渋谷ムルギーのカリー
渋谷は百軒店にある印度料理「ムルギー」。言わずと知れた『ムルギーカリー』の名店です。昭和26年からやってるってことは、60年以上! その頃とは周囲が変わってしまい、今はやけにいかがわしいゾーンに孤高の風情で佇んでおります。2階や3階の窓の形が昔日を思わせて、よろしいではありませんか。
久々に来ましたが、変わらず古典的な喫茶店のような店内。迷わず注文するのは、「玉子入りムルギーカリー」。看板よく見ると、これチキンカリーなんですね。肉が原形をとどめず、溶け崩れて細分化されているか挽肉なのかで、あまり認識できませんでした。 外見があたかも一幅の絵画を見るかのようで、富士山を思わせる美しい山型の白飯をバックに、黒っぽいカリーのルーに浮かぶスライスゆでたまご。ゆでたまごにケチャップで赤い筋が入っているのも美しく、片隅のチャツネというアクセントに加え、「福神漬の紅生姜ミックス」と「たくわんの細切れ」という赤と黄色の援軍を加えて、「芸術は爆発だ」感覚で、一気にかっこみます。
よーく小麦粉を炒めたルーなんでしょうね。コゲ感が感じられるほどの香ばしさと深いコクの中に立ち上がる辛さと旨さ。普通タイプを注文しても「やや辛」ぐらいの印象で、チャツネの甘さがよく似合います(食べたことないけど甘口、辛口、大辛もあります)。つまりは、おいしいのです。 うーん、なかなか他所にはない味わい。たまーに食べたくなる逸品です。
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