「0.5ミリ」:女版「寅さん」か?
映画『0.5ミリ』は安藤一家のファミリー・ピクチャーでありながら3時間16分の大長編。しかも先日「報知映画賞」の作品賞まで獲得しちゃってて、驚きました。
原作・脚本・監督=安藤桃子、主演=安藤サクラ、出演=柄本明、角替和枝、エグゼクティブ・プロデューサー=奥田瑛二、フードスタイリスト=安藤和津ってな具合ですもん。家族総動員。なぜか柄本時夫、佑兄弟は出ていませんでしたが・・・。
「押しかけ老人ヘルパー」を演じる安藤サクラが、やはり圧巻で、当代の若手個性派ピカイチの不思議な味と魅力を噴出させます。ある意味人間離れした変な個性です。そして発見してしまいました! 安藤サクラはけっこう壇蜜に似ていると(まあ0.5センチぐらいのズレはあるんですけどね)。
じいさんたちがこれまたみんないいんです。リアルに「こんな人いそう」な感覚で。中でも小生としては、カラオケボックスで一夜を過ごした井上竜夫さんのホントの素人みたいな味と、一抹のペーソスに感銘を受けました。この人、松竹新喜劇の人なんですねー。知りませんでした。
3時間16分、ぜんぜん飽きません。楽しいエピソードも辛いエピソードも含め、人間の面白さで映画をきっちりもたせます。 やはりハードボイルド人情ヒロイン=さわちゃん(安藤サクラ)の魅力に負うところが大きいと思います。 何かこれからも年に1本づつ、単館系の『男はつらいよ』みたいな形でシリーズ化されないかなあなどと夢想しました。今回は高知篇でしたけど、寅さんみたいに全国をさすらう風来坊ヒロインって設定で(サクラだけどね)。
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