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2016年4月30日 (土)

湘南、横浜相手にやっと今期初勝利!

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日産スタジアムに行き、横浜Fマリノスvs.湘南ベルマーレの神奈川ダービー観戦。

7時キックオフの試合前に、場内のライトを消して、サポーターのサイリウム等による光の演出がありました。マリノス側は赤、青、白の光が入り混じったトリコロールのキラキラ。 

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一方ベルマーレの方は、ライトグリーンの光で対抗します。

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今節が1stステージの丁度真ん中に当たる第9節。湘南は8戦終えて、いまだ勝ち星なしの最下位という窮状。しかも昨日福岡が一足早く今季初勝利を挙げたので、唯一の未勝利チームになってしまっております。しかも相手は1年前のこの地で、手も足も出ず完敗したマリノス。うーん、「勝てる気がしない」ってところですが、「福岡が勝ったんだから、オレらも」と、危機意識をジャイキリに結び付けてほしいって気持ちでした。

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で、勝っちゃったんです! 1-0でようやく今期初勝利! 後半早々(48分)の高山のゴールを必死で守り切り、しかもGK村山がPKを止めるという、しびれるような魂の勝利。みんな気合入りまくってました。最後まで足を止めずに、体を張って、感動的なほど精一杯のプレーを見せてくれました。いやー、日産スタに来て良かったです。

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坪井、最近ずっと素晴らしいパフォーマンスです。今日は4バック(奈良輪、坪井、アンドレバイア、三竿)にしたのが当たりましたね。石川俊輝も良く走って、効いてました。

湘南が横浜に勝ったのは、なんと’97年以来ってことで19年ぶり! いやー、こうして一つずつ新しい歴史が書き換えられていくのですね。 今日はアウェイなので、かなり声も出しましたし、久々に「勝利のダンス」を踊りました! 最高です。 サポーターも優勝したような大騒ぎでした。1勝がこんなに喜べるなんて、やっぱりベルサポで良かったって感じであります。

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2016年4月29日 (金)

「スポットライト 世紀のスクープ」:まじめな映画

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映画『スポットライト 世紀のスクープ』は、まじめな映画。内容的なことよりも、映画の作りが正統で真っ正直なのです。「まじめな酒造り」とかに近いニュアンスの「まじめな映画造り」。いかにもアカデミー賞ごのみの「社会派」ピクチャーでもあります。そして新聞記者稼業の「お仕事讃歌」になっているあたりもいいですよね。

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新聞記者たちの地道な調査を積み重ねていく地味な作りで、センセーショナルな展開や驚くような事件とは無縁ですが、リアルな手触りとじわりとくる味わいがあります。この群像劇では、役者たち一人ひとりが巧いからこその面白さが出ています。

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中でも新任のユダヤ人ボスを演じるリーヴ・シュレイバーが知性、貫録、落ち着きを堂々と表現して素晴らしいです。この人、昨年末公開の『完全なるチェックメイト』でも見事な演技を見せて、大江戸の助演男優賞を獲得したのですが、またもやってくれました。 でもマイケル・キートンも2年連続の「オレの主演作がアカデミー作品賞」なのですから、なかなかできないことです。すごいです。 その他の面も良いですよ。スタンリー・トゥッチなんて髪の毛があったから、「あれ?この人知ってるんだけど、誰だったかなあ?」と、最後までわかりませんでした(汗/笑)。

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ただ社会派ドラマとしてもお仕事ドラマとしても、ぐいぐい盛り上げるところはなくて、あくまでも淡々。かなり薄味なので、そこがまあ物足りないと言えば物足りないところ。題材と真摯に向き合った結果、「あえてそうした」のはわかりますけどね。 ホラは吹けないのでしょう。まじめですから。

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2016年4月28日 (木)

きょうの点取占い247

1461854606313国語の点数がよくなる   9点

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2016年4月27日 (水)

「光りの墓」:最強の睡眠誘導映画

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映画『光りの墓』(なんで「光」じゃなくて「光り」なんだろう?)は、『ブンミおじさんの森』のアピチャッポン・ウィーラセタクン監督の新作。今回もゆったりとした時間の流れの中に、あの神秘主義的な香りが健在です。

とにかく最強の睡眠誘導映画です。観てる間ずっと睡魔と格闘していたというか、気がつくとちょっとの間目をつぶって(落ちて)いました。これは、画面や映画のテンポが落ち着いていて、気持ちいいからなんですよねー。不眠症の人には是非お勧めしたい作品です。タルコフスキー以上に眠れます。

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作中にも眠り病の方々が出て来るのですが、その人たちが眠るベッドが並ぶ病室を彩る逆「し」の字型の不思議な照明装置が印象的(チンアナゴのような形とも言えます)。徐々に色が移り変わって行くのですが、その違和感と主張が、なんだか気持ち良いのです。

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なんだか気持ちいいものがもう一つあって、それは水上(池ですかね?)で羽が回転している謎の機械。あれは酸素を水に溶かしこんで、微生物をどうのこうのして水質を向上させる装置なんじゃないかと大江戸は思いますが、そういう説明は一切ありません。でもあの動きとかを見てると、不思議と気持ちいいんです。 あと巨大なゾウリムシみたいなものが空に突然現れるシュールな絵も、自由かつ気持ちの良いものなのでした。

まあ大江戸的にはそんなに好きな部類の作品ではありませんが、BGV的に流しておく分にはかなり良い作品かも知れませんね(例えば『バグダッ・ドカフェ』みたいにね)。

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2016年4月26日 (火)

雑件でーす

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何か月か前にTOHOシネマズの劇場CM(「紙兎ロペ」のやつ)で見て以来、とても食べたかったコンセッション(売店)で扱っている『ジョンソンビル・ホットドッグ』、ようやく買いました。

