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2013年8月31日 (土)

湘南、久々のホーム勝利!

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Shonan BMWスタジアム平塚で、湘南vs.仙台を観戦。これを落としたら降格が濃厚になる重要な試合。結果は3-2の勝利! ホームでの勝利は5月以来です。

コンパクトな陣形のベガルタではありましたが、こちらのパスも結構回るし、付け入るスキは十分ありました。ベルマーレもいつものようにチャンスを決め切れない状況が続きましたが、島村のヘッドで先制! 結局、前半は1-1で折り返すも、後半にも島村の2点目とウェリントンの高さを生かした3点目で、3-1とリード。PKで1点返されたのは織り込み済みとして、ラスト10分はとにかく全員で引いて必死の守り。カッコ悪くても、とにかくはね返す守り。いつものごとく最後までドキドキハラハラでしたが、なんとか1点差を守り切りました!

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試合間隔が詰まっている上に、この暑さと湿度なのに、全員よく走りました。高山がやはり圧倒的に走ったし、右サイドに入った宇佐美もかなりの頑張り。両翼が上がれる時は、湘南のいいサッカーができる時です。夏の移籍組ではやはり大竹がピカイチです。救世主になってくれそうです。それにしても今日のキーパー安藤はどうしちゃったんでしょう?ミスキックや見方との連携ミス、お見合いなど、最高にハラハラドキドキを演出してくれました。うーむ。

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久々の勝利のダンス! やはり盛り上がります。後方で一緒に踊るベルマーレ・クイーンも大はしゃぎ。

Dscn1409_convert_20130901001826今日は勝利の女神でした。

さあてこの調子で15位の背中を捉えて抜き去るのです。残り10試合、一つ一つ勝ちを積み重ねていきましょう!

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2013年8月29日 (木)

「トゥ・ザ・ワンダー」:愛の日々の映像詩

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映画『トゥ・ザ・ワンダー』は『ツリー・オブ・ライフ』に次ぐテレンス・マリック作品。今回は短いインターバルで完成したのですね。これまでのマリック作品で、小生としてはもう期待することはやめたもんで、そんなつもりで観たら、これが実に素晴らしかった(WONDER+full)のです。

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詩です。映像詩です。観る者はこの映像と音楽と少量の囁くような台詞の流れに、ただただ身を任せて漂っていけばよいのです。そうすれば、このゆったりとした視覚的心地良さが包みこんでくれて、ただただ気持ちが良いのです。オルガ・キュリレンコが、慈愛と透明感にあふれ、ただただ美しいのです。ラヴリーです。

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名手エマニュエル・ルベツキによる撮影は、多くがキャメラの移動を伴うショットであり、その流麗な動きが人物を追っていきます。自然の美しさ(マジックアワーの空とか)も、人口の美しさ(スーパーマーケットの棚とか)も等価に捉えるその視点と、文学的というよりむしろ科学的にビューティフルな映像は、例えば『コヤニスカッティ』あたりを思わせるものだったりします。

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愛の過程を、愛の日々の流れを追ったポエティカルな映像のコラージュ。あたかもいまわの際に見た走馬灯的な映像に思えてなりません。愛の終わりに見た走馬灯だったのでしょうか。それでも、その「天国の日々」はキラキラと甘美に輝いていました。

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2013年8月28日 (水)

「あまちゃん 歌のアルバム」と能年玲奈写真集

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本日発売の『あまちゃん 歌のアルバム』CDです。あのお座敷列車の実写に、あのアキとユイのイラストを重ねたジャケット。特典として「アメ女シングルCD着せ替えジャケット4枚セットとGMTのステッカーがついてます。それにしても今朝の新聞(小生が見たのは朝日)で全面カラー広告が出ていたのには驚きました。

構成としては『潮騒のメモリー』『暦の上ではディセンバー』『地元に帰ろう』『南部ダイバー』『いつでも夢を』など番組で重要な位置を占める楽曲をバージョン違いを含み収録(太巻のデモバージョンとかも入ってます)。『いらないバイク買い取るぞう!』の歌まで入ってるのには笑いました(しかも妙に耳に残る!)。そしてボーナストラックとして、歌曲のカラオケ。 うーん、でも結局繰り返し聞きたいのって、『潮騒』『暦』の2曲だけなんですよねー。そう考えると、コスパはあまりよくないかも知れません。

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でも『暦』(こうして全曲ちゃんと聞けるの初めてですよね)は、3つのパートをつなぎ合わせたクセのある曲相といい、ボーカルの伸びや、へんなラップもどきといい、うーん、良い。クセになる曲です。 『潮騒』も潮騒のメモリーズによるお座敷列車バージョンも聞けるのがお値打ちってもんでしょう。

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そしてこちらは『能年玲奈featuring天野アキ 完全保存版』(NHK出版)です。北三陸編、東京編の撮影に密着した写真集であり、ロングインタビューや50の質問(答の文章が時々なまってます!)もあって、もう最高です。やっぱ『あまちゃん』における能年ちゃんはある種の「奇跡」ですね。

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2013年8月27日 (火)

山口果林の「安部公房とわたし」

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女優・山口果林の著した『安部公房とわたし』(講談社)を読みました。何を隠そう(いや、隠していませんが)小生は安部公房の大ファンなのです。

二人は果林が18歳の頃、つまり彼女がNHK『繭子ひとり』でブレイクする何年も前に出会い、大作家と女子大生~女優として愛を育んでいった関係。彼女と公房、そして公房の妻・安部真知との波乱に満ちたスリリングでアーティスティックな日々の回想録です。

安部夫妻も亡くなり、彼女も66歳になった今だから公表することのできた、男と女の赤裸々なあれやこれやが、生々しく綴られています。

山口果林の文章は、正直シロウトすぎて、意味が正確に伝わりにくいし、推測しないとわからない部分も多いし、繰り返しの記述も多いし、とにかく自己主張が強くて、ムムム・・・な感じ。でも、その書きなぐった日記のような、猪突猛進的な文章から、二人の破天荒な日々が迫ります。

