「ストックホルムでワルツを」:欠点女の爆走人生
.映画『ストックホルムでワルツを』は、ジャズを扱いながらもスウェーデン映画。っていうよりも、スウェーデンの生んだ世界的ジャズシンガー、モニカ・ゼタールンドの伝記的映画(原題は“Monica Z”)なのですが、小生は寡聞にして彼女のことを知りませんでした。ただチラシなどに「ビル・エヴァンス」「ワルツ・フォー・デビー」なんて文字があったことは、本作を観る決め手となりましたけど。
このモニカさん、最初のうちは割と好印象だったのですが、だんだんと困ったちゃんの性格が頭をもたげて来て、しまいには何とも厄介な人になっていきます。まあ、2005年に67歳で亡くなったそうなので、だから彼女の欠点もガンガン描くこの映画が作れたのでしょうね。
まあ彼女の性格形成には二人の男性が大きく影響しておりまして、一人は父親。そしてもう一人はバンドのベーシスト。で、このベーシスト君がいい人に見えて実はとんでもない人でして・・・。やらなくてもいいおせっかいやったり、モニカをちょっとその気にさせたり、増長させたり、突き放すべきところで甘い顔を見せちゃったりと、本人に悪気はないんでしょうけど、まったくもって「ナチュラル・ボーン・スポイラー」です。
(以降ネタバレあり) そんなわけで最後にこのベーシスト野郎がモニカと結婚しちゃったのには、さすがにズッコケながらビックリしました。まさに「割れ鍋に閉じ蓋」 ですね。
まあ篇中のジャズは、それなりに楽しめましたし、エラ・フィッツジェラルド、ビル・エヴァンス、マイルス・デイヴィスらがちらっと出てくる(もちろん役者が扮しているのですが)のも、楽しかったです。
結局、「アーティストは、周囲を傷つけたりなぎ倒したりしながら爆走して行く(木のてっぺんに登っていく)」ってことを再確認いたしました。
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