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2014年4月30日 (水)

「テルマエ・ロマエⅡ」:停滞の2作目

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映画『テルマエ・ロマエⅡ』、まずはこのポスターがいいですね。『スター・ウォーズ』(第1作=エピソード4)のパロディーです(+『十戒』も小さく)。コピーも「世紀のSF大作」となっていて、「SF」に「すごい風呂」ってルビがふってあります。ナイスなクリエイティブです。

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同じスタッフ&キャストによる2作目。しかしそこには新味が乏しかったのです。興業的には二匹目のドジョウはいたのでしょうけれど、作品の出来としてはねえ・・・。

ほとんど同じような展開をなぞっていて、いかにも「アイディア欠乏」みたいに思えちゃいます。それでも前半はそこそこ笑えたんですが、後半はとにかくテンポが悪くて、シークェンスが長くて、「早く進めろよ!」って感じ。「2作目としての努力」が感じられず、こんなんじゃダメじゃんと思ってしまいました。

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そもそもCMで「2作目からでも大丈夫」とか言ってる割には、涙を流すとどうなるとか、浜辺で歌っているおじさんは誰?とか、そこら辺への言及がまったくないあたり「どうなの?」って思ってしまいました。ちょっと気を配れば、問題なく処理できるはずなのに・・・。

おまけに出オチ的にキャスティングした有名人ってのが、松島トモ子、浪越徳治郎、白木みのるって、いったいメイン・ターゲット何歳なの??

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混浴に関する場面も、この作品を観た外国の方々に誤解を与えるのではと心配になる描き方です。誠に遺憾であります。

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なので、ほとんど「阿部ちゃんの筋肉質な裸、特におしり を見る映画」となってしまったのが、何とも残念なところ。それだけで満足できるって人にはいいんでしょうけれど・・・。

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2014年4月29日 (火)

「アメイジング・スパイダーマン2」:デイン・デハーンは伸びます

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映画『アメイジング・スパイダーマン2』は、マーク・ウェブ監督によるリブート版の第2作。バットマンと並ぶアメコミ・ムービーの横綱として、常に最上のハリウッド・エンタテインメントでなければいけないという使命をクリアしています。上映時間(いろんなサイトで142分~152分と、なぜかバラバラ)も長いのですが、堂々と見せ切っています。

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でも中盤など、ピーターとグエンの恋と悩みだとか、ピーターとハリー・オズボーンがらみのあれこれだとか、妙にじっくり撮っているのが、さすがに長いと感じました。まあ、ここらに軸足を置いたのがマーク<(500)日のサマー>ウェブらしいところなのでしょうが、あと10分でもつまんでいった方が作品の切れ味が向上しただろうと思います。

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でもスパイディーの飛翔・跳梁シーンは、今まで以上に切れ味鋭くなっていたような気が・・・。更なる技術の進歩なのでしょうか。あの解放感と、スピードと遠心力の表現は、本当に見事だし快感ですね。かっけー!

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役者ではハリー・オズボーン役のデイン・デハーンに刮目しました。若く見えるけど、もう27歳だったんですね(それを言ったら、ピーター・パーカー=アンドリュー・ガーフィールドだって30歳ですが・・・)。若い頃のディカプリオにも見えますし、ジャック・ニコルソンのニュアンスも含んでいます。サングラスをかけた姿はアンディ・ウォーホルにも似ていました。キャラクターの内面の表現力も見事ですし、この人は絶対これから伸びてきますよ。そう予告しておきましょう。

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(以降ネタバレあり) それにしてもグウェンに訪れる意外な運命には、さすがに驚きました。えーー!?って感じでした。小生は原作には詳しくないのですが、こんなんアリなんですか?

そしてラストに出てくる手作りスパイダーマン服の男の子、いいですねえ。マスクが袋みたいにゴワゴワしてるところがたまりませんね。彼とピーターのからみが、もう最高でした。

そしてエンドロール途中での『X-MEN』登場。次はそっちへ行くんですかい?

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2014年4月28日 (月)

「WOOD JOB!ウッジョブ! 神去なあなあ日常」:押しが足りない・・・

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映画『WOOD JOB!ウッジョブ! 神去なあなあ日常』を試写会で観ました。矢口史靖監督による「青春林業エンタテインメント」。そしてオリジナル脚本がトレードマークだった矢口監督初の原作もの(by三浦しおん)でもあります。

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ただ、矢口監督オリジナルでこの設定だったら、もっと楽しく、もっと笑わせてくれたのでは?と思ってしまいます。どうしても原作の足かせがついてしまうわけで・・・。 クライマックスの奇祭がさほど盛り上がらないとか、CGが雑とか、まあ難点はそこそこありました。

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でも実際に役者が木に登ったり、チェーンソーを使ったり、木を切り倒したりする実写が、映画としては正当に効いています。でも、もっと林業に関する知識とかディテールとかを描いた方が、この題材が生きたと思います。ちょっとセーブぎみだったかなあ。

役者陣では染谷将太が今一つバカになり切れていない気もしました、というか彼の資質に合っていない気が・・・。ここはやはり妻夫木聡のような、頭カラッポ風な陽性バカの方がフィットします。 長澤まさみも男っぽいサバサバ感と乙女感のバランスとか、シリアス感とコメディー感のバランスがどうにも悪くて、「年取った感」の方にばかり気が行ってしまいました。ここはもっと「乙女」と「コメディー」の方に寄せていくべきでした。その点、伊藤英明はストレートに単純な馬鹿(オトコ)を演じて正解でした。終盤の駅の場面では彼が“効いて”、結構感動的にまとまりましたもん。

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子役が自由で良かったなあ。同じ言葉を何度でも繰り返す。「うわ~ん」とひたすら泣く。直球(の言葉)を投げかける・・・うーん、自由です。

ただ、やっぱりそれぞれの場面も、映画全体もあと一歩「押し」が足りずに、そこそこで終わってしまいました。意外とあっさり。矢口監督だから多くを期待しちゃうってこともありますが、そこは残念でしたねえ。

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2014年4月27日 (日)

銀座のスパイダーマン

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銀座のソニービルの壁面にクモの巣が・・・

おっ、スパイダーマンですね。 

映画『アメイジング・スパイダーマン2』の屋外広告のようです。

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おお、左側の壁面には等身大のスパイディー(愛称)がぶら下がってるではありませんか。

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じゃーん。手の先から糸を出して空中をかっとぶかのようなスパイダーマン!

