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2013年11月27日 (水)

花園神社で見せ物小屋体験

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新宿花園神社で「酉の市」(三の酉)。ある目的のために行って来ました。

その目的とは、「見せ物小屋」を体験すること。1月に観た映画『ニッポンの、みせものやさん』の影響ですね(そのブログ記事はこちら ↓)

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-8145.html

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参道や境内は歩きにくいほどぎっしりと人の渦。お参りの列がズラーッと並んでいるので、あきらめました。ま、平生たまーにお参りに来たりはしますので。

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で、隅っこにありました、見せ物小屋。もう、東京界隈ではここだけ(のはず)、今のうちでないと見られないという絶滅危惧感もあり、足を運んだのです。小屋の前では女の人が呼び込みの口上。おどろおどろしさはほとんどなく、明るいイメージ。料金は大人800円の後払いシステム。いつでも入れるようなので、早速中へ。

場内は立ち見の観客が100人ほどぎっしりと。舞台上のMC的な男性がしきりに奥へ詰めるよう指示しています。舞台下手側から入れて、徐々に上手側にずれながら見ていき、一通り見終わったら上手脇の出口で木戸銭を払って出るシステム。なるほど、うまいことできてます。

大江戸が見始めたのは、「へび女」が始まる時。なんでも「埼玉の山奥」で発見されたのだそうです。映画では本物の蛇を食いちぎっているようでしたが、今回の人は虫を食べます。虫と言っても、ミミズや釣りの餌みたいなニョロニョロ系のワーム。何匹も口の中で噛みながら食しておりました。いかがわしい雰囲気が漂います。

その後のラインナップはこんなところ(一人ぐらい忘れちゃったかも・・・)

・「見せ物界のアイドル」というアマゾネス・ピョン子ちゃんが、ロウソクに火をつけて、口の中をあぶるように炎を食べる。次には扇風機の回転する羽根を舌でストップさせる。

・タイのメコンデルタの首狩族2人(雑な黒塗り)による、ドライアイス食いや、剣山の上を歩いたり、剣山に寝たり。

・「病気だらけの寝たきり老人」(若い男+雑なメイク)による、鼻の穴から口にチェーンを通し、そのチェーンでバケツを持ちあげる技(ほとんどシュール!)。

・右の頬→口中→左の頬と金串が貫通している中国人が、金串にロープをかけて台車を引っ張る。

・「巨大な寄生虫を体内に飼う男」が、突然発作を起こし舞台奥に引っ込んだかと思うと、口からウナギ?の尾の方出して(これが寄生虫だってこと)、ぶら下げながら動き回る。

こんな人たちが次々と登場し、怖いというよりほとんど笑えます(もしくは痛そう!)。出演者たちの変な間(ま)や、MCの人の面白さもあって、なんか楽しい演芸みたいなノリで笑えてしまうのです。それはいいのですが、想像したような「いかがわしさ」「禍々(まがまが)しさ」は影を潜めており、妙に健全。うーん、やはり「間に合わなかったか」感に打たれたことも確かでした。

出口には大寅興業社のおばちゃん(そう、映画に主役級で出てた人)がいて、「映画観たよ」と声をかけたらニッコリしていましたけど、うーん、この正統派「見せ物」の終焉には残念な気持ちもあるんじゃないでしょうかねえ。もっと「反社会的」なものであったはずですし、そういうものを許容する社会の方が規制する社会よりも息苦しくないと思うのですが・・・。

でも面白かったです。来年も見たいものです。

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