当然初めて知る事実ばかりで(ってゆーか、そもそも二人がつきあってたこと自体知らないし)、驚きながらも興味深く読み終えました。でも、この作品で一番救われたのは、当然果林さんなのでしょう。人生の総決算という感じです。彼女の稀有な体験を通して、人間って面倒くさくも面白くも変なもの、という思いにしばし捉われるような一冊でした。

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2013年8月26日 (月)

「風立ちぬ」:風の吹く「美しい」恋愛映画

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満を持してというか、ようやく映画『風立ちぬ』を観ました。大人に向けた宮崎駿アニメ。多くのお子様は、「??」な場面、頭を素通りしていった場面が多かったのではないでしょうか。

でも割り切ってそうしたことによって、とても味わい深い映画になりました。関東大震災の表現や、大正から昭和にかけての衣装や美術、宮崎さんこだわりのドイツの飛行機、そして死病の妻との夫婦愛の描写etc.  とても上等なお酒をいただくような、コクと深みとまろやかさ。

空を飛ぶ夢、宮崎の飛行機愛ゆえに、飛翔、滑空場面は、いつも通りに素晴らしい幸福感に溢れています。でも本作ではむしろ草原を吹く風、紙飛行機を運ぶ風といった風の描写が秀逸だったのは、まあタイトルを考えれば当然のことなのでしょう。風の表現において、酒井抱一の「夏秋草図屏風」と同等に評価したいほどと言っては褒めすぎでしょうか? 風によって傘が飛ぶシーンも2回あり、大江戸としては『ライアンの娘』『野獣刑事』と共に、「3大傘飛び映画」に認定したいところです。

時代色あふれる二郎と菜穂子の恋愛から結婚生活の一連の描写が素晴らしく、本作で繰り返し使われた台詞を借りて言えば、「美しい」--これに尽きます。胸に迫るものがあり、泣けました。 ラストには仕事と愛のどちらも絶望へと変わるのですが、「それでも生きていく」という人生の真実があっさりと描かれます。「生きねば」という広告コピーのように肩肘張っていないところが、72歳宮崎の達した境地なのでしょうか。二郎は終始淡々と、すべてを受け止める人として描かれます。あの黒ぶち丸メガネに萌えるメガネ男子ファンは多いことでしょう。

今夜のNHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』が、宮崎駿を3年間追っかけた、本作の制作ドキュメンタリーでした。その中で画面に示された名言が、「大事なものは、たいてい面倒くさい」。うーん、まさにそうです。深く首肯できます。そもそもアニメーション作りほど面倒くさいものもないと思いますが、口癖のように「面倒くさい」を連発しながら作品を作り上げていく宮崎さんを見ていると、「そもそも人生ってもの自体が面倒くさいんだよなあ」と思えてきます。それでも、「生きねば」なのです。そのような生の全肯定こそが、宮崎駿なのだと思います。

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2013年8月25日 (日)

渋谷ムルギーのカリー

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渋谷は百軒店にある印度料理「ムルギー」。言わずと知れた『ムルギーカリー』の名店です。昭和26年からやってるってことは、60年以上! その頃とは周囲が変わってしまい、今はやけにいかがわしいゾーンに孤高の風情で佇んでおります。2階や3階の窓の形が昔日を思わせて、よろしいではありませんか。

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久々に来ましたが、変わらず古典的な喫茶店のような店内。迷わず注文するのは、「玉子入りムルギーカリー」。看板よく見ると、これチキンカリーなんですね。肉が原形をとどめず、溶け崩れて細分化されているか挽肉なのかで、あまり認識できませんでした。 外見があたかも一幅の絵画を見るかのようで、富士山を思わせる美しい山型の白飯をバックに、黒っぽいカリーのルーに浮かぶスライスゆでたまご。ゆでたまごにケチャップで赤い筋が入っているのも美しく、片隅のチャツネというアクセントに加え、「福神漬の紅生姜ミックス」と「たくわんの細切れ」という赤と黄色の援軍を加えて、「芸術は爆発だ」感覚で、一気にかっこみます。

よーく小麦粉を炒めたルーなんでしょうね。コゲ感が感じられるほどの香ばしさと深いコクの中に立ち上がる辛さと旨さ。普通タイプを注文しても「やや辛」ぐらいの印象で、チャツネの甘さがよく似合います(食べたことないけど甘口、辛口、大辛もあります)。つまりは、おいしいのです。 うーん、なかなか他所にはない味わい。たまーに食べたくなる逸品です。

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2013年8月24日 (土)

湘南、甲府に手痛い敗戦

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Shonan BMWスタジアム平塚にヴァンフォーレ甲府を迎えての一戦。勝ち点差1で湘南の上にいる甲府と野直接対決と言う非常に大切な試合なので、仕事帰りに平塚駅からタクシーを飛ばして間に合いました(最近このパターンがけっこうある)。

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試合は結局1-2でベルマーレの敗戦でした。辛過ぎる、悔し過ぎる敗戦です。サポーターみんなの頭に浮かんだであろう思いは、「キリノがいたら、勝てた試合だった」ってこと。あのスルーパスに合わせただろうに、あの場面で決めていただろうに・・・と。

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ヴァンフォーレのハードワークは想像以上でした。暑いのに。かなり厳しく突っついてきて、コンパクトで、でも守りは基本6バックぐらいでがっちり固めて、攻撃はほとんど外国人FW2人にまかせるってやり方。パトリックの迫力、突破を許さない右サイドバック、信じられないほど嫌らしいドリブルの柏・・・と、正直想像以上の脅威でした。 

一方のベルマーレは、頑張ってはいるもののミスも多く、相変わらずフィニッシャーがおりません。高山薫が今日も好機で外しまくり、古林もがっかりプレイが多く、菊池大介のポジショニングの悪さには何度「なんでここにいないんだ?!」と思ったことでしょうか。それでも先制された直後に同点にして、1-1で前半を終えたあたりまではゲームプランの範疇でしょうが、82分にドカンと決められちゃったのは辛かったですねえ。後半途中出場した大竹、梶川が前節に引き続き素晴らしかっただけに、何とかあと1点もぎ取れなかったのが残念でなりません。蒸し暑い中の死闘で、選手の頑張りはわかるだけに、辛いところです。新戦力のステヴォ選手も見てみたかったけど、今日は出番なしでした。

