「THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦」:アニメ版がまぶたに浮かぶ実写版
映画『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』は、昨年あたりから「へー、実写版でやってるんだぁ」と思っていたスターチャンネル(およびイベント上映)のシリーズの長編劇場版。だもんで、’93年の『機動警察パトレイバー2 the Movie』以来久々に観てみました。
大江戸としては首都東京が決戦の舞台になるってところにかなり興味がありました。確かにレインボー・ブリッジや都庁が攻撃・破壊される映像は(不謹慎ながら)見ごたえのあるスペクタクルですね。
全編を通して映像がまさに「アニメを実写にした」感覚。全てのカットにおいて、「これがアニメ版だったら、こういう絵なんだろうなー」っていう映像が、私ごときでも簡単に頭に浮かびます。スタイリッシュな台詞にしてもキャラクターやその行動にしても、まさに押井ワールドで、それがアニメではなく実写で展開されることの違和感って、確かにありました。
ここまで来ると、なんで実写化しなくちゃいけなかったの?って疑問も沸いてきますが、まあ先ほど述べたレインボー・ブリッジや都庁の場面だとか、高さ8mのを実際に作っちゃったというイングラムなんかは、確かに実写で見られて良かったですよー。
一方ではドラマ部分の絵なんかは、妙に力が無いというか、プロっぽくない気がしてなりませんでした。そこがアニメの表現と映画の表現の違いなんでしょうねえ、たぶん。これアニメだったらカッコイイんだろうなーって想像できるんですけど、実際には素敵な絵に仕上がってなくて、むしろ貧相。そこらを突き詰めていくと、きっと映画という表現の本質に迫る話ができるのかも知れませんが、すいません、力不足でできません。
(以降ネタバレあり) 本作だけを観た小生にしてみれば、さすがにもう少しイングラムの活躍を見てみたかったところはありますね。しかも2基中1基はあっけなく海に落ちちゃったので、唖然としましたが・・・。 8mのリアルな大きさ感を、もっと見てみたかった気がいたします。
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