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2016年5月22日 (日)

「ファブリックの女王」:こんなドイヒーな人が創ったのね

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映画『ファブリックの女王』は、あの北欧ファッションの代表ブランド「マリメッコ」の創業者アルミ・ラティアの一風変わった伝記映画。

何が一風変わっているかというと、彼女の伝記を演劇として上演しようとする演出家や女優を通して、舞台劇のドキュメンタリーみたいな形で描いていること。確かにこれだと、製作費をかなり抑制できます。ちょっとした発明では?

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ただこういう珍しいスタイルにした効果があまり出ていなかったように思います(製作費の面は別として)。いや、むしろ違和感が多く、素直に彼女のヒストリーに没入できないというか・・・。題材であるアルミさんがすっごい個性を持っているので、普通に作ってくれた方がきっと良い作品に仕上がったろうなーという気がしてなりませんでした。いわゆるピンクやブルーの花のマリメッコ柄など、マリメッコのデザインや商品も、見足りないです。そこを期待して行くと、肩すかしを食らいます。

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アルミを演じた女優(ミンナ・ハープキュラ)はなかなかの熱演。このエキセントリックな猛女を毒気たっぷりに演じています。見てると、絶対お近づきになりたくないアクの強い人物です。彼女が殴られる場面がありますが、これだけ自己チューな方だと刺されたり撃たれたりしていてもおかしくはなかったような気がしてしまいます。こんな人の映画を作って、マリメッコ大丈夫なんでしょうか? 自ブランドへのネガティブ・プロモーションになってしまわないのでしょうか?いや、小生が心配するようなことではありませんけれど。

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本作の監督ヨールン・ドンネルさんって1933年生まれですから、今83歳ぐらい。ベルイマンの『ファニーとアレクサンデル』('82)をプロデュースした人だってことで、まずそこにびっくり。同作でアカデミー外国映画賞を獲ったので、フィンランド人でただ一人のオスカー受賞者ってことにもびっくり。そして、'67~74年にマリメッコの役員を務めていたってことに一番驚きました。なるほど、彼女への愛憎が本作を作らせたってところなのでしょうか。

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