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で明るいトピックとしては、じゃーん、「2013ベルマーレクイーン バッジセット」です! 左上から時計回りに、さーにゃ、かすみん、みっさ、ゆきち。似てるような、似てないような、でもファンが見ればすぐに4人が誰かはわかる感じで、とってもカワイイ限定品です。わーい♡

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2013年8月23日 (金)

ウルトラマンのバトルグミ

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UHA味覚糖の『ウルトラマンシリーズ バトルグミ』です。

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ご覧の通りウルトラマンや怪獣の頭部が両端についた細長いグミが1袋に10本入ってました(グミの形は全部で7種類なんだそうです)。

で、コンセプトとしては「ひっぱって対決だ!」ってことで、対戦相手同士ががグミを引っかけて引っ張り、グミが切れた方が負けというシンプルなもの。

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まあ、頑張ると10cmぐらい伸びるんですよね、これが。

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それにしてもしっかり手に持って戦いますんで、指の汚れとか雑菌とかは、しっかりとグミにくっつきます。それを食べる、場合によっては負けた相手の分まで食べるのかも知れませんね。うーむ、負けるが勝ちでしょう、この場合。

大江戸だったら、タコの形でこれ作って、「ひっぱりだこ」っていう商品名にするんですけどねえ。

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2013年8月22日 (木)

「少年H」:少年目線の反戦映画

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映画『少年H』は、少年目線からの庶民の太平洋戦史として、きちんとした出来栄え。十分に娯楽映画でありながら、真摯に訴える姿勢に貫かれています。やはりこういう映画は、作られ続けねばなりません。

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水谷豊演じるお父さんの、リベラルで誠実なカッコ良さが素敵です。無理に戦わず、生き延びることを第一優先に考えながらの、精一杯の抵抗。それが心の中の抵抗だとしても、その気持ちを持ち続けることがどれだけ大切かということを訴えかけてくる映画です。その気持ちは原作の妹尾河童さんにも脚本の古沢良太さんにも監督の降旗康男さんにも共通のものなのでしょう。

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本当に全体主義の恐ろしい時代です。今、北朝鮮を見て「いったい何考えてんだ?! 困ったもんだ」と思うけれど、この時代の日本を振り返ると、・・・おんなじですよね。でも、そんな時代にもいろんな人がいるし、そんなタフな状況で生き延びながら、いかに正義を追究し、「個」を守るかというのは、私たち一人一人にとって忘れてはいけない命題だと思います。

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圧倒的に暴力的な破壊。その廃墟を乗り越えての再生というと、当然東日本大震災を連想してしまうわけですが、それよりもやはり優れた反戦映画として評価したい作品です。「全体のために」という嘘っぱちによって「個」を封殺する行為は、あってはならないのです。

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2013年8月21日 (水)

「蒙古タンメン 中本」カップラーメン

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セブンイレブンで売っている『蒙古タンメン 中本』のカップラーメン(198円)です。あの蒙古タンメン中本とセブン&アイと日清食品との共同開発だそうです。以前渋谷の中本で食べた時には、その辛さに結構難儀した覚えがありますが、果たしてこいつは?

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かなり健闘しています。「ストレート太直麺使用」ってことで(熱湯5分)本物に近づけて、豆腐が入ってて野菜は多めで、色はハードそうなオレンジ。辛みオイルもついてます。

うん、もちろんお店のものとは違いますけど、善戦してます。味噌タンメンとしての味付けとか、麺や具の努力とか、クセになる辛みとか・・・。夏場にピリッと元気が出る味です。しばらくしたら、また食べたくなっちゃうかも。

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2013年8月20日 (火)

「ワールド・ウォーZ」:メジャー大作「Z」ムービー

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映画『ワールド・ウォーZ』は、遂にブラッド・ピットのような超一流スターを主演にゾンビ映画が作られるようになったかーと、感慨深い作品。ゾンビ映画史上最も多くの製作費をかけているはずですし、最も多くの観客を集めることにもなるのでしょう。

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レイティングはなんと「G」です。だから残酷シーン、グロ描写はゼロに近く、あってもフレームの外なので観客の目には入りません。ちなみに本作のゾンビは最近よくある「速く走るタイプ」。小生としてはロメロ的なゆっくりゾンビの方が情緒(?)があって良いと思いますけどねえ。 でも見せ場はゾンビがどうしたこうしたよりも、街中でのカー・アクションだったり、飛行機爆破・墜落だったりで、派手なアクション映画を作るネタとしてゾンビを持ってきたと言った方が正解かも知れません。

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予告編でも目を引いた、イスラエルの壁をよじ登っては落ちる雲霞のごとき人々の映像は、まさに見たことのないスペクタクル。うーん、はしごとか無くても他人の頭や肩を踏んづけて、みんなが猛スピードのサスケ状態でチャレンジすると、こうなるのかなあ? 芥川龍之介の「蜘蛛の糸」も、下の方はこんなだったりして・・・。

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(以下ネタバレあり)  それにしても前半から中盤が派手な割に、妙に地味なクライマックスを迎えますが、そこでブラピが○○○を選ぶ場面のご都合主義がちょっと・・・。なんで、あれだけの中から「正解!」が選べたのか、その説明が何もないってのはさすがにどんなもんでしょうか。 エンディングは続編、いやシリーズ化を予感させるもの。さて、どうなっていくのでしょうか。

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2013年8月19日 (月)

「ローン・レンジャー」:白塗りジョニデは「面白い」(しゃれ)

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映画『ローン・レンジャー』は、あの『パイレーツ・オブ・カリビアン』の、もっと言えばあの『ザ・メキシカン』のゴア・ヴァービンスキー監督だけあって、大味で話術も下手。だけど、娯楽作品としては、派手にいろいろやって、何とか及第の線にまでは持ってってます。