これぞアメリカーンなホットドッグですね。味付けも3種類あったのですが、迷わずオーセンティックな「ケチャップ&マスタード」にしました。1461679838501_2ぶっといソーセージ!こうでなきゃいけませんね。もともとホットドッグって、ソーセージを焼いて供する時に「パンにはさめば手が熱くなくて便利」っていうことで始まった=ソーセージを食べるためのもの ですもんね。ケチャップとマスタードの量がハンパじゃなくって、こぼれるんじゃないかと心配な程。野菜とかピクルスとかが入ってないという潔さも、「ソーセージを食べる」という本来の精神にかなっているので、納得の本格派です。

で、うまいっす。ソーセージうまー。パンは主張しちゃダメなので、これで正解です。グッドです。

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京王線に乗ったら、車両の床面に幅1mぐらいの緑の帯がずーーっと続いてました。良く見ると、おお芝ではありませんか(印刷したシートですけど)。

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これ、全車両ラッピング広告の一環で、広告主は東京競馬場。つまり府中競馬場前のアレです。いやー、なんか車両の真ん中を走ってみたい感じですね。

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そして最後に「五郎丸自由帳」! 飯田橋の文房具屋の店頭にありました。ゴムバンド付のメモ帳も「GOROMARU」です。すごいですねー。

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2016年4月25日 (月)

最近の良きビール

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最近リッチ系のこだわりプレミアムビールが各社から発売されています。みんなそれぞれに、結構いい線行ってます。

その中でも一番の話題作、問題作かもしれないのがこちら。アサヒの『ドライプレミアム 豊醸』。「豊穣」ではなくて「豊醸」なのですね。「コク・香り・アルコール分 すべてが最大級」というコピーの通り、コクがあります。味が濃いです。つまり、従来のアサヒ路線=スーパードライ路線の対極にあるわけです。アルコール6.5%っていうのもなかなかお目にかかれない高さです。プレミアム感、ありますねえ。アサヒ路線が嫌いな大江戸としては、大いに気に入りました。

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缶の色合いが似ているこちらは、サッポロの「ニッポンピルス」。「日本を味わうプレミアム」というコピーが示す通り、国産原料100%なのだそうです。小生が買ったのは最近なのですが、調べてみると昨年の12月から数量限定で販売しているようです。なかなか売れなかったのかしらん? 北海道産大麦「りょうふう」、埼玉県産大麦「彩の星」の麦芽、北海道富良野産ホップ「リトルスター」、東北産ホップ「信州早生」と言ったところを使っております。確かにピルスナーの味で、キレがあります。そして落ち着いてます。なかなか結構です。

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同じくサッポロの『黒ラベル エクストラブリュー』。限定醸造です。あの超「古典」である黒ラベルの新たなチャレンジ。いやー、これはいいです。黒ラベルとはだいぶ違うんだけど、大江戸はこっちの方が好き。コク、キレ、まろやかさ、フルーティーさ、苦みなどが、丁度いいバランスで、うまいっす! 今回の6品の中では、一番好きです。

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そこいくとアサヒのチャレンジである『アサヒ ザ・ドリーム』は、パッとしませんでした。糖質50%オフなのに、「究極のコクキレ」っていうコピーですが、そうかなあ? なんかどっちつかずで、コクもキレもそこそこ。ネーミングや缶のデザインも類例のない感じですし、勝負作って感じがしますが、五郎丸歩を使って宣伝攻勢をかけたりした割には、肝心の風味がそこまで凄くはないんですよねー。別に悪くはないし、「スーパードライ」なんかよりは、よっぽどいいんですけど。

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キリンの商品も挙げておきましょうか。これまた限定醸造の『一番搾り 小麦のうまみ』です。一番搾りの路線で、まったりもっちり感がありながら、ムギの風味が一段と強いのです。まあ、悪くはないけど、そんなに大好きとも言えません。水色の缶はキレイで、牧歌的でもありますね。

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最後にはビンもの。こちらもキリン一番搾りファミリーの『一番搾り シングルモルト』。こいつも昨年の12月から売られているようです。イギリスの単一品種のオーガニック麦芽だけを使用しているそうです。苦み走って、ストロングスタイルな風味。キリリとしたクールガイって感じです。でも「一番搾り」的な方向性とはちと違うような・・・。脂っこい料理に合わせたい1本ですね。

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2016年4月24日 (日)

「アイ アム ア ヒーロー」:典型的なゾンビ映画

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あっ! こっちの写真ではなくて、こっちですよね・・・などと、わざとらしく間違えてしまいました。それにしてもアングルから何からここまで一緒で、しかも日本では同日公開だとは!

映画『アイ アム ア ヒーロー』は、典型的なゾンビ映画(ZQN=ゾキュン と名付けてはおりますが)。何の説明もなく、事態は突然始まりますし、アウトレットモールが出て来るあたりも、ロメロ版の『ゾンビ』にオマージュを捧げているのでありましょうね。

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大泉洋はいつもの彼らしさを消して頑張っておりました。大泉らしさが前面に出ちゃうとダメな役ですからね。コミカルな場面、笑わせる芝居もあるのですが、まあ許容範囲。

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有村架純ちゃんは今23歳ですが、まだまだ高校生役イケます。ほっぺたぷっくりで、かわいいったらありゃしません。まあ撮影は’14年、つまり『あまちゃん』の頃なので、21歳だったわけですけどね。彼女が「英雄がどうのこうの」言ってるのは、「au」ってことなんでしょうか?

