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2015年5月11日 (月)

「がむしゃら」:いつか石井隆監督とタッグマッチを!

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映画『がむしゃら』は『キネ旬』などで随分評価が高かったので、普段女子プロレスには全く縁のない小生ですが、シアター・イメージフォーラムに向かいました。

いやー、観るべき作品でした。この安川惡斗さんの壮絶な半生を追った(と言ってもご本人の語りがほとんどなのですが)ドキュメンタリー。真に描くべき対象を得たことで、作品の成功はほぼ約束されていました。

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とはいえ彼女の心を開かせ、その多面性を見せながら波乱万丈すぎる人生にに肉薄していったのは、やはり学生時代から安川を知っていた高原秀和監督のお手柄でしょう。なにしろキャメラの前の安川は「おんなのこ」の顔を見せて、一人の人間として実に魅力的なのです。

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でもその一方で、リングネームが示す通り常に「act」を感じさせる天性の“女優”なのだということもわかってきます。多くの人が証言するように「無理して一所懸命ヒールを演じている」彼女。天然キャラのほんわか少女のような彼女。只ならぬ根性で物事に取り組み、がむしゃらに生きようとする彼女。どれも本当の彼女であり、どれも「安川祐香≒安川結花≒安川惡斗」を演じている彼女でもあるのです。

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バセドウ病や椎間板ヘルニアをかかえながらのプロレス・シーンの激しさ、痛さにハラハラしながら、あの「顔面崩壊マッチ」のことを知るにつけ(本作後のエピソードなのですが)、「もう頑張らなくていいよ。次は女優というリングで生きてみようよ。」などと思ってしまった大江戸なのでした。実際、石井隆作品なんかに似合うと思うんですけどねえ。闇の部分を含めて、最高の「名美」が演じられそうです(声はもっと低くしようね)。

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