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2016年7月25日 (月)

「シング・ストリート 未来へのうた」:ボーイズ&バンド映画の新たな古典

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映画『シング・ストリート 未来へのうた』は、ボーイズ・ムーヴィー、バンド・ムーヴィーのクラシックとして、今後末永く愛されていきそうな作品。『ONCE ダブリンの街角で』『はじまりのうた』のジョン・カーニー監督作品でして(『はじまりのうた』の次なので、『うた』がひらがななのね)、本当にこの人の作品はポジティヴな音楽愛に満ち満ちておりますね。気持ちいいです。

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アイルランドのティーンエイジャーたちの多様に奇天烈なキャラクターが良いですね。そんな奴らがバンドで演奏する場面は、ビジュアルのファニーさと音楽のカッコよさがアンバランスで、なかなかです。そんなものを見せてくれるのも、この映画のお値打ち。小生は’80年代の音楽はあまり好みではないのですが、その影響下のこいつらは愛すべきポンコツ軍団です。

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中でも寡黙なギタリストの少年がいいですね。才覚と技量があって、落ち着いてて、いい味出してます。『七人の侍』の宮口精二みたいなもんで、こういうキャラクターは大江戸の好みです。 あと、主人公の兄貴役のジャック・レイナーがこれまた絶妙なキャラクター。彼がいるおかげで、本作に深みと広がりが出ています。

主人公が憧れるラフィナは、いくらなんでもオトナ過ぎて違和感たっぷり。目の周りなんかシワがあって、ちょっとムリムリな感じがしてなりませんでした。

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そんなこともあって、『はじまりのうた』のように「大好き!!」とまでは至らなかった本作。 でもやっぱり演奏シーンには、「音楽って素晴らしい!」という喜びや若さの輝きが溢れているのでした。

(以降ややネタバレあり) ラストも今後「名ラスト・シーン」として残っていくものでしょう。大きな船が効いてます。あれが、これから彼と彼女が対峙していく「世の中」ってものなんでしょう。でも大丈夫。二人は笑顔で手を振ってますし、その後の雨に濡れながらもものともしない主人公の表情が、彼らの前途を保証しているように見えるのです。

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