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とにかくZQNの頭部を吹っ飛ばすグチャグチャ描写が多くて、クライマックスの徹底した損壊描写の連続には、かなり辟易します。胸やけがするというか・・・。そう、『時計じかけのオレンジ』でアレックスが無理矢理残酷な映画を見続けさせられて、“It's a sin!”って叫び出すみたいな感覚を覚えました。

(以降ネタバレあり) ラストで車が向かう先の世界は、もう終わってるわけで、主人公たちにももう希望はないわけで、その割にはあっさりしたエンディングでした。

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2016年4月23日 (土)

「レヴェナント 蘇えりし者」:大自然と激痛サバイバル

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映画『レヴェナント 蘇えりし者』は、明らかに映画史に残る作品。シンプルなサバイバル&復讐の物語ですが、エマニュエル・レベツキのキャメラ×アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥの演出力(あの『バードマン』の翌年にこれを生み出せるとは、凄過ぎます)のおかげで、パワフルな剛速球として観る者を圧倒します。

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開巻すぐのバトル・シーンがまずもって圧巻。長回しのキャメラがアクションを追ううちに、次々とフレームの中心にいる対象が移り変わっていく。つまりAが殺されると、殺したBのその後の動きをキャメラが追い、そのBが殺されると今度はBを殺したCを追って・・・って感じ。ヒチコックが『ファミリー・プロット』で使った技の拡大版です。

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続く森の中でのグリズリーとの死闘場面も凄過ぎます。森のくまさん、こわいー! 熊に襲われて死んだ写真家の星野道夫さんのことが頭をかすめたりしました。

動物がらみで言えば、馬の場面も印象的。寒さをしのいで野営するために、死んだ馬の内臓を取り出して、腹の中に潜り込んで暖を取るというサバイバル術。おととし公開された『馬々と人間たち』にも出てきた方法です(馬じゃないけど『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』にも)。↓

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-bf48.html

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レベツキの撮影は、大自然の捉え方も見事で、雪原が、森が、他の人が捉えた絵とは全く違います。中でも急流の大河の描写は圧倒的でした。まさに「大自然」。新時代のデイヴィッド・リーン作品のような格調と畏怖の念に満ちた映像です。

2時間37分の長さを感じさせない力作。痛さと寒さと辛さにも満ち満ちていて、それをディカプリオが渾身の力演で表現したことも、きっちり評価せねばいけないと思います。激痛を越えて生きることが、生の何たるかに迫るほどの迫力なのです。

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2016年4月22日 (金)

「アイリス・アプフェル! 94歳のニューヨーカー」:“style”の魅力

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映画『アイリス・アプフェル! 94歳のニューヨーカー』は、あのスーパー・ファッションアイコンばーちゃんのドキュメンタリー。ホントに94歳?ってぐらいお元気で、矍鑠(かくしゃく)としています。そして、ド派手な格好をしても品があるんですよね。そして道を究めた人の「強さ(intensity)」が感じられます。

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彼女のトレードマークといえば、大きな大きなまん丸メガネ。やはり一目見て彼女とわかる目印を持っている人は、強いですよね。百貨店や美術館が白いマネキンにあのメガネをつけるだけで、アイリスってことになっちゃいますもん。で、あのメガネって黒だけじゃないんですよ。映画を見てると、白とかべっ甲とかサングラスとか「つる」の部分がカジュアルデザインのものとか、いろいろあるんです。

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彼女と夫のカールの長年連れ添ったおしどり夫婦っぷりがいいんですよねー。互いを尊重しながら、ゆったりとさりげなく仲がいい感じ。

アイリスはよく“style”という言葉を使っています。“fashion”ではなくて“style”。そこには確固たる「自分」というものがあるのですね。哲学があると言ってもいいでしょう。そこが人間として素敵な所です。実際、この作品の中で彼女が話す言葉は、ひとつひとつとても魅力的なのです。

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本作の監督(アルバート・メイズルス)って、篇中にも登場して、アイリスにいじられたりしているのですが、なんとストーンズの『ギミー・シェルター』なんかの監督なんですってね。びっくり。昨年の3月に88歳で亡くなったのだそうです。「老老介護」ならぬ「老老撮影」だったわけね。

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2016年4月21日 (木)

今日の点取占い246

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今日はお金を使えない   4点

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2016年4月20日 (水)

「ディズニープリンセスとアナと雪の女王展」@松屋銀座

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松屋銀座で『ディズニープリンセスとアナと雪の女王展』(~5/8)を見ました。英語題が“POWER OF PRINCESS”。『白雪姫』(1937年公開)から『アナと雪の女王』まで、ディズニー映画のプリンセス9人をフィーチャーした展覧会(プリンセスの野球チームですね)。

アートワークやセル画やマケット(模型)、実写作品の衣装や小道具など盛りだくさんな展示品が合計400点ってことで、見ごたえ十分。

随所にある映像がいいんです。例えば『マレフィセント』だとエル・ファニングやアンジェリーナ・ジョリー、『シンデレラ』だとケイト・ブランシェットなんかが出て来て、作品のメイキングを語るので、じっくり見てしまいます。

これ、ディズニー好きの女の子~女性にとっては、たまらないでしょうね。大江戸にとっても、映画で観たあのお姫様、このプリンセスが立て続けに登場して、ちょっと興奮、感動してしまったぐらいですから。

で、ラストの「もうひと押し」的な『アナ雪』コーナーが素晴らしかったですね。最後の映像コーナー『レリゴーの間』(小生の命名)では、25カ国語による“Let It Go”が上映されるのですが、メインスクリーンの上下や両サイドの壁まで使った雪と氷の映像演出が成されていて、まあキラキラとキレイでした。ここは途中から見て、もう一度最初からフルコーラス見直しましたもん。やっぱアガリます、この曲! 見事な大トリです。

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会場を出た所の物販コーナーも相変わらずの充実ぶり。あきれるほどのアイテム数で、女の子のご両親は散財必至でありましょう。

どうせゴールデンウィークはえらく混むんでしょうから、早めに平日の夕方に見ておいて正解でした。

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2016年4月19日 (火)

「モヒカン故郷に帰る」:ちょっと冗長なオフビート・コメディ

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映画『モヒカン故郷に帰る』は、沖田修一監督がゆったりテンポで撮ったオフビート・コメディwithペーソス。

冒頭、松田龍平がライブハウスでデスメタル・バンドのボーカルとして歌います。そのバンドの一人がなんとテルミン(!)を演奏しているのです。デスメタルなのに。これ、実は大江戸が狙っていた路線でして、いつかテルミンをちゃんと弾けるようになって、ロックバンドのゲストアピアランスで演奏するという数年来の夢が・・・いやー、同じようなことを考える人っているんですねー。

