「日々ロック」:頭のおかしな主人公??
映画『日々ロック』は、『ヤングジャンプ』連載マンガが原作ってことですが、まさにマンガなノリで、勢いはあるけどちょっと凡庸で耐えがたい感じ。映画が(ロックではなく)狂騒的だし、泥臭いし、マンガから映画への移行にあたっての適正な処理が成されていません。まあ実際にロックやエレクトリック・ポップの楽曲を作って聴かせたことだけでも良しとすべきなのでしょうかねえ。
とにかく主演の野村周平が(まあ小生は未読の原作マンガに合わせたんでしょうけど)全編うろたえてうめくか叫ぶかで、「頭のおかしな人」にしか見えません。普通に全裸でいる時間も長いし、アジ握りしめている時間も長過ぎるし。何なんでしょう、このキャラクターは?? 少なくとも面白くはないし、共感を呼ぶとも思えないのですが。
彼のバンド仲間の前野朋哉も相当に変なキャラですが、ガイコツのツナギ服のベーシストっていえば、ザ・フーのジョン・エントウィッスルじゃありませんか。それだけでなんか嬉しいなあ。毬谷友子さんは、映画では久しぶりにお目にかかりました。音楽界の大物をさすがの存在感で演じていました。これを機に映画出演を増やしていただきたい方ですね。
まあ二階堂ふみの凶暴さ&アイドル歌唱シーンのみが見どころでしょうか。でも彼女が最初に登場したライブハウスのシーンで歌う『雨上がりの夜空に』は、ロックと言うにはあまりに頼りないその歌唱にかなりズッコケてしまいましたけどね。
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