「神宮希林 わたしの神様」:どこかでどこかでエンゼルが
映画『神宮希林 わたしの神様』は、樹木希林さんを通して式年遷宮のお伊勢さま(&その他)を描いたドキュメンタリー。でも、むしろ「お伊勢さまをダシにして樹木希林を描いたドキュメンタリー」と言った方が正解でありましょう。いやー、希林さん、面白いです。
お伊勢まいりは初めてという希林さんと共に歩むキャメラ。境内を巡るもろもろの映像は、基本的にはありふれたものです。やはり、そこから離れてまんじゅう屋やうどん屋や船頭など、人と触れ合う時の希林さん、そのコミュニケーションの面白さにこそ本作の見所があります。
そして、とっても雰囲気のある希林さんのご自宅。そこを覗き見できることも、この映画の素晴らしさ。希林さんの口をついて出る内田裕也さん(と)のエピソードには笑っちゃいます。うーん、世間の一般的基準からは外れているかもしれないけど、いい夫婦ですねー。 それはそうと希林さんのこと調べてたら、なんと裕也さんと結婚する前に岸田森と結婚していたんですってね!知りませんでした。いやー、最近でいちばんびっくりした事実です。
本筋のお伊勢まいり以外の部分--歌人の岡野弘彦さんを訪ねたり、東北の被災地跡を歩いたり--は、作品的には不要な部分かと思いました。さすがに脈絡がなくって・・・。
希林さんが歩きながら歌っていた「♪だあれもいないと思っていても どこかでどこかでエンゼルが・・・」の森永CMソングが、重要なモチーフとなって使われていますが、希林さんにとっての「神様」像って、きっとそういうものなんでしょうね。そして多くの日本人にとっての神様像も、同様なのだと思います。♪いつでもどこでも ながめてる ちゃんとちゃんとちゃんとちゃんと ちゃちゃーんと ながめてるー。
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