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脚本も沖田修一監督のオリジナル。で、本作もまた脚本家=監督の場合、思い切って切れずに全て丁寧に撮っちゃうもんだから冗長になるという陥穽から逃れ得ませんでした。この監督、そういうことが多いです。

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でもちょこちょこくすぐるシーンはありまして、一番おかしかったのはデリバリー・ピザ3店によるスクーター・レースの場面。なるほど、そうなるよねと納得できる展開の妙なおかしみがありました。

(以降ネタバレあり) 一方で、クライマックスの結婚式シーンにおける父(柄本明)の「断末魔~!」からのストレッチャー暴走&激突場面の悪ふざけぶりは、全体的なトーンとのギャップがあり過ぎて唖然としましたね。突然、行儀悪くなっちゃって・・・。

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松田龍平は実に「らしい」役を「らしく」好演しておりましたし、前田敦子もバカっぽくて十人並な感じが役柄にぴったりでした。柄本さんは、まあこれぐらいできて当たり前って人ですからね。

ラストは船の中からの長回しで、徐々に島が遠ざかっていくあたりにじわりと情感が漂って、効いてます。

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テアトル新宿名物の衣裳展示。こちらは松田龍平さん着用のものです。

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2016年4月18日 (月)

「クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃」:海より深い親の愛

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映画『クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃』は、一昨年の上出来作『ガチンコ! 逆襲のロボとーちゃん』に次ぐ高橋渉監督作品。やはり大人の心情やペーソス部分は、なかなかしみるものがありました。でも、あそこまで届かなかった作品でもありました。あ、劇団ひとりが共同脚本で参加していたりします。

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まあ、もともと夢の世界のようなアニメ世界の住人であるしんちゃんたちなので、改めて「夢の世界」と言われても、はぁ、そうなんですかって感じ。特段イメージの飛翔もないし・・・。ただ、子供向けアニメなのに「悪夢」を大きく扱っているあたりは、大胆不敵ですね。

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一方で、リアルな親の心情に寄り添う部分は見事に感動させます。恥ずかしいぐらいの台詞でも、こんな『しんちゃん』の中なのでむしろセーフっていうところを、上手に利用しているのです。ストレートに親の愛は海よりも深しと唱えています。

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今回の色物ネタとしては、「とにかく明るい安村」が登場。こちらは特に面白くなかったのですが、突如出てきた「大和田獏」ネタは結構笑えました(子ども、わかんねーよ)。

1時間37分なのに、2時間ぐらいに感じられました。うーん、ちょっとテンポ悪かったですねえ。

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2016年4月17日 (日)

「ルーム」:繊細かつソフトで、子役が天才で

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映画『ルーム』は、タイミング的によく公開が問題にならずセーフだったなあって気がする「監禁」モチーフの作品(もちろん大江戸は、こういう時期でも決して公開を問題視したりなどしません)。でもタッチはあくまでも繊細でソフト。そしてもちろんテーマは監禁ってわけではありません。

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序盤、部屋の中で徐々に状況をわからせていく構成が巧みです。台詞や行動の端々から、観る者はだんだんとこの母子の置かれた状況を認識できるように作られているのです。

中盤にはスリリングかつ感情を揺さぶる展開があり、この映画のクライマックスとなっています。クライマックスが、意外なほど早い段階で来てしまうのです。 中でも、あの初めて生で見る青空と少年の表情!

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そして第3のパートは、さまざまな葛藤が詰まっています。人間、世界、家族、親子、順応、怒り、憎しみ、愛・・・。それらを乗り越えて、まず子どもが、そして母が、暗闇から光りある世界に戻って来るのです。 ただ映画的には地味な、ゆったりしたパートなので、どうも1本の映画を通してのバランスが良くありません。中盤までの高得点が、最終的には少し下がってしまうというか・・・。決して悪くはないのですが、難しいものです。

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100人中100人が、この母子の演技には感銘を受けるのではないでしょうか。特に5歳の息子役ジェイコブ・トレンブレイ君の絶妙の演技には、圧倒されます。学芸会にならず、過剰にならず、でもしっかり伝えるべきものを伝え、観る者を揺さぶる演技。末恐ろしい天才です(でもハリウッドの天才子役って、だいたいしょーもない道をたどってしまうのでねえ・・・。そうならないように!)

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2016年4月16日 (土)

湘南、鹿島に完敗し、最下位続く

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BMWスタジアムで湘南vs.鹿島戦。今日は小笠原が累積警告で出場停止なので、永木亮太の先発が濃厚なのです。

昨年はベルマーレの2勝だったこのカード。6節を終えていまだ未勝利の湘南としては、なんとか片目を開けたいところです。

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真壁会長、なんとかしてください! →

果たして永木亮太は鹿島の先発メンバーに入りました。メンバー発表時にベルサポからは、拍手半分ブーイング半分って感じでした(遠藤航の時と同じような反応ですね)。

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試合前にはスタジアム全体で、熊本大地震で亡くなった方々への黙祷も行われました。ベルサポ席には「九州の方々に平穏な日々が戻りますように」という横断幕も。

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ついでながら「湘南地域に専用スタジアムを」っていう横断幕も出てました。本当に、切に願っております、これ。今日も客席はいっぱいで、開始30分前ぐらいに来ても、ほとんど並んでは座れない状態ですもん。今日もギリギリに来た親子やカップルが(席が無くて)途方に暮れている様子を多く見ました。こんなこと繰り返してたら、お客さんは去って行っちゃいますもんね。実にもったいないのです。

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さてさて試合は、アントラーズに実力の差を見せつけられての0-3。今シーズン初勝利が遠い湘南です。前半20分に金崎のシュートで先制されてからは、正直勝てる気がしませんでした。惜しい場面もなくはないんですが、やはり決めきる選手がいないってことなんですよねー。

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白いユニフォームの永木はあまりパッとしないまま、72分に三竿健斗と交代(湘南の三竿雄斗兄さんと兄弟で同じピッチに立ちました)。と思ったら、どうも鹿島の2点に絡んでいたみたいですね。ちゃんと仕事したわけだ(湘南戦でやるなよ!)。