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WAO!ですね。

かっけーです。

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でビルに入ると、ここにもいました。

わーい。

大江戸はスパイダーマン、けっこう好きなんですよね。

映画も(サム・ライミ版もマーク・ウェブ版も)面白いし、あの胸のすく跳梁感がワンダホーでマーヴェラスですもんね。

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2014年4月26日 (土)

ベルマーレ、J新記録の開幕9連勝!

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三ツ沢のニッパツスタジアムで、湘南vs.横浜FC戦。いつ来ても、ピッチが近いサッカー専用スタジアムの良さを満喫できます。

横浜FCは5バック的に守りを固めて、ロングボール1本で裏に抜ける攻めかカウンターかに狙いを絞っておりました。 序盤に失点。先制を許したのは、今期初。どうにも「油断していた」感じでした。しかし岡田翔平の飛び出しがハマって、気持ちのいい同点弾! そし1398517842778_2て岡田がPKを取り、自ら蹴ったものの阻まれてからのーこぼれ球を蹴り込んで逆転!岡田は前節の大分戦以来、覚醒した感がありますね。 

前半終了近くにはウェリントンの山なりヘディングがうまいことゴールインして3-1に。まあ、ここで勝負ありましたね。ウェリントンは今季9試合目にして7得点です!

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それで安心しちゃったわけじゃないんでしょうけど、後半はどうもゆるい試合運びで、まったりとそのまま試合終了。まあ暑さのせいもあり、すぐまた火曜日に試合ってこともあり、ちょっと省エネモードでしたね(湘南にしては、という但し書きつきですが)。

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これで開幕9連勝とJ1.J2合わせての新記録です!勝利のダンスでスタンドも揺れます。神奈川ダービーってことで、湘南サポは三ツ沢に集結。数も声も揃い方も、完全にホーム横浜を上回っていました。

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で、ゴール裏最前列に、ロンドさんに見守られながら応援してました、新旧ベルマーレ・クイーンの有志一同。

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ロングヘアーがひと際目立つ「みっさ」ちゃん、その隣に「ゆきち」さん、黒いキャップをかぶった「かすみん」、という去年のクイーン3人と、唯一今年のクイーン米山真理さん。終始跳び跳ねながら、元気に応援を続けていました。 

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去年のクイーンはみんな足繁くスタジアムに応援に来てくれる頻度において、ダントツ過去最高です。えらい! 前期にあんまり勝利のダンスを踊れなかった憂さを存分に晴らしてくださいね。

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2014年4月25日 (金)

「アクト・オブ・キリング」:クレイジーな違和感

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映画『アクト・オブ・キリング』は、かなりの問題作として話題になっている割には都内で渋谷のシアター・イメージフォーラム単館公開となっているため、かなりの混雑。小生は日曜11時過ぎの回に行ったのですが、通路に座布団を敷いての席?しかなくて、体勢に苦労しながら観たら、腰や股関節がかなり痛くなりました。

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まあしかし、この映画に出てくる'60年代インドネシアの社会主義者みたいに、虫けらの如く殺されないで良かったです。 てなわけで、堂々と快活にふるまう大虐殺者たちのドキュメンタリーというヤバイ企画を、まあよくぞ現体制下で作って、世界中で公開できたものだと感心しちゃいます。 それにしても見るからにヤクザなプレマンだとか、見るからに「半グレ」のパンチャシラ青年団だとかが今だに幅を利かせているインドネシアって・・・。

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三池崇史と似ている主人公?アンワルが、楽しそうに家族とショッピングセンターで過ごす場面に、戦慄にも似た強烈な違和感を覚えます。千人ほども殺した男が、こんなに悪びれず堂々として、むしろヒーローのように遇され、それを家族もなに臆するところなくハッピーに受け容れていることのクレイジーな違和感。映画の中に出てくる滝の前のヘヴンリーな光景のように、夢魔的な違和感。教育と洗脳ということに関して、深く考えざるを得ない作品なのです。結局それは「殺人は絶対許されないが、唯一戦争でなら何人殺そうが許される」という冒頭の言葉につながって来て、より大きな普遍性に連なっていくのです。

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しかし「自分はヒーロー」と芯から信じていたアンワルが揺らいでいく終盤はスリリングです。冒頭に絶好調で笑っていた殺人現場で、吐き気を感じてえずくアンワルが見たのは過去の亡霊だったのか。それとも自分の中の悪魔だったのか。それとも、それすら演技(Act)だったのか。 どうにも心に雲がかかって晴れない作品なのでした。

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2014年4月24日 (木)

マックのアボカドビーフバーガー

1398345387620マクドナルドの期間限定メニュー「アボカドバーガー」の「ビーフ」を食べてみました。うーん、微妙。

ベーコンチーズバーガーにサイコロカットのアボカドが乗ってて、チャバタバンズにはさんであります。で、そもそもこのチャバタってやつは、うまいと感じたことがないんですよねー、なんか味気なくて。おまけに「わさび醤油のマヨネーズソース」ってやつが、意外とうまくない。普通、これでご飯と合わせりゃ絶対うまいはずなのに、このバーガーはなぜかフィットしていないような・・・。

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ま、大江戸はそもそも1,000円ぐらいのアボカドバーガー食べても、「うーん、イマイチかなぁ」と思っているクチなので、しょうがないですよね。

ビーフのほかに、チキンとエビもあるのですが、「もう、いいかな」って感じになってしまいましたー。

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2014年4月23日 (水)

「映画クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」:味わい深い大人向け

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『映画クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』は、久々に持ち直して上出来だった前作『バカうまっ! B級グルメサバイバル!!』をも上回る良作。そして久々の「大人向け全開」ってことで、なかなかに深い味わいの作品となっておりました。

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脚本がなんと中島かずき(劇団☆新感線)! 1959年生まれの中島が、同年代のおじさんたちの悲哀をっぷり描いていています。 そして小ネタもたっぷり。謎のエステサロンを探し歩く場面には、店名の看板に「パシフィック・リム」「トランスフォーマー」「ターミネーター」などの文字が並びます(ロボット戦闘ものってことで・・・)。 カスカベボーイズたちが「大人の階段」とやらを昇る場面ではボーちゃんが「H20」とつぶやきます(「♪大人の階段のーぼるー 君はまだシンデレラさ」で有名な『想い出がいっぱい』を歌ったのはH2Oという男性二人組。 『朝まで生ノハラ』の司会者が、しんちゃん扮する「たはらしんのすけ」だってのも笑えました。