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そして主役のアーミー・ハマーに魅力が足りない分、いつもながらのジョニー・デップの白塗り大作戦で、「面白い」(あ、シャレです。いちおう)ゾーンに持って行っちゃうという作風。ほとんどズルですね。 今回の白塗りは歌舞伎の隈取り風でありました(見得を切っていただきたかった。できれば飛び六方とかも)。

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本作の魅力は言っても、クライマックスの大列車追跡に尽きます。その圧倒的な知恵と工夫とド迫力は、キートンやインディアナ・ジョーンズといったアメリカ映画の歴史を背負いながらも前へ進めていて、お見事!極論すればここを見るためだけの映画だけど、ま、それもまたよし。

344573_005そうそう、あの「ハイヨー、シルバー!」っていうフレーズは、何か分からずに刷り込まれていましたけれど、コレだったのね。なんか「うまーのマークのさーんこうしょ」みたいな決めポーズでもあったし・・・。

そして本作でブレイクを狙った(割には誰も使っていない)「キモサベ」=友だち っていう言葉を聞くと、小生は「キモサベポン太」さんを思い出してしまうのです。ちなみにこんな方です ↓

http://www.weblio.jp/content/%E3%82%AD%E3%83%A2%E3%82%B5%E3%83%99%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%82%BF

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2013年8月18日 (日)

「ホワイトハウス・ダウン」:「エンド」よりも更に上出来

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映画『ホワイトハウス・ダウン』は、どうしても公開が先行した『エンド・オブ・ホワイトハウス』と比較したくなってしまう作品。『エンド~』が予想以上に面白く出来ていただけに、こちらはどなんでしょ?と思ったら、なんとこちらは更に良く出来ておりました。

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さすがはローランド・エメリッヒ。最初の20分ほどを「状況&人物説明」に費やすと、そこから先はもう見せ場に次ぐ見せ場、アクションに次ぐアクション! ただ『エンド・オブ~』の進行が極めて「直線的」だったのに対して、こちらはけっこう精緻に練り上げられた脚本です。ハリウッドの娯楽映画作りに賭ける知恵とノウハウを感じます。娯楽映画としては、ほぼ満点の出来。さすがは娯楽職人エメリッヒです。映画館の座席で身を固くしたり、乗り出したりするフィジカルな反応が起きてしまう映画でした。

345554_012『エンド・オブ~』の時も、「脚本を少しアレンジしたら『ダイ・ハード』シリーズで使える」と感じましたが、本作も同様ではあります。チャニング・テイタムも白タンクトップで走り回ってたしね。それにしても彼は筋肉バカにしか見えなくて、最後まで頭悪そうでしたけど、いいんでしょうか。

そしてそして、あのジェームズ<ビデオドローム>ウッズが白髪頭で腹の出たじいさまになっていたのが、衝撃でした。でも作品のキモとなる悪役として、さすがの存在感!

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執拗な銃撃戦や火薬量では『エンド・オブ~』が勝っているように思いますが、こちらは手を替え品を替えのバラエティーで勝負です。いずれにしてもヒーローにほとんど弾が当たらないのは同じですけどね。とはいえ、あんな至近で爆発が起こっても、主人公に何のダメージもないってのには、ちょっと鼻白む思い。手足や首の1、2本吹っ飛んでるはずですよ。

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(以下ネタバレあり)  それにしてもあの「懐中時計が銃弾から守ってくれた」ネタを、まだ堂々とやりますか!ギャグにしか見えなくて、笑っちゃいました。まあ、そこらへんのおめでたさも、エメリッヒらしいところと言えば、そうなんですけど・・・。

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2013年8月17日 (土)

今日の点取占い214

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バレーボールの選手になりたい   10点

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2013年8月16日 (金)

炭酸の夏

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暑い夏には炭酸だあ!ってわけで、最近飲んだ炭酸飲料を・・・。しゅわしゅわ。

まずは『コカコーラ・バニラ』。不思議なことに色は普通のコーラなんですけど、確かにバニラの香りがします。そんなに劇的なクセはなく、だから常習性の魅力もなく、って感じでして、わざわざバニラにする意味がよくわからない製品ですね。割り切って、もっと、コーラフロートみたいになってりゃいいのにね。

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こちらはアサヒ飲料の『スパイラル グレープ』。無果汁です。グレープ味に加えて、ハーブ&スパイスの複雑な味わいってことで、うーん、これはクセが強いです。アメリカのガムをそのままドリンクにしたような味わい。これはダメな人はダメでしょう。大江戸はこういうアメリカーンなチェリーやグレープ系の濃厚フレイバーって結構好きなので、ぜんぜんオッケーですけど。まあ日本人の嫌う風味でしょうね。1シーズンの命と見た。

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で、伊藤園の『パワフル5000mg』です。アミノ酸5000ゆうたら、なかなかですね。ランナーのはしくれとしては反応しちゃいます。200ml缶というのも、ちょうどいい量。味はまあ、「デカビタC 」とかああいう感じです。

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最後のこちらは、『XL クランベリーエナジー』。渋谷で試供品を配っていたので、もらいました。それにして「レッドブル」以降、この手の外国系缶入りエナジードリンクって、多いですねえ。で、確かにクランベリーです。クランベリーが好きか嫌いかで、これまた評価が分かれるんでしょうねえ。でもまあ、いわゆる「飲みやすい」味で、悪くはないっす。効用の程はわかんないけど。

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2013年8月15日 (木)

塩とうどんのキャラメル

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先日直島で買った『直島塩キャラメル』。直島の沖合50mから汲み上げられた海水と太陽の熱だけで作った天日塩「SORASHIO」を使った(塩使用料の50%)塩キャラメルなんですと。なるほど、まずまずですね。この季節、塩分補給にもいいかもしれません。最後に1-2mmの塩の粒が舌に残ることもありました。

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そしてこちらが高松で買った『うどん風味キャラメル』。うどんダシ入りです。なんということでしょう。で、食べてみると、うーん・・・甘辛醤油風味が強くて、うどんと言うよりは「みたらしキャラメル」って感じ。まあ、話のタネに一つ二つ食べたら、もういいかなってところでしょう。

