今クールのドラマ3作
今クールのテレビドラマは久々に興味を惹かれるものが多く、厳選した3本を見ております。
まずはNTV水曜10時の『○○妻』。『家政婦のミタ』の脚本家・遊川和彦さんと『ミタ』のスタッフが再結集したという謎多きドラマ。主人公の柴崎コウにからむあまりにも大きな謎がまったくわけわからないので、気になって目が離せません。ドラマとしてはあまり好きではないし、東山紀之演じるニュースキャスターの夫のキャラがひどすぎてバカすぎて、もう見るのやめたいと思うのですが、あまりにも謎が大きく立ちはだかっているので、その概要がわかるまではやめられませんです。次回、大きな進展がありそうなのですけれど・・・。それにしてもこの作品における黒木瞳さんは、いい年して相当に「はすっぱ」なキャラでして、驚いちゃいます。
木曜夜10時からのフジテレビは『問題のあるレストラン』。『最高の離婚』の脚本家・坂元裕二さんだけに、ダイアローグのうまさには舌を巻きます。男社会のセクハラ、パワハラを告発するドラマなので、杉本哲太、吹越満、田山涼成、東出昌大、菅田将暉ら男優陣が、どいつもこいつもひどい奴らで、腹が立ってしょうがありません。まあ主人公たちに対抗する悪役としてかなり誇張されているわけですが、とにかく人間として心がなくて間違っているので許しがたいのです。男とか女とかの問題ももちろんありますが、それ以前に人間の尊厳の問題でもあるのです。てなわけで、登場人物の一人に毎回振り当てられている「シリアスな長広舌の見せ場」にはやはり打たれます。現代をあぶりだす、力のこもった問題提起になっています。もちろんカタルシスも用意しながら、エンタテインメントして一級のものを作っていますから、大したものです。 本作の真木よう子って、メイクとかが妙にやわらかくかわいい感じで、表情が(やはり本作に出ている)高畑充希に似ていて驚いちゃいます。女性陣のキャスティングも真木、高畑に加えて、臼田あさ美、二階堂ふみ、YOU、松岡茉優、そして女装の安田顕と、とっても魅力的なのです。 大江戸的には、今クール一番のオススメです。
そしフジの月9である『デート ~恋とはどんなものかしら~』。あの古沢良太(『リーガルハイ』『三丁目の夕日』などなど)の脚本で、長谷川博己が現代の自称「高等遊民」を演じるってだけで、もう勝ったも同然。長谷川と杏とのヘンテコ・コンビにはかなり笑わされます。肩の凝らないコメディーに仕上がっています。「ヘンな男」が板についてきた長谷川の帽子&チェックのジャケットが、やけに寅さんに見えちゃいます。
3作とも現代の男と女の関係性ってものを見つめていると言えるかも知れません。
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