「グッバイ、サマー」:14歳の小冒険
映画『グッバイ、サマー』は、監督・脚本のミシェル・ゴンドリーの自伝的作品なのだとか。14歳の少年二人のバディ・ムービー。大江戸はゴンドリーの前作『ムード・インディゴ うたかたの日々』が大大好きだったので、期待しました(『ムード・インディゴ』のオドレイ・トトゥも出てるし)。確かにみずみずしくラヴリーな作品ですが、あっさりした小品であり、『ムード・インディゴ』や『エターナル・サンシャイン』の見事さにまでは届きませんでした。
ほんわかと甘酸っぱく、男の子二人のコンビネーションも良く、とにかく安心してこの映画世界に身を浸していればいいって感じ。いい感じに「14歳」ワールドなのです。
動く家での小冒険にはロード・ムービーの味わいも加わり、「旅が少年を大人にする」とまではいかないけれど、良い体験になったことは確かです。母親も「背が伸びたわね」と言いますが、数日間の話ですから、実際に背が伸びたというよりは雰囲気から何かしらの成長を感じ取っているのでしょう。
それにしてもあの「サムライ・カット」はショーゲキです! いくら日本人だからって、「短くして」って言われただけで、いきなり頭のてっぺんからバリカンいれたりはしないでしょー(しかもあの状態で10ユーロ取るし)。それって差別? でもどうせなら、サイドと後ろの髪でチョンマゲにしてほしかったところです。
ラストの女の子に関しては、きっとゴンドリーの果たせなかった「願望」なのでありましょう。
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