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ちなみにパッケージの裏側(表側?)中央下部には、サラリーマン風のうどんキャラが! 「観光課係長/うどん健」と書いてありました。おお、さすがは「うどん県」です。スーツの袖部分から垂れているフリンジは・・・うどん? ←プレスリー(または西城秀樹)か!? でも、短いんで、マカロニにしか見えません。

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どちらも基本的に白くて、ほとんど見た目一緒なんですけど、「うどんキャラメル」の方が、(醤油のせいでしょうか)やや日焼けした印象になってます。「小麦色」ってやつでしょうか(解説:うどんの原材料は小麦粉なので・・・)。

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2013年8月14日 (水)

日本2-4ウルグアイ:収穫と課題

キリンチャレンジカップの日本-ウルグアイ戦は、またしても日本の守備崩壊で2-4の敗戦。まあウルグアイの「個の力」が凄いことは確かですけれど、それよりもとにかくミスを、スキを、見逃がしません。1点目なんて、日本が押し続けているさ中の「やらなくてもいい点」。結局みんなコンフェデの反省に基づいた修正なんか、できていないわけです。 吉田麻也なんて軽いプレイで失点して茫然としていたら、すぐに伊野波と替えられちゃいました。酒井高徳もミス多かったし、困ったもんです。 DF陣がとにかくいつでも速攻に対応できないし、やっちゃいけないところでミスをしてしまう(かっさらわれてしまう)、最後の最後で間に合わない・・・ここらが一向に改善されないのです。

でも「攻撃的チーム」として、前の方は相変わらず好調。ボールもよく回り、多くのチャンスを作っていました。仲良く1点づつ取った香川、本田もなかなかのコンビネーションを見せていましたし、ワントップ先発の柿谷や、後半柿谷に替わって入った豊田も、そして岡崎も、みんなそれぞれの持ち味を発揮して健闘していたと思います。新たなワントップ候補の二人はというと・・・柿谷のトラップは天才的ですねー。大江戸のサッカーにおける悟りは「サッカーって、突き詰めると最後はトラップ」なのですが、彼のFWとしてのトラップ、そこからシュートへの流れはもう最高です。 一方の豊田も、ポストプレイができて、ファウルももらえて、守備も献身的に行って、高さもあるという重宝な芸風。二人とも、来年のW杯には絶対必要な駒だと思います。

でも最高に良かったのは、やはり遠藤! あの視野、あの落ち着き、あの技術、あの勝負勘・・・、確かに「絶対に替えの効かない」最重要選手です。

ああ、それにしてもあと10か月足らず。センターバックはどうすればいいのでしょうか・・・? 山口蛍のコンバートなんてのはいかがでしょうか?

 

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2013年8月13日 (火)

セブンイレブンの名作「塩むすび」

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セブンイレブンの「塩むすび」(100円)って、ほんとにおいしいんですよねー。ごはんのおいしさが最大限に引き出されているのです。炊きぐあい、おむすびとして適度な密度と食感、お米のツヤ、豊かな香り。「赤穂の焼あらじお使用」ってことで、塩加減も薄めに丁度よく、ごはんをひたすら引きたてています。

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おかずや汁ものに合わせてもおいしいですけど、とにかく「そのまま」「それだけ」がシンプルにうまい。ごはんというもののポテンシャルを最大限に表現し得ているのです。他のコンビニの類似商品も食べてみましたが、セブンのこいつの圧勝です。

「日本の魂」と呼びたいくらいの名作だと思います。

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2013年8月12日 (月)

「シャニダールの花」:花の狂気をもっと

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映画『シャニダールの花』は、石井總互が石井岳龍に名前を替えてからの映画2作目。静謐でスタイリッシュですが、それだけに眠くなって困りました。

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勢いづいている綾野剛も、「らしく」魅力を放っていますが、むしろ黒木華が良い役者っぷりで驚きました。淡々と飾らず地味なのに、変な味を放散しています。そして古舘寛治が、実力全開の脇芝居。クセ者感たっぷりに、お見事です。

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今年前半にWOWOWで放映していた『ネオ・ウルトラQ』でも石井監督が何本か撮っていましたが、まさにあの感じ。あの世界の拡大版です。スタイリッシュ過ぎてあまり面白くなくないところまで、そっくりです。ラストのああいう感じもそっくりです。

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いろんな種類の花のクロースアップが篇中に出てきます。そのなまめかしさと毒。ジョージア・オキーフから荒木経惟まで、花はエロスとタナトスの象徴ですが、本作においても「花」の持つ生と死のエネルギーは作品の基調となりかけていました。でも、どうせなら、石井なら、もっと狂って欲しかったところです。もっと花の狂気を!

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2013年8月11日 (日)

「第七の封印」:死神の魅力

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ユーロスペースのベルイマン3大傑作選、1957年の『第七の封印』は、小生も未見でした。ここ数十年、映画館での上映機会って、ありませんでしたから(フィルムセンターでは、たまにやってましたが)。

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でもウディ・アレンの『愛と死』とか、その他の映画やらマンガやらで、本作の影響下にある死神をさんざん目にしてからこれを見ると、どうも笑っちまうんですよねー。ま、本作には笑える場面がそこここに散りばめられていますし、そんなにこわい死神ではないんですけれどね。それにしても死神にチェスの勝負を申し込むあたり、あまりにウディ・アレン的で(と言うのもヘンな話ですけど)笑わずにはいられない感じでした。

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そして本作の魅力は、やはりこの死神の魅力に尽きるのです。黒装束に白く無表情な顔(デッド・パン)。初登場場面の「ただ立って、そこにいる」感じなんて、『羊たちの沈黙』におけるレクター教授の登場シーンみたいですもん。そういえば、映画史上の(魅力的)悪役ベスト10の第1位に、『サイコ』のノーマン・ベイツやダースベイダーを抑えて、ハンニバル・レクターが選ばれていましたが、この死神だって負けず劣らずいい線行ってると思うんですけどね。

