二つのフランク・ゲーリー建築展
六本木の21_21デザインサイトへ行き、『建築家 フランク・ゲーリー展 I Have an Idea』(~2/7)を観ました(会場内撮影可)。
フランク・ゲーリーといえば、グシャッとつぶしたりグインッとねじったりしたような建物で有名なアーキテクトですが、日本には神戸の「フィッシュダンス」というオブジェぐらいしか作品が無いので、小生としては今一つ全体像がつかめておりません。果たしてその実像は?っていう興味で、やって来たのです。
→まあ、こういうビルを作っている人です。でも、そのような作品を作れるってことは、ものすごい技術に裏打ちされているってことですよね。本展を観ると、「遊び心のある天才肌」かのように見えたゲーリーが、実は理論の人、テクノロジーの人、ソフトウェアの人でもあることがよくわかります。
その上で発想を大切にする人であることは、言うまでもありません。さらに、外観ばかりに目が奪われがちですが、実は「内側から設計する」人であることもわかって、目からウロコでありました。
段ボールを使った椅子なども彼の作品(会場内で座ってみました)。 そして会場壁面のそこかしこに書かれた彼の言葉が、なかなか含蓄に富んでいて、いいんです。魚好き、鯉好き(形態が)ってことも、わかりました。
近年の代表作であるパリはブローニュの森に昨年完成した「フォンダシオン ルイ・ヴィトン」の模型もありました。帆船のような白鯨のような、アッと驚きながらも美しさに圧倒される建築です。
で、その建物だけを取り上げた展覧会が表参道のルイ・ヴィトンで開かれているというので、ハシゴで行って来ました。『フランク・ゲーリー パリ-フォンダシオン ルイ・ヴィトン建築展』(~1/31)です。こちらは入場無料。ただヴィトンの店内からエレベーターで行くので、ちょっと敷居が高いです(小生はわけあってオシャレしていたので、堂々と入れましたが)。
一つの建築物にフォーカスした展覧会なので、小ぶりなスペースとはいえ、スケッチ、模型、映像などで総合的に紹介してくれました。まあ、「この人と組んで、こんな斬新な建物を作ったルイ・ヴィトン社はエライでしょ」っていう手前味噌感は否めませんが、入場無料だしヴィトンでお買物してもいないので、文句は言えませんよね。
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