バート・バカラック来日公演
NHKホールで、バート・バカラックの来日公演「An Evening with BURT BACHARACH and Tokyo New City Orchestra」を堪能して来ました。いやー、客席の平均年齢高いっす。
それもそのはず、バカラック御大は、当年とって85歳(来月には86歳)。60年に及ぶアーティスト生活を送っているポップスの神様ですもん。来てくれて、コンサートやってくれること自体が奇蹟のようなもんです。
ステージ中央にスタインウェイのグランドピアノ。そこにバカラックが座り、その脇にボーカリストが3人(女性2名、男性1名)、ピアノの後方にバカラックのバンドメンバー(管楽器やらキーボードやらベースやらバイオリンやら)、そして両翼を東京シティ・オーケストラが固めるという配置。 トラッドなネイヴィーブレザー姿のバカラックさんは、さすがに歩く姿が年寄りではあります。でも情感たっぷりにピアノを弾く姿はカッコイイんですよねー。人間国宝を見る思いでした。歌はほとんどボーカリストにまかせているのですが、何曲か自分でも歌っておりました。ただ、やはり声は思うように出ない感じでした。でももともとしゃがれ声で詩をささやくような歌い方なので、好意的に見れば「味がある」とも言えますでしょう。
最もポピュラーな『遥かなる影(Close to You)』『アルフィー(Alfie)』『雨にぬれても(Raindrops Keep Falling on My Head)』あたりでも、短いアレンジでさらっとやっちゃうあたりが、神様ならではってところでしょうか。特段の演出はなく、ただひたすら曲を演奏する(時々のMCを交えて)コンサートでした。何度か袖に引っ込んだと思ったら、すぐに出て来て、結局正味1時間40分のコンパクトなライブでした。ちょっと物足りなくもあったけど、まあ85歳なんだから、これ以上はなかなかですよね。
小生とバカラックとのそもそもの出会いは、大好きな映画『明日に向って撃て!』の名曲『雨にぬれても』(Raindrops Keep Falling on My Head)。その他もろもろの映画音楽だとか、エルヴィス・コステロとの共作だとかで、敬愛するアーティストなのであります。 まあ、バカラックといえば「管(楽器)」。突きつめればトランペットの小粋な使い方ですよね。今日のコンサートでも、それは明らかでした。
こう言っちゃあなんですけど、目に焼き付けることが出来て良かった・・・そんな思いです。
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