「健さん」:ザ・日本の男を演じて
映画『健さん』は、高倉健LOVEなトリビュート映画。ほとんどの部分が内外の映画関係者へのインタビューで成り立っています。そのメンバーがマイケル・ダグラス、マーティン・スコセッシ、ジョン・ウーから降旗康男、山田洋次、梅宮辰夫、川本三郎まで(+実の妹や付き人さん)、なかなか豪華なのです。
その一方で、映画作品のフッテージは、任侠ものから少しだけ+『ブラック・レイン』、『友へ チング』ぐらいだったのが寂しかったですね。あまり聞いたこともないような独立プロダクションが制作しているので、大手映画会社が協力してくれなかったのでしょうか。だとしたら、ちと寂しいことですね。
本作で探求されている高倉健は、きっと彼のごく一部。「ある角度から見た高倉健」に過ぎないのでしょう。観終わってしばらくすると、「あれ?結局健さんの何が明らかになったわけでもないのだなあ」と気づきました。小田剛一(本名)がセルフ・プロデュースした「高倉健」って人は、最後まで「ザ・日本の男」を演じていただけで、その実像は最後まで謎のままなのです。
健さんがお酒を飲まないでコーヒー一筋の人だってのは有名なので知っていましたが、彼の淹れたコーヒーが実は激マズだったとか、酒を飲まなくなったきっかけが「酔ってタクシーの運転手をボコボコにしちゃったことがあったから」ってのは知りませんでした。てか、バラして良かったんでしょうか、それ?
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