村上春樹の「女のいない男たち」
村上春樹9年ぶりの短編集『女のいない男たち』を読みました。昨年晩秋から今年の早春に発表された5作品に書きおろし1篇を加えた6つの物語。
珍しく春樹さんが「まえがき」をつけているのですが、そこに書いてあるように、ビートルズ『サージェント・ペパーズ』やビーチ・ボーイズ『ペット・サウンズ』を思わせる「コンセプト・アルバム」的短編集となっています。何らかの理由で「女のいない」状態になった男たちを描いていて、まあ春樹さんの文体なので、かなり色合いは似通っています。
もともと「喪失感」の作家である春樹さんの選ぶテーマとして、どストライクです。そして春樹さんの実年齢に引っ張られるように、各作品の主人公も昔に比べて年齢が上がっています。
いずれにせよ、ハルキ的短編小説の味わいを十分に愉しみました。
それはそうとこの表紙の絵に描かれたいきもの、犬のような、きつねのような、いたちのようなやつ。これ、本書を読むとわかるのですが、なんと猫なんです! おどろきですよね(見えません)。
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