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話自体は、ちょっと宗教がらみの部分とかがグダグダしていて、研ぎ澄ました洗練とはいかないのですが、野いちごとミルクの場面の幸福感とか、ラストあたりの詩的な浄化感が、作品を救います。かの有名な「死の舞踏」の風景とかね。ああ、そういえば『オール・ザット・ジャズ』だって、本作の変奏曲ですよね。死神も出てくるし、ラストの「死の舞踏」や浄化感もあるわけですからね。

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2013年8月10日 (土)

下北沢の阿波おどり

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毎年恒例の「下北沢阿波おどり」、昨日今日の開催でした。なんと昭和41(1966)年から始まって、今年で48回を数えるそうです。

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下北沢一番街のそう広くない道を、踊る阿呆と見る阿呆が入り乱れて、そこにビールやら焼きそばやらモノ売る阿呆もいるもんですから、もうぐっちゃぐちゃ。歩きにくいのはあきらめてください、って催しです。

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笛や太鼓や鉦(かね)の鳴りもの隊がいて、女性、男性、子供らがそれぞれに踊ります。

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ひふみ連とかやっとこ連とか「連」ごとに、衣装や踊りにも特色があります。

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今日は夜になっても異常な暑さと風の無さで、踊る阿呆も見る阿呆も汗だくです。

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以前より某美容室前にいるスパイダーマン君も、頭には阿波踊りの笠をかぶっていました(この人は時宜に合わせて、サッカー日本代表のユニフォームを着たり、福岡ダイエーホークスのユニフォームを着たりしております)。

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Dsc_3015どこまで行っても大混雑。

いわゆる「若者の街」シモキタとしてではなく、昔ながらの一番街商店街を感じさせるGMT(地元)的催しではあります。

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配っていたうちわも昔ながらの竹製です。このイラストも何十年と使っているシンボルなのです。

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2013年8月 9日 (金)

「エヴァンゲリオン展」@松屋銀座

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松屋銀座に『エヴァンゲリオン展』(~8/26)を観に行きました。ちょっと異質の取り合わせ。主要キャラクターが目を閉じて浮遊しているかのような淡いグレーのオリジナル・ビジュアルが会場や全館を彩っています。小生は地味デザインの「エヴァンゲリオン・タイ」(はるやまで買った!)を締めて出陣しました。

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おととい水曜にスタートしたこの展覧会、午後6時を過ぎていましたがなかなかの入り。連日5千人以上が入っているそうで、こりゃあ土日や会期後半はえらいことになりそうです。

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展示品の総数が1,300点以上。うち生原画が300点以上という、驚きの作品数。ただ、全体的に「エンピツの世界」だったことに驚きました。絵コンテや原画や設定資料や動画の集積。色つきのものや立体のものは、補助的に少数あるのみ。 それらを意図的に並べることによって、「アニメーションのできるまで」を素人にもわかりやすく解き明かしていく展覧会という異色のアプローチ。「エヴァ展」なのに、こう料理したっていうのは、うーん、かなり意表を突いていますね。ま、意表を突いてくるのがエヴァらしいといえばらしいわけですが・・・。

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貞本義行氏のマンガやTVアニメの資料もありますが、新・映画版の比重が高い構成です。CG全盛の時代になお必要とされる、「創造の根源」たるエンピツ画の世界をクロースアップした企画なのですね。エヴァの内容や謎や哲学に迫るのではなく、「メイキング・オブ・エヴァの一部分」をフィーチャーしたユニークな展覧会と言えるでしょう。画力に、人の創造力、表現力に感動します。「銀座のエヴァ展」とでも呼ぶべきか?

百貨店の仮設会場なのに、アールのついた曲面パネルを多用したりして、会場づくりも頑張っていました。

会場に至る店内の各所には(このお店の恒例ですが)売場内にキャラクターたちが溶け込んでいたりします。婦人服の売り場にアスカの等身大フィギュアだとか、紳士服売場に碇ゲンドウと写真を撮れるコーナーだとか・・・、エレベーター・ドアには綾波レイがいたりして。

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また入口近くにはローソン・オリジナルグッズのコーナーがあって、なんと松屋銀座の絵をバックにレイと写真が取れるパネルなんかもあったりしました。いいね。

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物販コーナーでは饅頭、手ぬぐいからアクセサリー、ポロシャツまで多様なエヴァ・グッズがずらり。会場限定の商品も多数ありました。ただ、帰りがけに表示を見たら、なんと明日10日からは「グッズコーナーの広さが3倍になります」ってことで、ゲッ! まあ、もう一度来ればいいことです。来ますとも。

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で、今日のお買い上げ商品は地味目に。本展オリジナルおよびレイ、アスカ、マリのポストカード。

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B4サイズと大きい展覧会図録(3,000円)と入口でくれたチラシ(店内のエヴァ・ガイドになっています)。エヴァ×松屋銀座デザイン版のポイントカード(その場で入会しました=カードデザイン費として210円)。そしてオリジナル・チャリティー・ピンバッジ(300円)。

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ポイントカードとピンバッジ、かっこいいっす。どちらも数量限定だそうです。そしてピンバッジはこの第1弾に続いて、14日からの会期後半には第2弾のデザインが出てくるのだとか! やっぱりもう一度来なくっちゃ、ですね。

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2013年8月 8日 (木)

「処女の泉」:聖なる映画

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先日の『野いちご』に次ぎ、ユーロスペースの「ベルイマン3大傑作選」で『処女の泉』を観ました。これまたウン十年ぶりですが、以前より素晴らしいと感じました。それにしてもモノクロ・スタンダードの画面って、懐かしいし、ほっとするし、格調がありますよね。

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(以下ネタバレあり)  シンプルな物語です。犯されて殺された娘の復讐を父親が遂げるという、ただそれだけの話。語り口も至ってシンプル。しかし、そこに映画の風格や聖性が立ち上っています。ごく稀に「聖なる映画」と呼びたくなる作品が存在しますが、本作こそはまさにそれです。

