「ファインディング・ドリー」:小生は『ニモ』の方が好き
映画『ファインディング・ドリー』は、夏にぴったりの海と水族館の魚介ムービー。2D字幕版で観ました。なにしろ大江戸はピクサー作品中で『ファインディング・ニモ』が一番好き(ついでに水族館好き)なので、楽しみにしておりました。確かに技術的な素晴らしさは言うまでもなく、むしろどこまでも精巧にできるところを、あえてアニメ表現としてどの線にに留めておくかってことを繊細に選んでいるような印象を受けました。
前作は父子の確執と愛情をメインに描いておりましたが、本作で大きくクロースアップされているのはハンディキャップとか欠損とかに関して。ドリーは幼少期からの過度の健忘症、ニモは右のひれがかなり小さく、タコのハンクは足が7本しかない。水鳥のベッキーも、知能に問題があるような・・・。
それでもみんなで助け合えば、自分もそれを受け容れて出来ることを行えば、何かを成し遂げられるという、今日的かつディズニー的な教訓も、嫌味なく描かれております。
タコとかジンベイザメとかシロイルカとかアシカとか、キャラクターがいちいち魅力的なのも期待通り。特にタコのハンクの変身忍者っぷりがいいですねえ。
でもちょっと長過ぎないですかねえ・・・と思ったら、そんなこともなく1時間43分でした(『ニモ』より3分長いだけ)。うーん、ちょっと後半ダレたんじゃないかなあ。『ニモ』のシンプルな冒険物語の方が好きな大江戸なのでした。
併映短編は『ひな鳥の冒険』(Piper)。砂粒一つの表現に至るまでの見事さと、簡潔なストーリーの中の感情や喜びやセンス・オブ・ワンダーに圧倒される秀作短編でした。
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