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2016年5月12日 (木)

「旅するルイ・ヴィトン展」:タダなのに充実

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紀尾井町(麹町近く)の特設会場で開催中のルイ・ヴィトンの大回顧展『VOLEZ VOGUEZ VOYAGEZ(空へ、海へ、彼方へ)  旅するルイ・ヴィトン展 』(~6/19 入場無料)に行って来ました。

夜8時までやっていて、松屋銀座前からシャトルバスが出ているというので、それに乗って(20分ほど)会場に向かいました。1978年にオープンしたルイヴィトンの日本1号店が紀尾井町にあったということで、この地で開催しているのです。

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会場は平屋建ての仮設ですが、中は天井が高くて(5~6mあります)、しっかりとした空間です。会場デザインの力でしっかりとゴージャス感を出しています。

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会場内は撮影OK。19世紀のヴィトン創設期から今日までの歴史や名品を、充実した内容で展示しています。これで入場無料とは、ヴィトンさん太っ腹過ぎます。

ただこれはおそらく一昨年の『ディオール展』@銀座に触発されたのでしょうね。あちらも入場無料でしたし。

ブランド価値を高めるための広告と考えれば、実に効果的で費用対効果も高い手法なのではないでしょうか。ファンのブランド・ロイヤリティもますます高まるというものです。

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言っても今さらですが、スーツケースやバッグを生業としているルイ・ヴィトンにとって、「旅」は切っても切れないもの。お金持ちの旅、移動ということにフォーカスした自慢の製品の数々が、誇らしげに展示してあります。古い年代の製品や資料も、しっかりと取ってあります。こういうアーカイヴ性こそが、企業文化というものなのです。

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旅は陸、海、空とあり、それぞれに旅の持つロマンと機能美が感じられます。

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本展のメインビジュアルになっている複葉機も、展示の一部として壁から突き出ておりました。翼にバッグを載せて。

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もちろん我らが村上隆や草間彌生とのコラボ作品もあります。

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さらにはハリウッド女優のバッグやケースに衣装を合わせたコーナーや、近年のプレタポルテ・ラインのクロージングを紹介するコーナーもありました。

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極め付けは最後の日本コーナー。障子に畳に枯山水と、これでもかのジャポニズム。板垣退助や白洲次郎の鞄もありましたが、川久保玲とのアナーキーなコラボ「穴あきバッグ」にはやはり驚かされました。

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老舗ってものは、こういう斬新さにも常に度量が広いのですよね。時代を取り入れ進化していくからこそ、長く生き残れるのです。

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畳のへりにモノグラムが入っていたのも、しゃれておりました。素敵な遊び心です。

会場出口前ではフランス女性の職人さんが製品造りの実演をしておりました。そして出口ではなぜか展覧会のB1ポスターをプレゼントしてくれました。

そうそう、バスの中や会場入り口に展覧会パンフレットの冊子(これも無料)が置いてあるのですが、日本語、英語のみならず、フランス語、中国語、そして「子ども用」まであったのには、またも驚きました。

見応え十分のブランド展でありました。この手法はますます広がっていくような気がいたします。 

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