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2014年12月21日 (日)

「6才のボクが、大人になるまで。」:大きくなってからが長い

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映画『6才のボクが、大人になるまで。』は観た人全員が絶賛に近いほど評判が良いですが、そこまで凄い作品かなあというのが正直な感想。 確かに12年にわたって撮り続けたこの構想は、誰もやったことのなかった映画作りです(近い発想はあったとしても)。むしろホームビデオをダイジェスト編集したとしたら、こういう成長の軌跡を見ることができるのでしょうか。でも、この映画にはフィクションとしてのストーリーがありますので、ちょっとニュアンスが違っていて、多くの人が言うように『北の国から』に一番近いのかも知れません。

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でもむしろ大江戸が連想したのはジム・キャリーリーの『トゥルーマン・ショー』('98)です。生まれた時から人生を撮影され続けてきた男・・・。『6才のボク・・・』の男の子=エラー・コルトレーンくんも、物心ついて自分の状況に反発した時もあったのではないかなあ。

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子どもたちの成長以上に衝撃的だったのは母親役パトリシア・アークェットの変貌ぶり!『トゥルー・ロマンス』(93)の彼女がこう変わっていったのね・・・というわけで、イーサン・ホークよりも変貌の度合いが激しいですし、かなり肉がついて見苦しくなってから持ち直すあたりのリアリティも、ある意味この映画の白眉です。諸行無常。

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でも2時間45分の映画の中で、小さな子供時代がとんとんと過ぎ去って行き、17-8歳になってからの部分がやけに長い。そこらへんのバランスの悪さが気になりました。まあフィクションにある程度の決着をつけなければならないってことはあるんでしょうけど、はっきり言ってこの終盤はそ「まあまあ」ですよね。それほど大成功とは言い難いように思えるのですが・・・。

まあこれからも彼の人生を撮影していくことは可能なわけなので、リチャード・リンクレーター監督が生きてる限り少しづつ撮り足して続編、続続編・・・と作っていったら、うーん、感動するのかコワイのか微妙な気がいたします。

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