「クレヨンしんちゃん オラの引越し物語~サボテン大襲撃~」:
映画『クレヨンしんちゃん オラの引越し物語~サボテン大襲撃~』は、なんと物語の序盤以外はメキシコという変わり種。今、メキシコは来てますからね。アカデミー賞も2年連続でメキシコ人が監督賞(アルフォンソ・キュアロン、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ)ですし、解任されたけどアギーレも元メキシコ代表監督でしたし・・・。
カスカベ防衛隊のみんなも初めの方に出て来るだけです(あとエンドタイトル後ね)。まあ、でも考えてみれば宇宙が舞台だったり、戦国時代が舞台だったりってのもありましたけどね。
それ以上に嬉しいオドロキだったのが、なんと「怪獣映画」だったってこと。しかも植物の怪獣。『ウルトラQ』のマンモスフラワー、『ウルトラマン』のグリーンモンス(形状的にはこれが一番近い)、『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』のオードリー2などを思い出しました。 じわじわと脅威が増殖する演出とか、逃げ惑う人々とモンスターのチェイスとか、人々の知恵とモンスターの戦いとか、逃げ隠れてモンスターに発見されるかどうかのサスペンスとか、最後の戦いとか・・・実に怪獣映画の定石をきっちり押さえているのです。
あとは不死身で、集団で追っかけてくるあたり、ゾンビ映画のニュアンスも併せ持っておりました。
まあ、でも作品全体としては「まあまあの上」ぐらいでしょうか。前作『ガチンコ! 逆襲のロボとーちゃん』が、ここ10年ちょっとではベストだっただけに、それに較べるとちょっと物足りない感じです。「クレしん」映画にしばしばある、妙な間(テンポの悪さ)も感じられました。
指原莉乃が声優で出ていたのは、エンドタイトルまで気づきませんでした。それはいいとして、池上彰さんとか日本エレキテル連合(ダメよ、ダメダメ)をブーム・ネタとして入れ込むってのは、どんなもんなんですかねえ? あまり関心せん気がいたしますが、まあ後世において時代の証言にはなるんでしょうかねえ。
待望久しかったTOHOシネマズ新宿が17日にオープンしまして、早速いそいそと一人で観たのが、この映画なのでした。
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