レッズの懸垂幕問題に思う
浦和レッズの人種差別的懸垂幕問題は、腹立たしくも悲しい出来事ですね。自分の応援しているクラブがこういう事件を起こしたらと思うと、ぞっとします。例えそれが一 部 のコア・サポーターが
起こしたにせよ、クラブ全体(あるいはそれ以上)の問題となることは当然なのですから。そうしないためにはサポーター同士の相互監視も必要ですし、それ以上にクラブ側の管理姿勢の問題が大きかったと思います。
浦和側の説明ですと、懸垂幕の撤去は掲出者の同意が必要という慣例だってことですけど、それって管理になってませんよね。だから今回のように試合終了まで何もできなかったわけですし。でも一方で非常にわかるんです。スタジアムの警備員って、制服でも私服でもだいたいはアルバイト学生が多いのに対して、レッズサポって絶対怖そうなんですもん。しかもそんなコワモテの方々がやたら大勢いらっしゃいますから、これは事なかれ主義になるのもむべなるかなです。トラブルになったら、絶対負けちゃいそうですから。長年のそういう体質(弱腰)が過去にもいくつかの事件を引き起こしてきたのだと感じますし、今後クラブとしては勇気を持ってここを変えていかねばならないのだと思います。
掲出者の「ゴール裏は聖地」「外国人が入ると応援の統率が取れなくなる」という発言は、ああ、やっぱりそういうことかという感じでした。浦和サポの迫力、統率力、圧力は日本一だと思いますし、
ヨーロッパや南米の応援に近いのかも知れませんが、こういうのって行き過ぎちゃうとファシズム的になりますからねえ。
結局Jリーグ史上初の無観客試合にまで至ったこの問題の根本を考える時、今期から李忠成がレッズに
加入したことも影響しているようで、そこにある何か嫌な感じの源を是非とも断ち切っていただきたいものです。
いずれにしても大多数を占めるであろうまともなサポーターやファンにとっては迷惑極まりない出来事でしょうし、選手たちもやりきれない思いでしょう。これをきっかけにクラブが、そしてJリーグ全体が、より良い方向に歩んでいくことを願ってやみません。今回の村井チェアマンの迅速かつ厳正な対応は、そのためにもとても評価できるものだと思います。
| 固定リンク
コメント