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2016年9月27日 (火)

「グッバイ、サマー」:14歳の小冒険

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映画『グッバイ、サマー』は、監督・脚本のミシェル・ゴンドリーの自伝的作品なのだとか。14歳の少年二人のバディ・ムービー。大江戸はゴンドリーの前作『ムード・インディゴ うたかたの日々』が大大好きだったので、期待しました(『ムード・インディゴ』のオドレイ・トトゥも出てるし)。確かにみずみずしくラヴリーな作品ですが、あっさりした小品であり、『ムード・インディゴ』や『エターナル・サンシャイン』の見事さにまでは届きませんでした。

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ほんわかと甘酸っぱく、男の子二人のコンビネーションも良く、とにかく安心してこの映画世界に身を浸していればいいって感じ。いい感じに「14歳」ワールドなのです。

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動く家での小冒険にはロード・ムービーの味わいも加わり、「旅が少年を大人にする」とまではいかないけれど、良い体験になったことは確かです。母親も「背が伸びたわね」と言いますが、数日間の話ですから、実際に背が伸びたというよりは雰囲気から何かしらの成長を感じ取っているのでしょう。

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それにしてもあの「サムライ・カット」はショーゲキです! いくら日本人だからって、「短くして」って言われただけで、いきなり頭のてっぺんからバリカンいれたりはしないでしょー(しかもあの状態で10ユーロ取るし)。それって差別? でもどうせなら、サイドと後ろの髪でチョンマゲにしてほしかったところです。

ラストの女の子に関しては、きっとゴンドリーの果たせなかった「願望」なのでありましょう。

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受信: 2016年9月27日 (火) 23時27分

» グッバイ、サマー・・・・・評価額1650円 [ノラネコの呑んで観るシネマ]
背伸びするだけ、未来に近づく。 「エターナル・サンシャイン」「ムード・インディゴ うたかたの日々」など、ユニークな映像表現で多くのファンを持つミッシェル・ゴンドリー監督が、自らの原点を描いた半自伝的な青春ロードムービー。 14歳の夏休み、個性を追い求めるアーティスト肌の主人公は、機械いじりの得意なクラスメイトと親友になり、廃品を集め手作りした“動くログハウス”で、広大なフランスを巡る...... [続きを読む]

受信: 2016年9月28日 (水) 23時21分

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