とにかくフィニッシャーがいないことに加えて、(守備ラインが高いのはいいけど)簡単に裏取られ過ぎ&カウンターによる失点が多過ぎます。最下位街道が続きます。このままじゃマジヤバイっす。

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今年のベルマーレクイーンは、なかなか勝利の女神になれませんね。今日は試合前にメインスタンドのコンコースで、熊本地震への義捐金を募っておりました。小生もほんの気持ちばかりを箱に入れましたが、早く地震が治まり心安らかな日々が戻って来ることをお祈りいたします。

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2016年4月15日 (金)

今日の点取占い245

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いねむりしてはいけない   4点

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2016年4月14日 (木)

名品ミスドのマグ

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10年やそこらではなく、かなり長い年数愛用し続けて来たのが、ミスタードーナツのマグカップ。たしかミスドで何かのキャンペーンがあった時か、ポイントを集めてもらえるみたいな時にもらったプレミアム(景品)だったと思うのですが、これがいいんです。

普通のマグよりも小ぶりで、容量180ml。実にシンプルなデザインで、温かみのある白色。割と肉厚だけど、バカみたいに厚すぎることはなく、口当たりも良好。持ち手の大きさや形状も丁度良く、指を入れると実にナチュラルに持てて、重くないし、とにかく具合が良いのです。洗いやすく、割れにくいってのも良い所。まさに20世紀の名品的シンプルデザインの傑作ではありませんか。電子レンジOKなのも助かります。

ところが毎朝のコーヒー+αで常に愛用してきたこいつが、先日割れちゃったんです。てゆーか落としたはずみに持ち手がきれいに取れてしまいまして、その周辺もちょっと欠けてしまいました。アロンアルファを使っても、修復不可能な感じに。

大江戸はネットでミスドを調べたのですが、現在はそんなものを売ったり景品にしたりはしていない模様。で、しょうがないから似たようなもの、もしくは新たにしっくりとくる秀作を求めようと、ハンズ、ロフト、無印良品、フランフランから百貨店、町の陶器店、さらにはネットも調べまくりました。でも、どうにもこうにも、ピンとくるものがないんですよねー。うーむ、まともな良いマグって、売ってないもんですね。

結局はヤフオクで同じものを見つけて、700円(+送料400円)で落札しました。あー、良かった。ありがたい時代です。 2日後に届いたものは部分的にぶつぶつがあったりして、まあ不良品の範疇なのでしょうけれど、贅沢は言えません。十分オッケーです。これでしばらくはマグの心配をしなくても良さそうです。めでたしめでたし。

p.s. ミスドさんにお願い:このカップ、名品なので、是非お店で常時販売してください!

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2016年4月13日 (水)

「ボーダーライン」:テンション張り詰める「重い球」

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映画『ボーダーライン』は、今最も注目されている映画監督といっても過言ではないカナダのドゥニ・ヴィルヌーヴ(『灼熱の魂』『プリズナーズ』『複製された男』)がメキシコの麻薬犯罪地帯を舞台に描くサスペンス。いやー、相変わらず重厚で緊迫感あふれる「重い球」でした。例えれば「斧」のような切れ味の映画です。

なにしろ音楽が重い重い。低音で、不安をあおるようなサウンドがぐわぁ~んと来ます。嫌な感じ。

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名手ロジャー・ディーキンスによる緊密な映像も素晴らしいものがあります。ある意味ジャンル映画なのに、全く観たことの無い絵が続々と出て来ます。殊に印象的だったのが、地獄のように美しい夕焼け空とか、おもちゃのような町並の空撮とか、ヘリが飛ぶ場面とか、爆発場面とか、「花火」と呼ばれる遠景での銃火器の場面とか、ことごとく新鮮なビジュアルなのです。

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エミリー・ブラント、ベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリンら役者たちも見事に生かされまくってます。ことにベニチオは久々に、そのニヒルなハードボイルド感が最高でした。終盤の彼の見せ場ときたら!

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銃が「瞬時に人を殺す道具」だってことが、リアル過ぎるほどに感じられる映画でもあります。そのナマな恐怖がサスペンスのテンションを途切れさせません。「テンション」ってのはまさにこういうピンと張りつめた緊張感に使う言葉なのでありまして、「朝からテンション高い」とか「テンション上がった」とか聞くと、いまだに違和感を覚える大江戸なのであります。

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2016年4月12日 (火)

森永キャラメル期間限定品×3

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森永キャラメルの期間限定品は、いつもレベルの高い名作ぞろいです。

今出ている『南高梅キャラメル(紀州産)』は、中でも1,2を争う傑作。甘さと酸っぱさのバランスが良くて、なつかしの『ロッテうめぼしガム』的ニュアンスを漂わせながら独自の堂々たる世界を築いています。 これはいいです! いくつでも食べたくなって、困ってしまいます。

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で、年初ごろに売っていたこちらもなかなか結構でした。『あまおう苺キャラメル』。マイルドないちごミルク的な風味です。原材料に「加糖練乳」が入ってますからね。実にプリティーな外見、プリティーなお味です。かなり上出来です。

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そしてその前、昨秋ごろに売っていたのが『和栗キャラメル』。うん、大人の味です。マロン、いや和栗です。地味目に、いい味出してました。

今後もクォリティの高い新作に期待します。

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2016年4月11日 (月)

「バット・オンリー・ラヴ」:ロマンティストの苦悩

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映画『バット・オンリー・ラヴ』は、下咽頭癌で声帯を摘出した佐野和宏監督が18年ぶりに撮ったという作品(今世紀1本目)。脚本、主演も兼ねています。

主人公は佐野本人同様に、下咽頭癌で声を失っている設定。家族や周囲の人たちとの会話も、口からは息と小さくカポカポいう音が出るだけ。筆談ボードで意思疎通を行います。その主人公の愛ゆえの混乱と苦悩と、その末の悟りにも似た復活を描いています。