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そもそも「男ってなんで大きなロボットが好きなのかしら?」「バカだからよ。」なんて本質的な台詞、この人でないとなかなか書けません。

父親の復権はいいけれど、それが行き過ぎるととても危険なことになるという物語展開は、おそらく「美しい日本の復権」から危険な足音が聞こえている時代への警鐘と取っていいのでしょうね。

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でもとーちゃんとロボとーちゃんの軋轢・葛藤から美しい結末への展開は、奇をてらったものではなく、きちんと考えられた職人仕事でした。そして夫婦愛を描く件りでは、3回ほどグッときてしまいました。

前作ではオープニングテーマ(『キミに100パーセント』)に起用されたきゃりーぱみゅぱみゅですが、今回はそれに加えてエンディングテーマ(『ファミリーパーティー』)も担当しておりました。

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2014年4月22日 (火)

村上春樹の「女のいない男たち」

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村上春樹9年ぶりの短編集『女のいない男たち』を読みました。昨年晩秋から今年の早春に発表された5作品に書きおろし1篇を加えた6つの物語。

珍しく春樹さんが「まえがき」をつけているのですが、そこに書いてあるように、ビートルズ『サージェント・ペパーズ』やビーチ・ボーイズ『ペット・サウンズ』を思わせる「コンセプト・アルバム」的短編集となっています。何らかの理由で「女のいない」状態になった男たちを描いていて、まあ春樹さんの文体なので、かなり色合いは似通っています。

もともと「喪失感」の作家である春樹さんの選ぶテーマとして、どストライクです。そして春樹さんの実年齢に引っ張られるように、各作品の主人公も昔に比べて年齢が上がっています。

いずれにせよ、ハルキ的短編小説の味わいを十分に愉しみました。

それはそうとこの表紙の絵に描かれたいきもの、犬のような、きつねのような、いたちのようなやつ。これ、本書を読むとわかるのですが、なんと猫なんです! おどろきですよね(見えません)。

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2014年4月21日 (月)

「アナと雪の女王」:モンスターの孤独と哀しみ

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大ヒット中の映画『アナと雪の女王』(2D・字幕版)を今さらながら観ました。うーん、やはりその画力に圧倒されます。構図とか視点の動きとか、原画の力が凄いです。もちろん3DCGのレベルの高さにも感嘆します。

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ディズニーの伝統に忠実な「古典」でありながら、ストーリーやディテールに新時代のしるしや工夫が散りばめられています。「進化する老舗」って感じがします。

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例の“Let It Go”が流れるミュージカル的シークェンスはやはり圧巻です。これが本当のミュージカル・プレイだったら、曲が終わったところで劇場内は大きな拍手に包まれるところ。歌唱はやはりこちらの方が、YouTubeで見た松たか子版よりも上でしょう。高音部の歌い上げっぷりの迫力など、見事です(もちろん松さんも大いに健闘しているのですが)。

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結果は“All You Need Is Love”(愛こそはすべて)的に「めでたしめでたし」だったとしても、その途中に描かれる「モンスターの孤独と哀しみ」が、なかなかに心を揺さぶってくれます。「愛する者にも触れてはいけない」あたりが、『シザーハンズ』を思わせたりもします。

そして、雪だるまのオラフ、いいキャラクタ―だなあ。

これ、確かに好評の吹き替え版と比較したくなります--そうする人が多いことも、ヒットに拍車をかけているのかも知れませんね。

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2014年4月20日 (日)

湘南、大分に4-0で開幕8連勝!

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BMWスタジアムでの湘南vs.大分戦、いやー、ベルマーレ強い! 4-0の圧勝で、前節千葉戦と合わせて2試合で10-0と絶好調! 

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点が取れるだけではなく、失点も0にできるのが今期の凄いところ。なにしろホームでは今期いまだに無失点ですから。 開幕8連勝はJ2タイ記録だとか。

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遠くから見てもわかりやすい田坂監督(大分)や、ベルマーレ出身の坂田選手には紹介の際、拍手が起きていました。ここらの心やさしさがいかにもベルマーレ。

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今のベルマーレは、「やりたかったサッカー」ができている印象。去年までは技術やスピードやスタミナが伴わないために道半ばだったのですが、今年は格段に進化しています。いわゆる「湘南スタイル」が結果につながっているのです。それに、誰が出ても同じサッカーができていますしね。

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これだけボールが回って、これだけ点が入ると、見ている方は楽しくも誇らしいですねえ。とはいえ、油断からのミスやフィニッシュの精度の甘さなどの課題も散見されました。油断せずに、連勝記録を伸ばしてもらいたいと思います。

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ベルマーレ放送部の相澤<かすみん>香純さんは今日もアウェイチームの選手紹介や選手交代アナウンス、試合後のヒーロー・インタビューなどで活躍してました。

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勝利のダンスの時は、選手たちの後方でかすみんさんとロンドさんがベルマーレクイーンと一緒にダンスします。

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今日でホーム・スタジアムでの勝利のダンスは今期4回目。早くも昨年の3回を抜いてしまいました。

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やはり今年のクイーンたち5人はラッキーですね。だって、去年の4人は、すいぶんと苦汁を噛みしめたんだもの。

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2014年4月19日 (土)

浅野忠信の「ロング・グッドバイ」始まる

今日から始まりましたね、NHK土曜夜9時のドラマ『ロング・グッドバイ』(5回連続)。レイモンド・チャンドラー原作のハードボイルドを日本でドラマ化。予告編の映像が「おっ!」と思わせるカッコ良さだったので楽しみにしていたのですが、いやー、予想以上の素晴らしさです!

とにかく現在の浅野忠信にフィリップ・マーロウ(役名は増沢磐二ですが)をやらせようとした企画者がエライ! もうドンピシャでした。ハンフリー・ボガート、エリオット・グールド、ロバート・ミッチャムら過去のマーロウ俳優と較べても、十分いい線行っているのでは?

光と影の映像が、とにかくかっけー! あのイエローがかったレトロな色調といい、これまで『ちゅらさん』や『篤姫』や『外事警察』(映画版も)を手掛けた堀切園健太郎ディレクター、いい仕事しています。日本のハードボイルドが、ここまでできる。 脚本は『カーネーション』『ジョゼと虎と魚たち』『天然コケッコー』の渡辺あや。大江戸としては意表を突かれた思いですが、これからこの男の世界をどう描いていくのでしょうか。丸山昇一あたりは悔しがっているのではないかな?

