「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」:都会派オトナ映画
映画『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』は、ブルックリンを舞台に、オトナの役者たちによるオトナ感たっぷりの佳品。今やこういう映画を公開してくれるだけでありがたいって感じ、ありますよね。そんな映画状況になっちゃって、やれやれですけど。
ダイアン・キートンとモーガン・フリーマンですよ。まずもって配役が素敵です(ダイアンも今年で70歳かぁ。うーむ)。 彼らの若き日々は別の役者が演じるのですが、こういうのってアメリカ映画の場合、常に納得できる役者をもって来ますよね。ああ、この人が年取るとああなるよねって感じの。やはり役者の層が厚いってことなんでしょう。日本映画だとしばしば無理矢理な若作りメイクとかで同じ役者が演じて、非常に残念なシーンになってしまうんですけど。
それにしてもニューヨークの不動産売買って、こんな感じが主流なんでしょうか? めんどくさー!! そういえば日本式の不動産屋さんって、あんまり無さそうですもんね。売る方も買う方も大変です。
作劇的には舞台劇のよう。もしかして原作は舞台用の戯曲?と思ったけど、そうではないようでした。でもこれ、ちょっとのアレンジで舞台化できちゃいますよね。
ダイアンとモーガンがブルックリン・ブリッジの見えるベンチに腰かけているシーンなんて、まさにアレンの『マンハッタン』です。そしてメガネやら帽子やらおしゃれな着こなしやらのダイアンは、『アニー・ホール』のアニーがそのまま齢を重ねた感じ。 メガネといえばもう一人、メガネの少女が『キャッチャー・イン・ザ・ライ』のフィービー的ポジションで出てきて、ちょっと面白いキャラクターだったのですが、最後には消えちゃって生かし切れなかったのが残念ではありました。
| 固定リンク
コメント