でもこの主人公、あまりにも絶望し過ぎだよなー。大江戸だったらここまで悩まないように思いました。もっと早くに現実を受け容れただろうに、と。佐野さんって、とってもセンティメンタリストにしてロマンティストなんでしょうね。

(以降少々ネタバレあり) ラストは佐野の顔のアップで、その表情の変化を見せるだけという手法が効いてます。正解です。ただ、少し芝居し過ぎかも。もう少し早く、表情が少しだけ変わった所で切って溶暗にした方が良かったのでは・・・。その後の海に光がさすラストカットも、ちょっと説明的すぎてねえ・・・。

音楽では、珍しや水琴窟の使用がなかなか結構でした。

で、終映後にスクリーン前にプロデューサーの寺脇研さんと佐野さん本人が登場し、(予定にはなかったのに)急遽ご挨拶。佐野さん、映画同様に筆談ボードをお持ちでした。寺脇さんによると、佐野氏は次回作を撮りたがっていて、東宝と組んで『マタンゴ2』を作りたいのだとか(笑)。それはともかく、確かに次回作も観たいです。お元気で、是非また撮ってください。

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2016年4月 9日 (土)

「あやしい彼女」:多部ちゃんの歌が見事!

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映画『あやしい彼女』は、そのリメイク元である韓国版を観ておりません。ですが、ぶっとびコメディの王者・水田伸生監督が、多部未華子を得て、まずまずの娯楽作に仕上げました。

昨年の『ピース オブ ケイク』でも見事な芝居で愛すべきキャラクターを演じた多部ちゃんが、本作ではかなりのぶっとび演技を見せてくれます。ただ、これまでの水田作品における阿部サダヲほどには過剰じゃありませんけどね。とは言え白目向いたりして、凄いです。『あまちゃん』における能年玲奈が歌う時の白目と、『ちはやふる』における広瀬すずが試合後にいきなり眠る場面の白目と本作の多部ちゃんを、近年の三大白目女優と認定したいと思います。

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でも倍賞美津子=多部未華子だなんて、顔似てなさ過ぎー。そこの説得力はありませんが、歌の説得力はありましたよ。昭和歌謡の名曲が多部ちゃんによって、それはそれは見事に歌われているのです。これは褒め称えてあげたいですね。(薬師丸ひろ子的に)きれいに澄んだ伸びやかな声で、歌うまいんです。人々に感動を与えるという設定に全く無理がなく、説得力に富んでいるのです。そんな多部ちゃんの歌を映画という形で残せたことにおいて、本作の意義は小さからぬものがあると思います。

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小林聡美だとか志賀廣太郎だとか要潤だとかのキャスティングも適材適所ですし、銭湯の大きな富士山絵の前での場面とか、映画的になかなか結構です。 終盤の「泣かせ」場面は、通俗的にきっちり泣かせてくれます。ま、小林と多部がうまいから、もっているんですけどね。

おばあちゃんの若い頃の時代描写や使用楽曲の年代など、ちょっと疑問に感じる所もありますが、まああまり追及しても野暮かも知れませんね。

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ただこの映画、韓国映画『怪しい彼女』のことを妙に隠しているのか、エンドタイトルにも公式サイトにも「原作『Miss Granny』」と、なぜか英語題で扱っております。なぜだろう。へんなの。

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2016年4月 8日 (金)

「無伴奏」:この時代、この設定にした意味は?

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映画『無伴奏』は、学園紛争時代の学生と社会を描いた作品なのかと思ったら、途中から話はあらぬ方向に発展し、時代背景は割とどうでもよくなってしまいました。予備知識なしで観たので、結構驚きましたね。おお、そっちへ行くのか!って感じで。

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というわけで、何のためにこの時代背景でこういう作品にしたのかがよくわからない状態に陥っていると思います。うーん、矢崎仁司監督、好きだったんですよねー、『花を摘む少女 虫を殺す少女』『ストロベリーショートケイクス』の頃は。なので残念。

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画面がひどく暗いのも気になりました。だって、多くの場面で人物の顔が見えないんですよ。会話の声はすれども、表情などは全く分からず。しかも1-2ヶ所なら、何かの効果を狙ってのことか?と思うのですが、やたら多用してて、でもその意図は見えませんでした。

あと主人公たちが出入りする音楽喫茶「無伴奏」で、かなり大きな声でおしゃべりしてるのですが、あれは別の客から文句言われますよ、あの手の店では(ま、映画だから、黙ってるわけにいかないとは思いますが)。

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それにしても本作の成海璃子といい、『蜜のあわれ』の二階堂ふみといい、脱いでるのに不自然極まりない胸の隠し方(腕で押さえて)をしてるのが、何か興ざめですね。

そして池松壮亮のいつもいつもの、あの力を抜いた棒読み風エロキューション(やや訛ったような)は、いったい何なんでしょうね?

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2016年4月 7日 (木)

CKBライブを初体験!

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昨夜は青砥にある「かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルト・ホール」で、クレイジーケンバンドの『もうすっかりあれなんだよね2016』追加公演のツアー・ファイナル。CKBは前から結構好きで、CDも何枚か持っていたのですが、ここんとこ集中的にYouTubeで動画とか見てたら、「あー、やっぱり凄いね。イーネ!」と思って、初のライブ体験となったのでありました。それにしても青砥なんて初めて行きました。これもコンサートホールが工事中だらけという「2016年問題」の余波なのでしょうか。

チケットを取った時にはもう残りわずかでバルコニー席しか余っていなかったのですが、これが当たり! ステージからかなり近く、全体を見下ろせる感じで、しかもスペースがゆったり。2時間50分ほどのステージをMCの時以外ほとんど立ちっぱなしでしたが、手拍子しても踊っても隣が気にならないので、楽でした。このホール、コンパクトだし、結構イーネ!