光と闇の中に浮かぶ紫煙、コーヒー、ギムレット、クラシックカー、帽子、ヒゲ、スーツ・・・うーん、スタイリッシュでハードボイルドな男の世界です。何度でも言うけど、カッコイイなあ。 

昭和20年代半ばから後半ぐらいの雰囲気で、建物から衣装、小道具、ヘアメイクまでレトロな時代再現をしっかり行っているようにも見えるのですが、最終的にはあえて無国籍&時代不詳を狙っているようでもあります。

綾野剛、柄本明、滝藤賢一、吉田鋼太郎、古田新太らも、この作品世界にキッチリはまった良い芝居。ちょっと小雪や冨永愛が今後心配な小生です。 いずれにせよ、次回以降がまた楽しみです。

これが成功したので(もう、そう言い切っちゃいます)、次は同じスタッフ&浅野で『さらば愛しき女よ』の映画版を希望します!

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2014年4月18日 (金)

「ドン・ジョン」:妹が効いてます

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映画『ドン・ジョン』は、ジョセフ・ゴードン=レヴィットの監督デビュー作。よくこんな作品選んだなって題材ではありますが、実はこれ脚本もご本人でした。でも無難にこなしています。

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スカーレット・ヨハンソンが(特に前半は)物凄くケバいメークとセクシー衣装で出ていて、大江戸的にはちっとも「美しい」なんて感じませんでした。鼻の頭なんかゴツゴツしてるしね。しかも役柄は、意外にメルヘンな乙女だし。へんなの。 一方のジョセフ自身は、ひどく頭の悪そうな筋肉バカの役で、これまでの知性派路線とはだいぶ違いますね。

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演出的には教会の懺悔とかジムでのトレーニング場面とか、同じようなルーティン場面を積み重ね、その中の変化でおかしさを誘うあたりが成功していました。でもまあレヴィットさんは、役者の方がいいかもなー。

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(以降ややネタバレあり) はてさてこの映画どう終わるつもりなの?と思っていたら、あれよあれよの急展開で、きっちりまとまりました。終盤における主人公の妹の使い方が巧かったです。それまでは家族の場面に必ずいるくせに、いつもスマホをいじってるだけで何もしゃべらない娘が、突然発する真理の言葉。効いてます。引きこもり?風で、親たちも気に留めないキャラクターだったのに、突如場面をさらっていきました。

一方ジュリアン・ムーアはいくらなんでも年の差あり過ぎ。老け過ぎ。もう10歳位若くないと、この役は無理ですよ。

劇中、デートで観る映画の主役が、カメオ出演のアン・ハサウェイとチャニング・テイタムでした。

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2014年4月17日 (木)

今日の点取占い208

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パンやになりたい   7点

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2014年4月16日 (水)

「MOOMIN! ムーミン展」@松屋銀座

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松屋銀座で本日初日の『MOOMIN! ムーミン展』(~5/6)を鑑賞。ムーミンの展覧会は結構あちこちでやっていますが、今回のはトーベ・ヤンソン生誕100年記念ということで、フィンランド大使館後援でやる本格派。あちらの美術館から持ってきた原画約200点が中心の展覧会です。 昔、岸田今日子さんがムーミンの声をやったアニメの世界ではありません。

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会場へ行くエレベーターも、ねっ、ムーミン仕様です。わくわく。

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会場は、夕方なのに結構賑やかでした。 1948年からのムーミン童話本の原画が1点1点額装されて、ズラリと並んでいます。モノクロ作品が中心ですが、着色作品もあります。そのサイズがかなり小さくて、一番小さいのは4cm角ぐらいなんで驚きました。混んじゃうと、後ろからは見えないでしょう。

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そういえば小学生の時には、図書館のムーミン本は全て読みましたねえ。 北欧の神秘を感じさせる世界ですよね。

最後の1室だけは(原画が無いので)「撮影OK」でした。

ムーミン谷のジオラマありーの。

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ムーミン谷の全キャラクター紹介ありーの。 それをカメラで撮る人ばかりーの。

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ムーミンの「立像」ありーの、でした。 こうして見ると、いいねムーミンくん。なんか「一家に一頭?」欲しい感じです。 正式にはムーミントロール。トロールの仲間、まあ妖精みたいなもんですね。カバではありません(小生はいい年してムーミンをカバだと思っていた大人を知っています)。トロールといえば「トトロ」。そういえば、ジブリっぽい造形ですよね(もちろんジブリの方が後ですけど)。

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会場を出た所には「ムーミン・スタンド」なるジュース・バーみたいなものがあり、珍し系のフルーツドリンクを供しておりました。

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その先のグッズコーナーは圧巻。見た目千種類以上ありそうな、何から何までのムーミン・グッズあれこれ。これは凄いっす。ファンなら散財必至でしょう。

そして図録はご覧のように不織布製のトートバッグ付(ついでにミラー仕上げのキラキラ・ポストカードもついてました)。

ゴールデンウイークは混みそうですから、ご覧になるなら早めがいいですよ、たぶん、きっと。

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2014年4月15日 (火)

ニューキャッスルが復活してた!

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銀座2丁目の柳通り沿いに昭和通り近くを歩いていたら、真新しいビルに真新しい看板で、「ニューキャッスル」の文字と目玉焼きが乗ったカレーライスのイラスト。こ、これはあのニューキャッスルの再オープンではありませんか!

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そう、確かにあの一昨年の夏に惜しまれつつ閉店した(と思っていた)「辛来飯(カライライス)」の店、ニューキャッスルが場所を移して新装開店していたのでした。

元々の店は今もなお閉ざされたままの姿で、新店から百数十メートルほど行った外堀通り近くに残っています。

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新しいお店はB1なのですが、階段を下りると真っ赤な看板にあの懐かしい「品川/大井/大森・・・」のメニューが!

