「フランシス・ハ」:♪モノクロは~、ハ!
映画『フランシス・ハ』は、モノクローム映像のニューヨーク・インディーズ。まあアメリカ的な分類としては「コメディー」なんでしょうけど、かなりウディ・アレンやジム・ジャームッシュ的な匂いがします。「都会的で、そこはかとない笑い」ってラインです。
今年大流行の「女同士の友情」ラインでもありますね。ただ、その分野においては少し物足りません。メガネの人が比重として弱いですし、監督もあくまでもフランシスを主役として、彼女にフォーカスしています。
フランシス=27歳、がけっぷちのダンサー志望というあたりのイタさが、リアルに等身大で迫ります。焦燥と諦念と渇望と信念。悩みは多いけれど、日々は流れ、人生は進行して行くのです。そういう人に一番似合う街は、やはりニューヨークなのです。最後にはやはり主人公を応援したくなります。
この不可思議な『フランシス・ハ』というタイトルの、「ハ」の謎が解けるのはラスト・シーン。鮮やかとまでは言わないけど、「なるほどねえ」とちょっとニヤリでした。 86分というコンパクトさも、作品の柄に合ってます。
| 固定リンク
コメント