剣さんは全身白ずくめのスリーピーススーツ姿。さすがとしか言いようのない安定のボーカル。いやー、見事なボス感です。 先日佐野元春のライブで、不安定なハラハラ・ボーカルを堪能したばかりなので、この見事なボーカルにはやはり感心しました。 そして名高いバンドの演奏レベルの高さにも、ナマで接して改めて感動。小野瀬雅生のギターがやはりスゴ過ぎです! ホーン・セクションも素晴らしいし。とにかく揺るぎないんです、みんな。しかもお客さんのリクエストにすぐその場で対応できちゃうって、・・・「流し」か? いやー、お見事です。

映像で見ていたライブのお約束名場面の数々が実演されて、やっぱりサービス精神たっぷりで、3時間近く(アンコール2回)たっぷり楽しませてくれて、いやー満足しました。欲を言えば、大好きな『せぷてんばあ』とか『ガールフレンド』とかも聴きたかったですけど、まあ『タイガー&ドラゴン』や『指輪』や『GT』や『香港グランプリ』が聴けたので、オッケーです。

アンコールの最後は『パパの子守唄』(映画『天才バカヴォン 蘇るフランダースの犬』主題歌)。で、その後のトークからの流れで「♪ボンボンバカボン バカボンボン」の元祖テーマ曲まで歌ってくれました。会場を埋め尽くしたおじさん&おばさんたちも、最後まで盛り上がりまくりました。

次のツアーも行かねばなりますまい。そしていつの日か(聖地)長者町FRIDAYにも行けたらいいなあと思うのであります。

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2016年4月 5日 (火)

「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」:バットマンの造形がヘン

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映画『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』って、原題は“Batman v Superman”。 “vs.”じゃなくて“v”でも“versus”を表せるのですね。勉強になるなあ。ちなみに予告かなんかで「バットマン ブイエス スーパーマン」って言ってたけど、そろそろ「ブイエス」はやめて、ちゃんと「ヴァーサス」って言いましょうよ。「007」だって、「ゼロゼロセブン」って言わないで「ダブルオーセブン」って言うようになったんですから。

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ザック・スナイダー監督の前作『マン・オブ・スティール』は、重厚でスタイリッシュな良作だったのですけれど、今回は更に重くなって、しかもバットマンを入れた分 暗くなって、その上152分もあるという、エンタテインメントとしては三重苦の足かせ。で、結局面白くなかったのです。あーあ。所詮コミックスなんですから、もっと軽快に行きましょうよ。ノーラン版『ダークナイト』シリーズを、下手に模倣してしまったような感じです。

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今回のバットマンって、造形的にヘンなんです。ノーラン版であれほどカッコよくなったのに、なんだかずんぐりむっくりな体型とベアブリック人形みたいな足。しかもマスクは耳が小さくて丸くて・・・、バットマンじゃなくて「黒猫マン」といった趣きです。 中の人(ベン・アフレック)はヒゲが濃すぎて、マスクかぶっても口の周りが青々としています。ヘタすると、コントの泥棒です。 それを言ったら、クラーク・ケントだって、(『マン・オブ・スティール』の時から)「らしくない」んですけど・・・。

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それにしてもこの二人を闘わせようなんて、だれが考えたの? 超人と人間なんだから、無理あり過ぎでしょ(でもアベンジャーズもそんなところあるから、アリか?)。ま、それなりに工夫はしておりましたけど。 そしてこの二人がメイン・イベント過ぎるので、レックス・ルーサーとかワンダーウーマンとかって、前座的な印象。むしろいらない感じ。 まあ、全体的に失敗作と言えるでしょう。

でもラストもラスト、0コンマ何秒っていう一瞬の動き~溶暗 ってのは、カッコ良かったですけどね。

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2016年4月 4日 (月)

東急プラザ銀座、なかなかです

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3月31日にオープンした東急プラザ銀座に行って来ました。ここは元・東芝ビル。そう、数寄屋橋阪急(百貨店)~H2があった所に新築した物件。江戸切子をイメージしたという外観がなかなか素敵です。

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数寄屋橋交差点に面した角、阪急やH2の入口だった所から入れません。そこにはバリーのショップが入っているからです。

東急プラザに入りたい人は、外堀通り側のエスカレーターで3Fに上がるって寸法です。こりゃ参った。

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ガラス張りなので、各階から数寄屋橋交差点側が良く見えるのです。特に6FのKIRIKO LOUNGE(茶房も入ってます)は、天井が高くてガラス窓の向こうに不二家のネオンやマリオンなんかが見えます。

でも、もっと凄いのは屋上のKIRIKO TERRACE。エスカレーターで上がって行くと、まずグリーンサイド。周囲の壁を植物が覆っています。

そして、なんと桜の木が植わってます。「櫻ノ茶屋」なるカフェも入ってます。そして端から見下ろせば、不二家と高速道路が見事な夜景ではありませんか。ここは昼よりも夜がいいでしょうね。

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そして驚いたことに、反対側のウォーターサイドにはかっこいいプールとデッキチェアー!

え? ここ、泳いでいいんすかね?

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各フロア、なかなかに気の利いた雑貨を置いてますね。特に和の雑貨が充実していて、銀座のおみやげ需要を狙っていることがわかります。

おみやげといえば、話題のロッテの空港型免税店も8F&9Fに入っていますが、これはまあ普段は縁がない所。インバウンドの観光客と、海外旅行へ行く日本人でないと、意味がない店ですから。

全体的にオトナの銀座、銀座のオトナを意識した店です。東急としても、渋谷ヒカリエがオトナに受けた、そのノウハウをつぎ込んでいるようでした。

一つ難点を言えば、エスカレーター周辺などに立っているおじさんたちが、いかにも警備会社といった制服を着て、ひどく場違いな印象。ま、開店当初の混雑対応でしょうから、程なくいなくなるんでしょうけれど。

帰りに地下出入口を見たらダークブラウンを基調にしたオトナな感じ。コンコースの方まで天井が江戸切子風になっ1459767565941ておりました。うーん、やりますね。

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飲食店は上層階も、カジュアルな地階ゾーンもかなりの充実度。銀座のオトナを惹きつけるテイストが、かなりありました。イーネ。