でドアの所には二代目が立っていて、「いらっしゃいませ」。カウンターとテーブル席がある新しく明るい店内は以前のニューキャッスルとまるで雰囲気が違います。そして厨房には三代目が立って、フライパンを握っていました。

小生は「蒲田」を注文しました。昔からそう思ってましたけど、これでようやく世間のカレー屋の普通サイズですよね。「大井」「大森(スタンダード・サイズ)」は多くない。 で、お味はやっぱり懐かしのカライライスなのでした。あの香ばしいような、適度に辛く、そして濃い味。それをマイルドに中和させる半熟とろーりの目玉焼き。甘くて真っ赤な福神漬も昔通り。

これからも末長く続いて欲しい「ここんちだけの味」です。

帰り際に聞いたら、なんと去年の6月からここで再オープンしてたんだそうです! 知らなかったなあ。

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2014年4月14日 (月)

「ロボコップ」:なぜ口は丸出しなの?

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映画『ロボコップ』を観ましたが、あのポール・ヴァーホーヴェン版から27年もたってるんですね。びっくり。当時は『宇宙刑事ギャバン』のリーパクとか言われておりましたっけ。

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ヴァーホーヴェン版のあのダークで「嫌な感じ」のバイオレンスに較べれば、随分健全な感じなのですが、ロボコップ=死にかけた欠損肉体 という部分のグロな描写のテイストに関しては、あのムードを受け継いでいるって感じでした。いや、むしろ旧2作目(アーヴィン・カシュナー監督)に出てきた「脳と脊髄と目玉だけで液体に漬かっている(元)人間」みたいなトラウマ・テイストに近いかなあ。

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改良版になってからのブラック・ロボコップのデザインは、やはり当世風にブラッシュアップされていてカッコイイなあ。とは言っても、やっぱり口元周辺がモロにあいちゃっているので、雨あられの弾丸の中、あそこ撃たれたらジ・エンドじゃんと思ったのは小生だけではありますまい(右手もそうですけど)。だって、『耳なし芳一』の「耳」なんですもん。

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マイケル・キートン、ゲイリー・オールドマン、サミュエル・L・ジャクソン、ジャッキー・R・ヘイリーと、意外に豪華なキャスティング。特にゲイリー・オールドマン、細めのボストン・フレームのメガネがステキでした。

何度か流れる旧『ロボコップ』の勇壮なテーマは、やはり良いですね。

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2014年4月13日 (日)

「ローン・サバイバー」:こんな目に遭うのは嫌だ

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映画『ローン・サバイバー』は、恐ろしくリアルな戦場もの。少なくとも「リアルに死と隣り合わせの恐怖」が感じられる山岳戦アクションです。 あなたやあなたの大切な人が戦争に行って、こんな目に遭ったらどうですか? 私は嫌です。

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(以下少々ネタバレあり) 事実に基づく映画化なわけですが、たまたま山中で遭遇した現地人を殺すか生かすかのギリギリの判断。それによって・・・、まあ運命が転がり出すわけです。そしてその運命は回りまわって・・・という運命の不可思議めいた部分。エンドタイトル前に現れる「生き残った主人公(実在の本人)が助けられた村を再訪した時の写真や、彼が息子を抱いている写真。まさに「九死に一生」と言うべき彼の激闘をスクリーンで観た後だけに、感銘を受けます。

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それにしても痛そうでたまらない映画です。キム・ギドクの映画並みに痛そうです。銃に打たれ、崖から転がり落ち、脚から飛び出た骨を指で押し戻し、砕けて体内に残った銃弾をナイフでえぐり出し・・・。猛訓練を経たシールズのメンバーだったから、ここまで耐えられたってところなんでしょうけど・・・。人間が岩山をゴロゴロと落下していくアクションの凄まじい速度と迫力!本当に凄い力が肉体に及ぶことがわかり、リアルに痛そうでした。このスタント、大丈夫だったんでしょうか、ホント。

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この映画、女性は一人も出ていません(でしたよね?)。後から気付いて、ちょっと驚きました。 それはさておき、ピーター・バーグ監督って、あのボロクソ評価だった『バトルシップ』の後にこれで、一気に男を上げた感じですねえ。

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2014年4月12日 (土)

「セインツ 約束の果て」:孤高のスタイルなれど・・・

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映画『セインツ 約束の果て』は、アメリカン・ニューシネマの空気をまとったサンダンス系の新作。画像の質が極めて高いです。まあ、ちょっと映像が暗過ぎて見えにくいフラストレーションは生じましたけど。

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徹底的に闇を生かした詩的な映像は、テレンス・マリックのようでもあり、ロバート・アルトマンのようでもあり、もしかしたら初期のマーティン・スコセセッシに近いのかも知れません。とにかく「渋い」映像であり、省略を聞かせながらバシバシと無駄なく進行する「大人の映画」です(でもさすがに暗過ぎますが)。

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ルーニー・マーラが『ドラゴンン・タトゥーの女』のリベット役とはがらりと変わった可憐な女性役。悪くないんですよ、これが。 一方ケイシー・アフレックは、相変わらずアブナイ感じの役どころ。目がちょっとイッちゃってるんですよねー。 そしてキース・キャラダイン! 貫禄つきました。エンドロールにかぶる歌まで歌っちゃってます。ああ、あの『アイム・イージー』(『ナッシュビル』)と同じ声ですね。

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「孤高」という文字が似合う作品。だけどちょっと気取り過ぎてるかなー。そのスタイルは悪くないのですが、映画としての「強度」が今一歩。有望だけど、もう少し修行して欲しいデイヴィッド・ロウリー監督なのでした。

 

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2014年4月11日 (金)

かめさん、たつさん、くまさん、ぞうさん

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夕刻の世田谷区下馬の大規模工事現場。フェンスの上方に目をやると、・・・「かめさんゲート」??

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なんとなんと、確かにフェンス右側にグリーンの「かめさん」の絵が入っておりました。

でも「かめさんゲート」があるってことは・・・

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隣り合って少し離れた所にありました。「うさぎさん」ではなくて、なぜか「たつさんゲート」。夕暮れ時につき写真が不鮮明で、すみません。

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そんでもって、道を挟んだ向かい側の工事現場を見てみると・・・やはりこちらにもありました! 「くまさんゲート」。なんだそりゃー、幼稚園か?

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で、その並びには「ぞうさんゲート」。わはは。

最初は亀とか龍とか、なんか風水的な陰陽的な意味があるのかと思ってましたが、どうやら関係なさそうですね。くまさん、ぞうさんですもん(笑)。

それにしても何の意味があって、こういうことにしたのでしょうか? 1,2,3,4ゲートとか、A,B,C,Dゲートじゃいけないんでしょうか? 会議の時なんかも、今日の資材搬入は「くまさんゲート」付近の工事の影響を考えて、「ぞうさんゲート」からに切り替える!とか言ってるんでしょうか? 