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父親(マックス・フォン・シドーが若い!)が復讐の決心をし、シラカバを全力でなぎ倒し、斎戒沐浴する場面の聖なる迫力。枝で体を清める音、水をかぶる音御、静かな朝の空気の中の鳥の声、小屋の中で眠る悪人たちの寝息・・・と繊細な音響もただならぬ効果を上げています。もちろんスヴェン・ニクヴィストの撮影の見事さは、言うまでもありません。

そしてラストに一つの「奇蹟」がおきるわけですが、その泉の水が11023_005神を示すかのような、全てを浄化するかのような、素晴らしく映画的でいて、かつ非常に演劇的なエンディングを迎える時、小生は厳粛な感動を覚えました。やっぱりベルイマンにしか作れませんよね、こんな映画。作品自体が「奇蹟」のようで・・・。

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2013年8月 7日 (水)

(番外編)直島・豊島補遺&高松

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(直島の補遺) ベネッセハウス(ホテル)の階段。安藤忠雄らしいコンクリート打ちっぱなし壁面と相まって、当然光も計算されていて、やはり建物自体がアートです。

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廊下に至るもこんな感じなのをご覧いただければ、わかっていただけるいでしょうか。見事なものです。

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ベネッセハウスの庭にはニキ・ド・サンファールのこんな原色動物アートがいくつもありました。

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草間彌生のカボチャのうち「赤カボチャ」は、中が空洞になっていて、入れるんです。内側から見るとやはりドッツで、こんな不思議な感じ。

(豊島の補遺) 基本的にここらの美術館はすべて撮影禁止(外観はOK)。だから画像ナシなのですが、でも今回一番感動して、センス・オブ・ワンダーで満たされたのが、豊島美術館のアーティスト・内藤礼と建築家・西沢立衛による作品。驚くべきことに、2010年にオープンしたこの美術館=その建物と一体化した、この作品1点のみなのです。ただ、その1作品を見るために人々がやって来る。そして、不思議な体験の感動に満たされて、また行きたくなる。そういう作品です。床に湧き出て移動する水のアートなのですが、写真や文章では絶対に表現できない作品なのです。自分で体感するのみ。生涯忘れられない体験になることでしょう。

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豊島にこの7月にオープンした「豊島横尾館」。古民家を改造した横尾忠則さんの美術館なのですが、あっけに取られます。作品数はたったの11点。そして庭が極楽的な極彩色(庭石が真っ赤に塗られていたり、黄金の亀がいたり・・・)。写真でも右手にそびえている円筒形のタワーに入ると、内部には滝の絵ハガキがびっしりと貼りめぐらされていて、鏡の効果で上も下もどこまでも続いているよう見えますし、床面も底が抜けているように感じられて、高所恐怖症の人は絶対アウトでしょうね。

(そして高松) 高松ではもちろん讃岐うどんも食べまして、市美でやっていた『丹下健三展』を鑑賞。土地柄、広島平和記念資料館や香川県庁舎などを中心に、丹下およびその周辺の人々の業績を追った展示。日本で「昭和の建築家」を一人挙げるのなら、やっぱりこの人でしょうねえ。ヒロシマ、東京オリンピック、大阪万博、都庁などなど、時代のモニュメントとなる仕事をし続けたアーキテクトでした。

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ことでんに乗って、屋島方面の八栗駅へ。「イサム・ノグチ庭園美術館」(予約入場のみ)は、彼の仕事場だったこの石の町のはずれにあります。庭園に配された作品。屋内に展示された作品。昔のままの仕事場。住居や裏山など。これまた「ここでしか体験できない!」なのです。

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最後に栗林(りつりん)公園に。なぜか「くりばやし」ではなくて「りつりん」。なぜか松の木だらけなのに「栗林」です。江戸時代に百年余りをかけて作られたこの広大な庭園は、なんと「ミシュラン・グリーン・ガイド」で3つ星に輝いてもいるのだとか。そして池が6つもある広さです。

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茶室やら太鼓橋やら、いちいち素晴らしいですね。じりじり照りつける30数度の気温の中ではなく、もうちょっといいシーズンに来たかった気もしますが、ま、それはそれで得難い経験ではありました。

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2013年8月 6日 (火)

(番外編)直島・豊島

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(「東京温度」番外編:直島・豊島(てしま))

瀬戸内海の小豆島のそばにある直島、豊島(てしま)に行って来ました。もとは三菱マテリアルの精錬所や産業廃棄物の島で、煙害によるはげ山化などが起きていた島々なのですが、1980年代末よりベネッセグループが、というよりは福武總一郎氏が、「現代アートの島」として再生させたという一大プロジェクトの現場です。

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その後も犬島、女木島、男木島など周囲の開発や、古い板塀の民家を再生させる「家プロジェクト」の実施、さらに新たな美術館を増やしていくなど、この素晴らしい試みは広がり続けています。

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最大の目玉である「地中美術館」でのアート体験は、圧倒的に素晴らしい体験でした。安藤忠雄によるコンクリート打ちっぱなしの建物から空が見える作品があったり、少人数による体験型展示が多く、まさに都会の美術館では味わえない、ここでしか体験・体感できない作品と環境との一体化に深く感激するしかありません。

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ベネッセハウスに泊りましたが、このホテル(やはり安藤忠雄設計)自体がアート作品と言っていいものになっていますし、海外沿いの自然と一体化し、館内には多くのアート作品がホテルの一部として展示されています。

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町に出れば、大竹伸朗による「I ♡湯」なる奇妙奇天烈な銭湯が普通に営業していますし、港や海辺には草間彌生の巨大カボチャがあったりします。

でも島にタクシーは1台しかなく、バスはあまりありません(印象としては1時間に1本ぐらい)。かといって、徒歩移動にはでかすぎるぐらいのサイズ感の島。

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護王神社は杉本博司が設計・改築したガラスの階段が見もの。美しくも神秘的です。

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「ベネッセ・ミュージアム」も、遠景に瀬戸内の海と島々が見えて素敵ですし、'80-90年代を中心とした現代美術の名作を一堂に見ることができます。

