊の合間から覗く檀れいの表情と、そこだけ無音になる1秒。その映像と音の感性が切れ味鋭くて、繊細かつ天才的な仕事だなあと感心しました。このシリーズでは今までも、最後につけ足す1秒が洒落っ気や色気や情感たっぷりにけっこう効いていたのですが、ここまで見事なのは初めてお目にかかりました。とにかくあの表情、そしてそれをよく見えない状況にしてのマジカルな表現。たったの1秒だけど、1秒ってホントに大切だし、多くのことを表現できるってことが、改めてわかります。
下のサントリーのサイトから見ることができますが、私も何回か見た中で最後の1秒までうまく見られる時とうまく行かない時があった(むしろ見えないことが多かった)ので、ご注意ください(というか何回かトライしてみてください)。いや、むしろTVで見ていただいた方が次のCMとの間で、よけいインパクトがありますので、そこらへんよろしくどうぞ。
http://www.suntory.co.jp/enjoy/movie/viewer/alcohol_normal_hd.html?hd=532732511002&sd=532723893002
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