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2014年10月 5日 (日)

「猿の惑星 新世紀(ライジング)」:深く、哀しく

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映画『猿の惑星 新世紀(ライジング)』は、重厚な人間(猿)ドラマにして社会風刺や哲学を持った優秀な作品。人間世界の民族間の、あるいは同朋同士の紛争、闘争を見るようで、唸らせられます。もちろんエンタテインメントとしても上出来なので、作品の内在するパワーが更に高まっています。

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巻頭とラストに出てくるシーザーの顔のクロースアップが印象的。その思索的な憂いに満ちた表情。全編を通して、シーザーの表情の気高さは、観る者の心にまっすぐ届きます。この新シリーズ1作目の『創世記(ジェネシス)』でも新時代のVFX技術+アンディ・サーキスの芝居に感心したものですが、本作では更に高まっているようにも思えます。もちろんシーザー以外の猿たちの表情も、いちいち見事です。

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人間の中にも多くのいい人と多少の悪い奴がいるように、猿の世界も同様でした。そして攻撃、戦争のベースにあるのは常に、「未知の相手への恐怖心」と「互いの違いを認めない不寛容」なのです。

本作には一貫して「悲劇」のトーンが漂っています。物語は「つづく」状態でエンドロールを迎えるためラストが少し物足りない印象ですが、そこらは次作が解決してくれることでしょう。

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ところで新宿のミラノ1で観たのですが、1968年の『猿の惑星』第1作もこの劇場で公開されているのです。残念なことに今年の12月31日で閉館するわけですが、11月21日以降は元の「ミラノ座」という館名が復活するのだそうです。もう三月足らず。これから何回来られるのでしょうか。 広場をはさんだ正面のコマ劇場跡地には、TOHOシネマズのシネコンが入る大きなビルが着々と建設されておりました(来年春のオープンだそうです)。

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