やってくれますね、清水建設。

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2014年4月10日 (木)

バート・バカラック来日公演

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NHKホールで、バート・バカラックの来日公演「An Evening with BURT BACHARACH and Tokyo New City Orchestra」を堪能して来ました。いやー、客席の平均年齢高いっす。

それもそのはず、バカラック御大は、当年とって85歳(来月には86歳)。60年に及ぶアーティスト生活を送っているポップスの神様ですもん。来てくれて、コンサートやってくれること自体が奇蹟のようなもんです。

ステージ中央にスタインウェイのグランドピアノ。そこにバカラックが座り、その脇にボーカリストが3人(女性2名、男性1名)、ピアノの後方にバカラックのバンドメンバー(管楽器やらキーボードやらベースやらバイオリンやら)、そして両翼を東京シティ・オーケストラが固めるという配置。 トラッドなネイヴィーブレザー姿のバカラックさんは、さすがに歩く姿が年寄りではあります。でも情感たっぷりにピアノを弾く姿はカッコイイんですよねー。人間国宝を見る思いでした。歌はほとんどボーカリストにまかせているのですが、何曲か自分でも歌っておりました。ただ、やはり声は思うように出ない感じでした。でももともとしゃがれ声で詩をささやくような歌い方なので、好意的に見れば「味がある」とも言えますでしょう。

最もポピュラーな『遥かなる影(Close to You)』『アルフィー(Alfie)』『雨にぬれても(Raindrops Keep Falling on My Head)』あたりでも、短いアレンジでさらっとやっちゃうあたりが、神様ならではってところでしょうか。特段の演出はなく、ただひたすら曲を演奏する(時々のMCを交えて)コンサートでした。何度か袖に引っ込んだと思ったら、すぐに出て来て、結局正味1時間40分のコンパクトなライブでした。ちょっと物足りなくもあったけど、まあ85歳なんだから、これ以上はなかなかですよね。

小生とバカラックとのそもそもの出会いは、大好きな映画『明日に向って撃て!』の名曲『雨にぬれても』(Raindrops Keep Falling on My Head)。その他もろもろの映画音楽だとか、エルヴィス・コステロとの共作だとかで、敬愛するアーティストなのであります。 まあ、バカラックといえば「管(楽器)」。突きつめればトランペットの小粋な使い方ですよね。今日のコンサートでも、それは明らかでした。 

こう言っちゃあなんですけど、目に焼き付けることが出来て良かった・・・そんな思いです。

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2014年4月 9日 (水)

今日の点取占い207

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むちゃなことをするな   7点

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2014年4月 8日 (火)

「白ゆき姫殺人事件」:意外とウェルメイド

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映画『白ゆき姫殺人事件』は、タイトルといい予告編といいほとんどそそられなかったのですが、ハードルが低かったのが幸いしてか意外に面白かったです。なんせ大江戸的にはキャストにもそそられるものがなく、おまけに中村義洋監督も世間ほどには評価していないもので(『みなさん、さようなら』だけは素晴らしかったけど)、ハードルかなり下がってましたから。

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まあツイッターやらTVのワイドショーやらのゲスな部分を批判的ブラックユーモアで描きながら、「人間の記憶は都合よく書き変えられる」という『羅生門』的真理を明らかにしていきます。 適度に手が込んでいて、娯楽映画の作りとして過不足のないウェルメイドかげんです。 綾野剛もゲスな、というよりは「能力無くてムリな感じの人」を軽薄かつ哀れさを漂わせながら演じてます。

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役柄上、井上真央はとにかく地味で目立たない感じだってことですが、まあ元が良いので十分に「かわいいダッシュ」ぐらいでした(ま、小生が地味好みってこともありますが)。反対に作中で「美人」「美人」言われる菜々緒は、いかにも性格悪そうで最初っから好感持てませんでした(ま、小生が派手嫌いってこともありますが)。 あと蓮佛美紗子が軽薄さと小物感を漂わせて、役にフィットしていました。

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終盤の思わぬ感動シーン=貫地谷しほりがらみ に、ちょっとグッと来ました。ベタだけど、あれは良いです。映画です。ゲスなトーンをちゃぶ台返しする清涼剤のようでした。

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2014年4月 7日 (月)

「円谷英二 特撮の軌跡展」@新宿高島屋

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新宿高島屋で『円谷英二 特撮の軌跡展』(~4/14)を見ました。「特撮の神様」円谷英二の代表作である『ウルトラQ』『ウルトラマン』『ウルトラセブン』という3つのテレビシリーズをフィーチャーした展覧会。小生としては楽しみでならない企画です。

これがもう、思った以上に感動ものでした。会場内には怪獣のぬいぐるみが多数展示してあって、ゴメス、ペギラ、ガラモン、ケムール人・・・自分の背丈より高いそれらが眼前に存在しているさまは、ドキドキしちゃいました。バルタン星人もレッドキングもドドンゴもカネゴンも・・・、ああ円谷プロの怪獣たちがバッチリ1396873999783揃っています。作品映像もそこかしこにあり、引き込まれました。

昭和の居酒屋や旅館の一間を再現したレトロなコーナーだとか、科学特捜隊の機器類のテーブルやら制服やらビートルの操縦席模型やら、いやー、よくこんな物とってあったなあって感じに、ビックリする展示品が次々と出てきます。『ウルトラQ』の「1/8計画」で特撮用に使われた巨大なカメラの模型なんて、「なんでこんなのまで残ってるの?!」って感じですもん。 

でも一番驚いたのは、『ウルトラマン』でアボラスとウルトラマンが国立競技場で戦っている場面の大ジオラマ! だって、国立競技場の直径が5mぐらいあって、とにかくデカイんですよ。さすがに国立競技場に一番近い百貨店・新宿高島屋です。映像と一緒に見ると、感激はまた格別というコーナーでした。

最後の方に『ウルトラQのおやじ』と題した1960年代の映像を上映しているコーナーがあり、円谷英二の創作風景やら日常やらが描かれていました。オドロキなのは、ラゴンと人工生命M1号がインタビュアーとなって円谷にインタビューすること。さらには意味不明なほど凝った映像などもあり、「へんなの」と思っていたら、これ実相寺昭雄が演出だったと最後のクレジットでわかり、納得しました。さもありなん。

1396874031033懐かしくもあり(と言うと年がバレますが)、そして「怪獣かっけー!」って感じで、1時間15分ほどかけて食い入るようにしっかり見ちゃいました。昔の少年雑誌とかは、「あ、これもってた!」ってのが多かったですしね。

会場を出た所のグッズコーナーには菓子から本からTシャツからソフビ人形まで、多くのウルトラ関連商品が並んでおりました。小生が勝ったのはケムール人のソフビ人形(本体500円)。家に2体あるやつよりだいぶ小さいサイズだったので、迷わず購入しました。

内容充実で見応えがあり、ある層のファンにはとてもアピールする良い展覧会でした。対象(=ウルトラ・ワールド)への愛が感じられました。

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2014年4月 6日 (日)

ベルマーレ開幕6連勝!