B2のTHE CITY BAKERYで、一番の売れ筋(一番数が多く出ていたので、たぶんそのはず)の「プレッツェル・クロワッサン」を買いました。1個310円+税とお高いのですが、結構大きいし、外パリパリ、中ふわふわで、おいしいです。塩味がちょっと強いので、ビアに合わせると良さそう。こりゃいいや。 一緒に買った「チェリー・クリーム・スコーン」もおいしかったですよ。

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2016年4月 3日 (日)

「蜜のあわれ」:鈴木清順版が観たかった

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映画『蜜のあわれ』は、鈴木清順が映画化を望んで頓挫した作品だということで、なるほどこの石井岳龍監督作品もかなり清順タッチ。昭和30年前後が一番近いイメージみたいですが、特にいつと限定しない時代背景は、清順作品の大正ロマンともかぶってます。唐突でコミカルなミュージカル風場面ってのも、清順映画にありますしね。

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赤の使い方も清順風と言いたいところですが、この赤は金魚の赤なので、オレンジに近いんですよねー。その分、鮮烈さが足りないのが残念。本作はフィルム撮影ってことなんですけど、今一つヌケが良くないんです。撮影はベテランであり、名手の域に達している笠松則通さんなんですけどねー。

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二階堂ふみの奔放な小悪魔ぶり、エロスと子供っぽさの融合が、金魚の化身である赤井赤子にぴったり。大杉漣さんはそれに拮抗できていたかというと、ちょっと物足りないなあ。これまた清順がらみで言えば、原田芳雄だったらなあってところ。あるいは、松田優作が今生きていたら(66歳!)、ぜひやらせたい役でした。 あと高良健吾の芥川龍之介が、妙に似ていてちょっと笑えました(竹中直人に習ったのか?)。

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二階堂ふみの赤(オレンジ)に対して、真っ白な真木よう子の幽霊。大概の場面では普通の着物の前合わせ(右前)になっているのですが、左前の場面もありました。ま、幽霊だからいいんですけど、初見ではその法則性がわからなかったなあ・・・。

うーん、若い子に振り回された初老の作家のすったもんだに終わっちゃっていて、もっとタナトスが匂い立たないとダメなんじゃないでしょうかねえ。不気味なほど。やっぱり鈴木清順版が観たかったと言っては、身もフタモありませんが、でもそう感じたのでありました。

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2016年4月 2日 (土)

「エヴェレスト 神々の山嶺」:映画になっていないような・・・

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映画『エヴェレスト 神々の山嶺』は、うーん、映画として成り立っているんですかね、これ? それぞれのシーンはそれなりに力が入っているし、一応のストーリーはあるのですけれど、いかんせん物語がとってつけたようで、全く迫って来ません。逆に言えば、物語なんかなくても似たようなものって感じ。全編がプロモーション・ビデオ的で、ストーリーが生きることがないのです。パッと見は映画になってるんですけど、実のところかなりスカスカな映像ショーになっています。平山秀行監督だというのに・・・。

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役者だって悪くないんですよ。でも、力入れ過ぎです。阿部寛にしても岡田准一にしても、「ぬぉおおおおおー!」「ぐぉおおおーー!」「ふぁいとおおおー!」「いっぱぁああーつ!」って感じで、血管切れそうです。ただでさえ濃い人たちなのに。 おかげで尾野真千子なんか、影が薄い薄い。ほとんど出てる意味がないような・・・。

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山登りに何の興味もない大江戸にしてみれば、まったく意味の分からない世界です。なぜこんな危険なことしなくちゃいけないのか? 理解の遥か先ですね。そもそもヒゲが凍るほど寒いなんて、まっぴら御免です。くわばらくわばら。

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そもそもが、登山の訓練などほとんどしていない岡田が、なんであんなに登れちゃうのか? そんな根本からして謎すぎます。

角川映画の40周年記念作って、『セーラー服と機関銃 ~卒業~』にしても本作にしても、かなり滑っちゃってますよねえ。まあ春樹さんは本屋というよりは映画屋だったんだけど、歴彦さんは映画屋じゃなくて本屋なんでしょうねえ、やっぱり。

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2016年4月 1日 (金)

「あまくない砂糖の話」:ヘルシー食品の欺瞞に挑む

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映画『あまくない砂糖の話』を観れば、どうしても先行作品である『スーパーサイズ・ミー』のことを思い出します。自分の体を実験台にして、実際に太っていきながら、食品の大いなる問題点に迫っていくドキュメンタリー。決死の・・・とまでは言いませんが、けっこうリスキーなことやってます。どちらの作品も、その肉体的代償の上に成り立っています。

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それにしてもオーストラリア人は平均1日ティースプーン40杯分の砂糖を摂取しているというのは、驚きの事実です。いわんやアメリカ人をや。『スーパーサイズ・ミー』はマクドナルドの商品を30日食べ続けると言う苦行でしたが、こちらは低脂肪のヘルシー食品を60日食べ続けるという挑戦。それらにも大量の砂糖が潜んでいるという告発なのです。オドロキです。

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だって、スムージーに34杯分もの砂糖が入っていて、コーラと量は変わらないって言うんだから。何がヘルシーか?!ですよね。そのほかにもドリンク類、特にソーダ、コーラ類はヤバイです。歯にも悪いって場面もありまして・・・これが「恐怖の歯科医」シーンになっておりまして・・・。ああ、おそろしい。

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「カロリー信奉」への疑問、いや反証をつきつけたのも意義深いところで、確かに問題は食べ物のカロリーよりも食べ物の質。言ってしまえば、砂糖なのです。そしてその裏側に存在する菓子や清涼飲料メーカーのダークな影。

こうなると、「じゃあ何を食べたらいいの?」ってことになってしまいます。まあ、加工食品は疑ってかかり、できるだけナチュラルなものを食べるということしかなさそうです。 でも甘いものはうまいんだよねー! とは言え、本作を観て数日間は、甘いものの量を控えていた大江戸なのでした。

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