「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」:スコットランドの渋谷系だけど・・・
映画『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』は、ファッション雑誌『セブンティーン』や『オリーブ』みたいなオシャレ感満載。絵も色も音も、もちろん着てる物も、みーんなオッシャレです。スコットランド(グラスゴー)が舞台ですけど、’60年代イギリス映画(『ジョージー・ガール』とか『ナック』とか)の感覚もありますね。往年の「渋谷系」的でもあります。
でもこの映画、好きにはなれませんでした。なぜかっていうと、主人公の女の子(エミリー・ブラウニング)が(大江戸的尺度では)ぜんぜん魅力的じゃなかったから。なんかジャガイモ×ナマズみたいな顔で、終始残念な気持ちでした。もっとキュートな子だったら、チャーミングな佳品になったかも知れないのに。 例えば今年公開のチャーミングな音楽映画である『はじまりのうた』なんかは、キーラ・ナイトレイの魅力で作品が輝いていますもん。
メガネのスリムな男の子(オリー・アレクサンデル)は、とってもチャーミングなのですよ。若い頃の大江千里にやらせたかったような役です。なので小生としては 、彼が何で彼女に惹かれたのか? 彼が褒めまくっている彼女の才能とは何なのか? あたりが、きちんと表現されていないと捉えて、本作にダメ出しをしているのです。
ミュージカル的な場面の編集やコレオグラフィーもイマイチでした。力を抜いたことが、いまひとつ芸になっていません。
ラストの駅におけるメガネくんの表情などは、絶品だったんですけどねえ。
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