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昨日BMWスタジアムで行われた湘南vs.岡山戦は気持ちの良い快晴(だけど寒かった!)のもと、気持ちの良い2-0勝利。開幕以来無傷の6連勝(チーム記録)とJ2でダントツの1位をキープし続けております。

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ボールは結構回せているのにフィニッシュが決まらず、なんだか歯がゆい展開で前半を0-0で終了。現在の実力差でいくと、明らかに格下の岡山がそれなりの戦い方をしているようで、何か嫌な雰囲気。サッカーって、こういう展開で攻め続けながら外してるとセットプレーから相手に点取られたりすることが多いもんで・・・。

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しかし後半8分にCKからの混戦の中、遠藤が蹴り込んで先制。その後は両チームともチャンスを外し続けていましたが、終盤に湘南はウェリントンのドリブルからのラストパスを菊池大介が決めて、2-0と勝負あり。

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ウェリントンは最初から最後まで前線から相手を追いまくり、走り続けていました。ほんとに働き者です。 あと今期加入の左DF三竿(みさお)はオーバーラップや攻撃参加も素晴らしく、とても良い出来だったと思います。

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「勝利のダンス」も今年は既にホーム3回目。ってことは、昨シーズンのホーム勝利ともう並んじゃったってことですよね。いやー、今年のベルマーレ・クイーンは幸せですね。まあ、彼女たちが勝利の女神だってことなんでしょうか。とはいえ、ベンチコートが妙に長いっす。まだメンズ用の借り物しかないのでしょうか?

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昨年のクイーン相澤香純(かすみん)さんは、放送部のナビゲーターとして、ロンドさんやクイーンと一緒に後ろで「勝利のダンス」にも加わってます。場内放送でも色々と奮闘しています。

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そしてスタンド出口付近で遭遇したのが、やはり昨年のクイーンのさーにゃとゆきち。こうしてプライベートで応援し続けてくれているのって、嬉しいですよね。 ホーム1・2戦目に来てくれていたというみっさちゃんを含めて、やっぱり昨年のクイーンたちって素晴らしいですね。去年なかなか勝てず辛かった分、今年は何度も勝利の喜びを味わっていただきたいと思います。そして昇格&優勝の喜びを!

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キネカ大森30周年と片桐はいりさん

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キネカ大森が開館30周年だってことで、4月5日から15日まで「大感謝祭」と銘打った特集上映やイベントが組まれています。初日の昨日はキネカ大森といえばこの人=片桐はいりさんによるトークショーが行われました。午後6時からの『ヤンヤン 夏の想い出』に次いで午後9時ごろからのスタート。大江戸は平塚までサッカーを見に行った帰りに、トークショーだけ拝見しました。

キネカでのはいりさんのトークも4回目だそうですが、小生は2回目(『水のないプール』『コミック雑誌なんていらない』の時以来)。キネカのスタッフの人と一緒にスクリーン前の客席レベルで、カジュアルに話し始めます。

このイベントは「しゃべれ場」と題して、客席のお客さんにもマイクを渡してしゃべってもらいます。「ヤンヤン』のことを少々話した後に、キネカの歴史のことなども少々。その後はお客さんがキネカで観たい映画のリクエストなど。途中からは客席の前からずーっとマイクを回して、話したい人はしゃべるというシステム。はいりさんやキネカ・スタッフとの掛け合いで進行しますが、けっこうグダグダになりますね。でも、それがこのトーク・ライブの面白さ。どう進むか、何が出るかわからないけど、(はいりさんを含めて)映画好きが集まっている感じがたまりません。

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考えてみればここがオープンした1984年(1Q84!)の映画界は、東宝『ゴジラ』が復活し、『お葬式』や『Wの悲劇』や『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』や『ライト・スタッフ』や『ゴースト・バスターズ』が公開された年。『ゴースト・バスターズ』ってことは、そう『あまちゃん』において、北三陸鉄道が開業して天野春子さんがアイドルめざして上京した年でもあるのです。そこから30年。その年にオギャーと生まれた土屋アンナやえなりかずきや水島ヒロやマーク・ザッカーバーグも今年で30歳ってわけです。

終盤にははいりさんに引っ張られて、作家の原田マハさんが登場。はいりさんが銀座文化(現:シネスイッチ銀座)で「もぎり」のアルバイトをやっていたのは有名ですが、なんと原田さんも池袋の文芸坐で「もぎり」をやっていたことがあるのだそうです! うーむ、「The モギリーズ」結成ですね。

最後にはいりさんが、キネカ初期の機関誌に淀川長治さんが寄稿した一文を読んで終了。1時間半に及ぶイベントでしたが、ゆるーく楽しめました。終始、映画愛に溢れた空気があるんですよね。それはやはり片桐はいりその人の映画愛が伝播しているのだと思いましたし、デジタル対応しながらもフィルム用映写機を1台残してあるキネカ大森の矜持にもよるものなのでしょう。 また参加したい気持ちになるイベントでありました。

ちなみに小生がキネカさんに特集上映を希望するとすれば、すぐ思い浮かんだのは大好きなケン・ラッセルの特集と市川準の特集なんですけど、特にラッセルの方は権利関係でほぼ無理でしょうねえ。

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2014年4月 4日 (金)

新作スナック菓子あれこれ

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あの『ハッピーターン』も、ヘルシー志向に。『Vegeハッピー』の「トマト味」です。本体の色も結構赤いですし、確かにトマト味ですね。ワインにも合わせられます。植物性乳酸菌も入っているのです。でも1度食べれば、いいかな。

