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2014年6月 5日 (木)

「プリズナーズ」:直感オヤジの暴走

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映画『プリズナーズ』は、2時間33分を長く感じさせずに見せ切るだけの力量を持った作品ではありますが、すべてが上出来ってわけでもありません。これって不自然でしょ?とか、それバレるでしょ?とかいった場面が多く、そこらはとりあえずなぎ倒して進行しちゃうような作品です。

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とにかくヒュー・ジャックマン演じる父親が、直感だけで暴走しまくります。ここらの過激さ、肉食っぽさに、多くの日本人はついていけないのではないでしょうか。小生の場合は、「自分はヒューじゃなくて、隣家の父親の方だよな」と思いましたし、それは多くの日本人の感覚に違いあるまいと思います。まあ、この人が暴走してくれないと、映画にならないわけなんですけどね。・・・どう落とし前つける気なんでしょうか?

それとも「大量破壊兵器は存在する」との直感で突っ走った、どこぞの国を重ね合わせているのでしょうか?

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ただ、広告や予告編を見た感じでは、もっと凄い所まで暴走してやらかしてくれちゃってるのかと思ってました。例えば、指とか腕とかどんどん斬っちゃうみたいな拷問とか・・・。さすがにハリウッドではそこまでやりませんでしたけど、ポール・ダノは加虐心を起こさせるタイプに見えますし。一方で、『それでも夜は明ける』のポール・ダノは、ねちねちと黒人をいたぶる性悪なゲス野郎でしたね。見ていて腹が立ちました(単純)。彼の歌が神経を逆なでしてくれましたもん。「江戸のカタキを長崎で」的に、あの野郎が時空を超えて本作でいたぶられていると考えれば、こんな嬉しいことはありません。

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「意外な犯人」ってことに関しては、かなり良く出来ていました。確かに意表を突かれました。ただ動機がねえ・・・。いまいち納得できませんねえ。

いずれにせよ、ジェイク・ギレンホールの好演で映画の格が0.5ぐらい上がっておりました。

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