「村上春樹 雑文集」:文庫になったので買いました
『村上春樹 雑文集』(新潮文庫)を買いました。2011年に新潮社から刊行された同書の文庫化。1979-2010年に村上さんが雑誌、会報誌などに発表したり、講演会や受賞式でスピーチしたりしたさまざまな雑文69編を収録したものです。 文学のこと、ジャズのこと、友人のことから結婚式のスピーチ(これが短くて傑作)まで、いろんなテーマで語るように書かれた文章たちが短いのから長いのまで揃ってます。
あの有名な「壁と卵」のスピーチもはいっております。全文をちゃんと読めるのはありがたいですね。
全体的にはまあ玉石混淆で、かなりバカバカしいものも含まれていますけど、評論を書いてもスピーチ原稿でもやはり村上さんの文体ですねえ。スラスラと読みながら文章の巧さを堪能できるのです。村上主義者必読の書です。
巻末には和田誠×安西水丸対談もあって、ハルキさんをサカナにしたこのトークが面白いのなんの。改めて昨年水丸さんが急逝してしまったことがウソのようですし、残念です。ちなみにこの表紙も、左のネズミが和田さん、右のウサギが水丸さんの絵なのであります。
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