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その姉妹品が『Vegeハッピー』の「かぼちゃ味」。こっちは黄色っぽくて、確かにかぼちゃ味。まあまあながら、1度食べればいいかな。こちらも植物性乳酸菌入りです。

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こちら(↓)は『ハッピーターン くちどけ』。その名の通り、舌に乗せるとほろほろと崩れていく、いやむしろすーっと消えていく感じ。なんか高貴な感じのするハッピーターンです。かなり色白です。これは時々食べてもいいかな。

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同じ色白でも全くいただけなかったのが、こちら。ハウス食品の『オーザック 坦々麺味』です。「ねりごま風味が味の決め手」とありますが、ゴマ風味はよくわからず、ラー油風味が勝ってしまい、へんな匂いになっています。決して坦々麺の香りとは感じられませんでした。なんか一口で、購入を後悔するヘンな味。坦々麺ファンとしては残念至極です。目の付け所はいいのにね。

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最後にスゴイやつを。ロッテとカルビーのロングセラー夢の競演『ガーナかっぱえびせん』です! 販売者はロッテなんですね、これ。「帰ってきました!」と書いてあるように、以前に出した時も好評だったのでしょう。とはいえ、これはきっと好き嫌いのある風味ですよ。おまけにビジュアル的にも、何かの幼虫みたいでグロイし。 でも、うまかったんですコレ。最初にかじると確かにチョコなのに海老風味が鼻腔に広がっちゃって、ちょっと抵抗を感じます。でもいくつか食べ進んでいくうちに、なぜか全く気にならなくなってきます。匂いを感じなくなってくるのです。で、逆に濃厚なチョコのうまみが後を引いて、次々と食べ進んでしまいます。これはいいです。柿の種チョコよりもいいと思いました。

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2014年4月 3日 (木)

「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」:達者な作り

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映画『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』は、モノクロ・ワイドの画面がいい味出してます。オフビート・コメディー・タッチのロード・ムービーです。なんか雰囲気がいかにも“classic(名作)”。そして現代の作品とは思えないムードというか、半世紀ぐらい昔の映画にも見えちゃう感覚があります。 でも大江戸的にも『キネ旬』的にも、きっと年間ベストテンからははみ出してしまうぐらいの佳品止まりでもあるんですね。

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ブルース・ダーン、ここまで年取りましたか。撮影時76歳位だったのかなあ。すっかりアブラっ気抜けちゃって。ちょっと『バック・トウ・ザ・フューチャー』のドク入ってます。往年のダーンといえば、ギラギラしたアクの強さと鼻の穴の大きさでしたが、本作ではダーンの鼻毛がスゴイです。 彼はとにかく淡々とした演技で通しますが、いろんな球種を見せてくれた芸達者は奥さん役のジューン・スキッブ。ちょいと『ポセイドン・アドベンチャー』のシェリー・ウインターズ入ってます。

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田舎の嫌な所や人間の醜さも描きつつ、最後の方では家族の絆や人間の暖かさみたいなものをきちんと届けてくれます。さすがはアレキサンダー・ペイン監督ってところでしょう。脚本がよく書けていますし(終盤の上手なまとめ方など、達者ですねえ)、モノクロ映像の温かみみたいなものも感じられますもん。

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それにしてもこの懸賞サギ的広告、アメリカの「景品表示法」的な法律で取り締まられたりしないのかしらん?

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2014年4月 2日 (水)

桜のスイーツたち

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季節ものってことで、「さくら」風味のあれこれが出回ってますね。大江戸はさくら≒チェリー系の味と香りが大好きなので、嬉しいです。今年は例年よりも多く出回っている気がいたします。

まずはチロルチョコの『さくらもちチョコ』。台座は小豆チョコ、上部は桜もちチョコ、中心部にもちグミ、で桜の葉塩漬けパウダーがかかっているというシロモノ。でもねー、桜もちチョコってのが、基本的にホワイトチョコ感丸出しで、それゆえに小生としてはアウトでした。

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こちらはクリスピー・クリーム・ドーナツの『サクラ』。ちょっと崩れちゃってますね。ピンクのコーティングにホワイトチョコで桜の花びらの絵(だったんです)。中にはサクラクリーム。ま、予想通りの味でした。1個食べなくても(半分ぐらいで)いいかなってところ。

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そしてハーゲンダッツの『サクラ』。ハーゲンダッツの30周年記念商品なんですって。桜の花びらのパウダーをブレンドしたアイスクリームにサワーチェリーのソースを合わせ、サクラソースで仕上げたんだそうです。うん、サクラです。季節の品として賞味するのに悪くありません。

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飲料だってあります。「紅茶花伝 デザートシリーズ」の『とろける桜 ロイヤルミルクティー』。スリムな410mlペットボトルで、うーん、甘くて香っておいしいです。まさに季節のお味。ってことは、商品寿命も短いんでしょうねえ。

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2014年4月 1日 (火)

「フルートベール駅で」:a day in the life

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映画『フルートベール駅で』はサンダンス映画祭作品賞&観客賞→カンヌ他でも受賞という小粒の良品。気は衒わずに、淡々と「ある事件」を、というかある事件の前後を再現して見せます。

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冒頭に、駅での実際の事件を乗客が携帯で撮影してYouTubeにアップした映像が使われています。なので映画の作りとしては、事件に向かって突き進んでいく1日を淡々と描いていきます(+事件の後も)。そのように、そこそこピースフルな1日を過ごす主人公の時間の流れを観客が共有することによって、事件が他人事ではなくなってくるのです。事件までの追体験によって、この主人公が「弱い所はあるけれど、けっこうイイやつ」だってことがわかってきて、ほとんど知り合いみたいな気持ちになっていくのです。

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(以下少々ネタバレあり) でも映画は進行し、事件は起こります。観ている我々はあの警官たちに憤りを覚え、「なぜ?」と問いかけながら、無力感に打ちのめされるばかりなのです。抑制の効いた作りが、静かな怒りを小声で訴えかけてくる作品です。これもまた「作ったこと自体がとても意義深い作品」と言えるでしょう。一人の人間の死とは、その人生を断ち切ると共に、周囲の人々にも大きな欠損を与えます。そこらへんがビビッドに表現できていたと感じました。

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巨魁の警官役ケヴィン・デュランがコワ過ぎ、迫力あり過ぎで、圧倒されます(ビビります)。 そして主人公の母親役オッタヴィア・スペンサーはパグ犬に似ています。もしくはオバQとか鈴木明子とかにも・・・。

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