江戸博の展覧会×2(銀座と東京五輪)
江戸東京博物館で企画展『モダン都市 銀座の記憶 -写真家・師岡宏次の写した50年-』(~11/30)を見ました。
師岡さんは戦前から戦後の東京を多く撮影した写真家で、大江戸も写真集を見たことがあります。貴重な近世東京の記録です。彼が昭和5(1930)年から半世紀にわたって撮り続けてきた銀座の街並と人々の写真をその他の資料と共に振り返った展覧会です。
特段「写真として」優れているとは思わないのですが、建築や衣服、風俗の記録として素晴らしい資料となっています。銀座の柳とか戦勝パレードとか焼け野原の銀座とかPXとか、・・・そして常にその中心に屹立して銀座の街を睥睨しているのは、和光の時計台なんですね。
師岡が使っていたライカだとか地下鉄の資料だとか百貨店の催事案内だとか昭和42(1967)年の動画映像作品だとかの展示もありました。
見事な石造りの洋風建築はほぼ全滅しましたが、パナマやソフトをかぶった紳士、着物姿の淑女は少ないとはいえまだ残存している街、それが銀座です。単なるノスタルジーではなく、現代の我々がこの街の本質を確認する上でも意味のある展覧会だと言えるでしょう。
今、同館でメインで公開中の特別展『東京オリンピックと新幹線』も見ました。東京オリンピック・パラリンピック開催50年記念の企画です。大江戸的には新幹線関係にはそれほど魅かれなかったのですが、オリンピック関連はやはり面白かったです。1940年幻の東京大会の資料、国立競技場の設計図青焼き(当然手描き)や模型、選手村(現代々木公園)の図面や模型、あの亀倉雄策デザインによるポスター連作、映画『東京オリンピック』のポスター、赤ブレザーの入場行進用ユニフォーム、授賞式プレゼンター用の着物と帯などなど興味深い展示品が数多くありました。
'64年には「東京パラリンピック」も実施されていたんですね。不勉強で知りませんでした。
ポスターには上下に二つの円形。上はオリンピックで何度も掲揚された日の丸、下は両側の「目」と下部のブルーでわかるように0系新幹線の「顔」ですね。ふふふ。
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