あまりいろんな所に行くだけの時間はありませんでしたが、そして3年に一度の瀬戸内トリエンナーレ開催中の夏休みで、やけにお客さんが多かったのですけど、とにかく行けて良かったです。アクセスはちょっと大変ですけどね。

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2013年8月 5日 (月)

「モンスターズ・ユニバーシティ」:及第点ですが・・・

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映画『モンスターズ・ユニバーシティ』は、前作(と言っていいのか?)『モンスターズ・インク』から12年たっての続編。12年たっちゃったんですねえ。そして前日譚形式を取ってきました。

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アメリカ東部のアイヴィー・リーグっぽい匂いに満ちています。厳しい規律とバンカラさ、エリートのいやらしさとポジティブな向学心。

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ま、それなりに楽しめるし、いろいろ工夫しているのはわかるんですけど、及第点を超えるものでもありませんね。「上手に作った」感じはあるけれど、内からほとばしるスポンタニティには欠けるような。ま、小生がこの世界やこのキャラがそんなに好きではないってことなのかも知れませんが・・・。

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マイクって、妖怪の「べとべとさん」に「一つ目小僧」を足した感じですよねえ(眠ったら「べとべとさん」)。 そう考えると、サリーは『ウルトラマン』のギガスをベースに、妖怪「牛鬼」をまぶした感じ。 そう考えていると、むしろ日本版『怪獣・妖怪ユニバーシティ』を作ってもらいたいなどと思うのでありました。

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2013年8月 4日 (日)

今日の点取占い213

Dsc_2950笑ってばかりいないでまじめにやれ   9点

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2013年8月 3日 (土)

湘南、横浜に、いや主審に敗れる

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今日のBMWスタジアムは湘南-横浜戦。新江ノ島水族館(略称「えのすい」)が出張して来ていて、クラゲの水槽がありましたよ。

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入りましたね、13,786人。どこもみっちりです。夏休みで、お近くのマリノス相手で、天気も良いと3拍子揃った上に、水曜の試合で気持ち良く川崎に逆転勝ちした余韻の中ですからねえ。

しかし思いがけないトラブルも、キックオフ25分前位に入場したのですが、なんとメインスタンドのいつもの売店でビールが品切れ! その上ベルマーレビールのコーナーでも、「ビール冷却中」なる表示が出ていて、開店休業状態! しょうがないからちょっと離れた売店に行ったら、2か所に分かれて長蛇の列! あきらめかけたけど、もうここしかないし、15分も待てば買えるだろうと思い、列につきました。行列嫌いの大江戸にしては珍しいことですが、ノド渇いてたし、スタジアムに入ったら「自動的にビール」という鉄則にしているもんで。 選手紹介のアナウンスや音楽が聞こえる中じりじりしながら待って、結局20分ぐらいかかっちゃいましたよ、ビール1杯買うだけなのに。野球や日産スタジアムのように、売り子さんが客席を売り歩くシステムがうらやましいっす。てゆーか、見通し&対応甘すぎ!リスク管理脆弱すぎ!

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おかげで場内に入るのが遅れたらもう席がなくて、既に椅子の横の階段に座っている人が出ている状態。大江戸もあきらめてコンクリートの階段に座った次第。前後半で別の所に座りましたけど、お尻が痛くなっちゃいました。こんなの長い観戦歴でも初めてです。 社長!市長!スタジアム改修&客席増、よろしくお願いします!!

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試合は1-2でベルマーレが敗れました。どっちに転んでもおかしくない試合だったと思いますが、マリノス2点目のPKをはじめ、主審(東城 穣)のジャッジがなんだか納得のいかないものだらけでした。とにかくちょっとでも触るとマリノスの選手がバタバタ倒れてFKをもらうという・・・まあ、老獪なマリノスとしては主審のクセを読んで、セットプレーが得意な自軍にぴったりの戦法を取ったということなんでしょうか。 ヘンなステップで川崎の大久保の気を散らせて外させたアレックス・サンターナも、今日のマルキーニョスは阻止できませんでした。

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でも後半の湘南・梶川のゴールの際には、超満員の客席が湧きましたよー。これだから、ナマ観戦はやめられないって感じでした。

5分のアディショナルタイムの最後も湘南がCKを得たところで(蹴らさずに)無情の笛。主審へのブーイングがかつてないほど轟きました。

なんとも悔しい敗戦でしたが、選手たちは躍動していましたし、情けなく倒れすぎる横浜の選手たちに較べて、しっかりとこらえて頑張っていました。堂々と自信を持って戦っていました。 夏場の中2日の日程は、そりゃ「ハードワークのチーム」(湘南)より「技術のあるチーム」(横浜)に有利なわけです。それでもよくやりました。今後に期待が持てると確信しています。

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2013年8月 2日 (金)

今日の点取占い212

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道に迷って泣きました   4点

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2013年8月 1日 (木)

ペヤングの変わりやきそば

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永遠の定番ペヤングやきそばも、最近は色々と模索しているようで・・・。

こちらは『たらこやきそば』。

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まあ塩やきそばみたいな見てくれですね。お味の方も、特段うまいわけでもなく、たらこが精彩を放つわけでもなく、・・・たぶんすぐに消えそうな雰囲気です。

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で、こちらはなんと『ぺペロンチーノ風』。最後に小さな文字で「風」をつけるあたりが、往年の「東スポ」の見出しみたいです(小さく「・・・か?」とつけるみたいな)。で。確かにぺペロンチーノ味だし、ピリ辛だし、なんですけど、まあ今後食べつづけようとも思わぬ程度の味。

この前に(画像はないのですが)『激辛』も食べましたけど、辛口好きの私でも汗ダラダラでヒイヒイ言っちゃう辛さ。子供や年寄りや辛いのダメな人には辛(つら)すぎる辛(から)さでした。これも1度経験すればいいかなって感じ。

やっぱり定番『ソースやきそば』に尽きるようで・・・なんてことは、作っているペヤング側としても「百も承知」なんでしょうけどね。

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