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2014年6月29日 (日)

「私の男」:危険なふたり

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映画『私の男』は、今年の各ベストテン上位に入って来るに違いない力作であり問題作。モスクワ映画祭で最優秀作品賞と主演男優賞ダブル受賞の報が入ったばかりでもあります。前作『夏の終わり』の時にも思いましたが、あの『鬼畜大宴会』の監督がよくぞここまで、と痛感します。この危険なテーマを堂々と濃密に描き切っています。

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今年は本作といい『そこのみにて光輝く』といい、北海道の田舎映画に秀作が多いですねえ。本作では紋別を舞台に、オホーツクの流氷の映像が圧倒的です。近藤龍人撮影によるこの映像なんて、木村大作さんが悔しがるのでは・・・ってシロモノですよ。流氷のきしむ音が耳に残ります。

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それにしても二階堂ふみが見事です。何年間もの時の流れを(衣装やメイクの力も借りながら)きっちり演じ分け、この難しい役どころの要諦を外していません。ただ、「二階堂ふみだから」もっと出来たのではという気もします。

小町さん役の河井青葉は見なれぬ顔ですが、いい役者さんです。タイプとして(大江戸が高く評価する)中村優子に近いかも知れません。

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(以降ネタバレあり) 藤竜也の方の事件はお宮入りでも不思議じゃありませんけど、モロ師岡が殺された方はいったいどうなったのだろう?あれだけ血ぃ流れちゃってるし、警官殺しだからしっかり調べるだろうし・・・と、そこの顛末が気になったのですが、結局何の説明も成されませんでした。うーむ、こうなるとラストのレストランの場面ともども『タクシー・ドライバー』のように夢か現実かわからない作りにしちゃったってことだったんでしょうか? あ、そういえば後半の浅野忠信はタクシーの運転手でした! なるほど。

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