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2016年8月22日 (月)

「ニュースの真相」:勇気を!(Courage!)

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映画『ニュースの真相』は、『スポットライト』と2本立てにしたくなりますね。現代の報道最前線を描く実話ベースの映画として、報道を志す学生などには格好の教材となることでしょう。

それにしても上記の両作とか『トランボ』とか、こういう社会的テーマ性やメッセージ性の強いまじめな作品を作り続けている、しかもエンタテインメントとしてきっちり成功させているハリウッドには、やはり敬意を表したいと思います。

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メディアの光と影両面を描き、そこから報道に関する普遍的な真実のようなものが立ち上って来ます。いや、それ以上に「会社」とか「社会」とか「人間」みたいなもののショー・ケースとしてもリアル。そんな世界をメインキャストとして立ち回るケイト・ブランシェットは、さすがに実力派ナンバーワン女優の貫禄と(いつもながらの)名演。

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そしてロバート・レッドフォードが久々に「らしい役」で、良いです。近年のレッドフォードって「わあ、老けたなあ。シワだらけになったなあ。」って常に(今回も)思っちゃいますけど、ハンサムがそのままの顔で年取っちゃったがゆえの悩みですね(ま、悩んでないかもしれないけど)。スーツにレジメンタル・タイの姿を見ると、『候補者ビル・マッケイ』のウン十年後みたいです(あと、彼の監督作『クイズ・ショウ』のレイフ・ファインズの格好のようでもあります)。

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事実とはいえ、苦い苦い結末です。でも作った人たちにしてみれば、報道関係者の人たちに「勇気を!」(Courage!)とエールを送っているのでしょうね。 やけに政権側の顔色を忖度するどこかの国の報道業界のことが、何度も頭に浮かびました。

やたらと「リベラル」という言葉が出て来る映画でもありました。リベラルの危機は日本ばかりではなかったのですね。

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コメント

今晩は。
ご指摘に従い、拙ブログのエントリのタイトルを、早速修正させていただきました。誠にありがとうございました。
ただ、貴エントリのTB欄を見ますと、こちらからのTBのタイトルは「ニュースの深層」のままで変わらないようです。初めて知りました。罪を悔いても罪名は改まらないようで、これも自業自得と、恥さらしながら、仕方がないと思っているところです。

投稿: クマネズミ | 2016年8月26日 (金) 21時41分

そのようですね。念のために、こちらからももう一度TBし直してみたのですが、(当然と申しましょうか)変わりませんでした。
これもまたメディアの恐ろしさでしょうかね。

投稿: 大江戸時夫 | 2016年8月26日 (金) 23時41分

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