「ランバート・アンド・スタンプ」:THE WHOの裏側
映画『ランバート・アンド・スタンプ』は、THE WHO成功の裏方以上の存在だったキット・ランバートとクリス・スタンプを中心にしたザ・フーの伝記映画という、ユニークな作品。ビートルズのマネージャー=ブライアン・エプスタインは有名ですが、この二人のことは寡聞にして知りませんでした。
この二人自身がえらくユニークでして、ランバートは著名なオーケストラ指揮者を父に持つ上流階級の出で、フランス語を操るゲイのチェーン・スモーカー。一方のスタンプは労働者階級出身のハンサムであり、なんとあのテレンス・スタンプの弟!
彼らを通して、デビュー前から現在までのザ・フーが語られていくという趣向。生き残っている二人、ピート・タウンゼントとロジャー・ダルトリーも、インタビューに答える形で出演しています。今だから言えるって事も語ってますし、「恩讐の彼方に」って雰囲気も流れております。
大江戸はザ・フーの大ファンでして、武道館の日本公演にも行きましたが(ついでにロジャー・ダルトリーの単独公演も行きましたし、ミュージカル版『トミー』もNYブロードウェイと東京で観ました)、入口はケン・ラッセルの映画『Tommy トミー』でした。その作品のフッテージも編中に出て来ます。それ以外にも見たことのある映像の数々や見たことの無い映像の数々が出て来るのですが、残念なことに断片的に使われているだけで、ファンとしてはフラストレーションやがっかり感が否めません。
まあ、ザ・フーのライヴ映画じゃなくて、こういうドキュメンタリーなのだから、しょうがないと言えばしょうがないのですが、演奏をもっと見たかった、聴きたかったよお!なのです。
それでいてインタビューは結構延々としゃべらせて、あまり切らないので、120分あります。この内容にしては、ちょっと長いですねえ。
(あ、モノクロ画面多いですけど、カラー作品です。)
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