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2015年4月 7日 (火)

「神々のたそがれ」:泥濘の中の狂った混沌世界

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映画『神々のたそがれ』は、宣伝コピーが「空前絶後」「21世紀最高傑作」ですからねえ。しかもモノクロのロシア映画で2時間57分。身構えちゃいますよねえ。相当身構えました。

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え、これ中世ヨーロッパじゃないの?って感じなのに、どこかよその星を舞台にしたSFだってことに、まずびっくり。そして全編えんえんと同じような主観キャメラの移動ショットで、この汚泥に満ちた雨降り世界の猥雑な混沌が描かれ続けます。人物たちはしょっちゅうキャメラに向かって語りかけたり、目線をくれたりします。へんなの。

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それにしても、この世界は悪臭に満ちています。4DXじゃなくて幸いでした。様々な汚物(汚泥、糞尿、腐った食物、屍体、内臓、魚などなど)があらゆる所にあります。腐ったものが多いからか、汚い雨やら何やらが口に入るからなのか、人々は常にツバやら口の中のものやらをペッペと吐き出します。まあ、凄まじい世界ですね。

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この映画、どこを切り取ってもほとんど同じような感じに淡々と延々と続くので、もしもフィルムだったら「巻」を間違えてかけても、誰も気づかないと思いますよ。どんな話かもよくわからないぐらいですし。

いろんなところで、ピーテル・ブリューゲル(ことに『死の勝利』とか白黒版画など)を想起しました。特に死屍累々の終盤などは。あと、ヒエロニムス・ボス(特に『快楽の園』トリプティックの「地獄」部分)もね。

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