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2014年1月19日 (日)

「永遠の0」:語り継ぐことの大切さ

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映画『永遠の0』は大ヒット中ですが、うーん、あえて思想性はニュートラルにセットして、家族の歴史的つながりを通して「泣ける」映画として作ったのが良かったんでしょうねえ。

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主人公が「戦わない男」「戦いから逃げる男」ってあたりが今日風であり、一方ではちょっと「ありえない」感が出てしまうところ。『私は貝になりたい』の主人公だって戦いたくなんかなかったのに、あんなことになっちゃっていた時代ですもんね。岡田准一も殴られたりけなされたりしてますけど、本当ならもっとひどい目に遭ってしかるべきだと思いますけど。 そこらへんの非戦派主人公の抵抗ってことでいうと、市民レベルの『少年H』の方がリアルに信じられました。

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戦争の生き残りの老人たちの一人が「あと十年もしたら、私たちはもうほとんどいなくなってしまう」みたいなことを言ってますが、うーん深いですね。この映画の「現代」の時間設定は2004年。そこから10年経ってしまった今、語り継ぐ人がいなくなってしまったら、こういう映画なり小説なりで語り継いでいかなければならないのでしょう。語り部としての老俳優たちが皆素晴らしく、平幹二朗さん、橋爪功さん、山本學さん、田中泯さん、そして故・夏八木勲さんと、それぞれに感銘を与える芝居でした。

これからの時代、ますますもって「語り継ぐ」ことによって風化させないという姿勢が重要になってきます。

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ただ本作は、後半が結構かったるくなってきて、ゆったりした語りの多い終盤などテンポが悪くて終わりそうで終わらず、まいりました。「永遠」に終わらないのかと思いました。

ラストの岡田准一の複雑な表情は、どういう意味かを明示していませんし、色々考えても特定できません。でもあの表情には、観る者の心を震わせるものがありました。そこらへんが、映画のマジック、芝居の魔法および天賦の才なんでしょうねえ。

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