「人生はマラソンだ!」:オランダのイメージダウン
映画『人生はマラソンだ!』は、なんとも雑で通俗的な娯楽作。正直オランダ人のイメージが悪くなるような輩ばかりが出てくる(主人公たちのみならず、周辺の人物たちも)作品です。あのロッベンやファン・ペルシーの美しいプレイに較べると、「がっかりだぜ、オランダ」となってしまうダメ人たちの物語です。
ランニングを少しかじったことがある小生からすると(フルマラソンも何度か走りました)、かなりイラッと来ますね。「マラソンをなめんなよ」って感じです。こんな程度(と推測できる)の仕上がりでは、フルなんか無理です。ゲイのあの人以外は、みんな途中リタイア組ではないでしょうか。逆に言えば、完走が納得できるようには練習を描いていませんでした。ま、レースの描き方自体もあっさりし過ぎて物足りない感じでしたし。
さらに言えば、広告を少しかじったことがある小生からすると、「広告をなめんなよ」って感じでもありますね。こんな奴らに広告主がつくわけないじゃないですか(それを言っちゃあおしまいですが)。ユニフォームの広告自体も妙に地味で、これで告知の目的を達成できるのか心配なほどですし、ユニの背中側に何も入れてないってのが??です。広告効果考えたら、そこ入れなきゃダメでしょ。 おまけにこの人たちだけ背中にナンバーカードをつけてなかったけど(前だけで)、それ背中もつけないとダメなんですよ(まあ注意程度で罰則はないでしょうが)。周囲のランナーたちはちゃんと背中にもナンバーカードつけていましたもん。
主人公のおじさんが「オランダのトム・ハンクス」といった風情だったので、最後まで顔を見続けちゃいました(腹の出方もね)。 そしてマラソンの映画なのにサッカーが隠し味で入っているあたり、さすがはオランダなのであります。
冒頭にも書いた通り、話も台詞も演出もどうにも洗練の対極にあって、つまりゲス感満点でありまして、この監督って「オランダの鈴木則文」みたいな人なのかなあと思っちまった大江戸なのでした。
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